今日は本のレビューです。
長いですよ。
けんたです。
鎧兜を着て、剣を振り回しながら「オゥオゥ!」叫んでいる自分がいる。
「あれ?なんだ、これ?俺・・・戦国武将?」
そう思った瞬間、前方から大量の矢が飛んできて・・・。
「はっ!」
うだる暑さの中で目が覚めた自分がいた。
「夢か・・・」
なんとも生々しい夢だった。
昨日の明け方まで信長の野望をやっていたせいなんだろうか。
「良かったぁ、夢で」と安心すると同時に「ホント、25歳にまでなって何明け方までゲームやってんだろうな・・・」と少しへこんでみる。
時計を見ると既に12時。
起きるにも二度寝するにも微妙な時間だ。
ただ、ここで二度寝をすると次に起きるのは間違いなく夕方になるだろう。
夕方に起きて「あー!せっかくの日曜がムダになった・・・」と後悔するのも嫌なので、とりあえず窓を開けて、たばこに火をつけながら大事な日曜日をどうやって過ごすか考えを巡らす。
「本屋行くかなぁ・・・ビデオ借りて来るかなぁ・・・髪切るかなぁ・・・」
久々に本も読みたいし、見たいビデオもある。
この前のエージェントスミス企画以来、髪もだいぶ長くなったしなぁ・・・。
ちなみに自分はかなり優柔不断だ。
こういう色々な選択肢に対して「コレだ!」と即決する事がなかなか出来ない。
どれを選んだとしても、それなりに楽しいし、すごく楽しくなるわけでもない。
ましてや彼女もいない。
でも、何かをしないとせっかくの日曜日がムダになってしまう。
詰まるところ、何をやってもいいし、何にもやりたくないのだ。
前の彼女にも相当コレで怒られた。
「あー。もうなんでもいいや。考えるの面倒くさくなってきた。」
とタバコを消しながら決定。
向かった先は本屋。
(特に理由はなし)
最近、本屋に行ってよく思うのは、その時々のトレンドが見え隠れするということ。
例えば、ダビンチコードが流行った頃には「絵画の紐解き本」みたいなのが多かったし、ついこの間は「BLOGはこう書け!本」がたくさん並んでいた。実際に少し前ではテレビでも「レオナルド・ダビンチ」やら「BLOG」が取り沙汰されていたのに今ではその気配すら感じられない。
今日はというと「ビジネスマンはこうあれ!」とか「交渉術はコレだ!」とか「人付き合いはこの一冊で読み解け!」といったような本が多かった。
恐らく、入社したてのフレッシュマンや、今年の4月から異動になった人たちが仕事で悩む時期なのだろう。実際に結構な数の人が真剣に立ち読みをしていた。
自分はというと、そんなに仕事人間でもないし堅苦しい本は苦手(少しは見習えという話しもありますが)。
もうちょっとイージーでスローライフ的な本がいいなぁ・・・。
まず目についたのは「おっちゃん」。
「こげぱん」とか「たれぱんだ」と同じような路線の絵本。
湯のみに入った「おっちゃん」のかわいい挿絵と、「茶」関連の苦しめなダジャレで構成されている。
「へぇ。こういう本があるんだ。珍しいな」
とは思いつつも、購入までには至らないと考え、そのまま本棚に戻す。
と、それから小一時間、色々と本を取っては置き取っては置きの繰り返し。
パッとした本がない。心を奪われるような本がない。
以前、結婚式の2次会を一緒にやっていたノリとアスカと書籍に関する話をしていたことがあったのだが、やはり書籍というものは「タイトル」と「最初の数ページ」、いわゆる「ツカミ」が命なんじゃあないか、と話しをした事がある。
言うなれば男性と女性の関係と一緒か?
タイトル(相手の見た目)のツカミはOKでも、実際に最初の数ページを読んでみると(少しお話しをしてみると)しっくりこなかったり、文章(中身)はおもしろいのになんとなくテーマ(相手の人間性)が自分に合わなかったり。
(「お前、何様だよ!」という話もありますが)
そんな中、見事私のハートをぶち抜いた本(女性)がこちら。
山本幸久のはなうた日和。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/fb/815768f9c637cb6806ea0cbb0ba71ee4.jpg)
まずは帯を見て「おっ!」。
明日はきっといいことあるから。
こどももおとなも人生ハプニングづくし。
東京・世田谷線沿線を部隊に描く、
ささやかな変化と希望の物語8編。
『笑う招き猫』の著さによる、
待望の小説すばる新人賞受賞後第一作!
私が世田谷線沿線(豪徳寺)に住んでいるという事もあり、これ以上ないであろうツカミ。
そのまま本を手に取り最初の数ページを読んでみると、帯の解説以上にグイグイと内容に引き込まれていく自分がいる。
「よっしゃ!今回はコレだ!」
浮き立つ心を抑えながらレジへと向かった。
(ついでに週間コミックバンチも購入)
続いてはお決まりの(豪徳寺の)Tullysでダブルバニラトールラテ。
そして2階のお決まりのスポットに陣取る。
時々コーヒー、時々タバコをやりながらゆっくりと本を読む。
「はなうた日和」を二言三言でまとめるのであれば「ゆっくりとした時間の中で小さな幸せを少しずつ積み重ねながら、過去のちょっとした不幸なハプニングを吹っ切っていく」といったところか。
「家族の離別」
「最愛の人の死」
「シングルマザー」
と、それ自体はわりとヘビーだけれども、それはそれで受け止め、日々のちょっとした幸せを積み重ねながら乗り越えていくという内容だ。
一見重苦しい内容にも聞こえるが「まあ、そういう事も過去にはあったけどね」といった具合で書かれているので、全体的に軽くて読みやすい内容だ。
おすすめです。
ついでに付記させて頂けるのであれば、この本を読むにあたっては世田谷線の特徴をある程度抑えておく事が必要だ。
「はなうた日和」は、いわゆる短編小説なのだが、どれも随所にさりげなく世田谷線が登場をしてくる。
世田谷線というのは「京王線の下高井戸」と「田園都市線の三軒茶屋」を結ぶ2両編成のローカル線だ。
今でこそ、キレイな列車になってしまったものの、その昔は木造でどことなく「昭和の雰囲気」を残していた。
また、色々な電鉄会社が、やれ急行だのやれ特急だのと、各社シノギを削っている中で、世田谷線は「オンリー各駅」。しかも一駅間の距離は短く、電車のスピードもかなり「とろい」の部類に入るのではないだろうか。
言うなれば「昔の情緒を残したスローライフな電車」といったところだろう。
この世田谷線の特徴が「はなうた日和」にぴったりなのだ。
と、小二時間ほど読んだところで、日も暮れてきたのでキリのいいところで撤収。
チャリに乗りながら「あぁ、ここってさっきの本で出てきた所かなぁ。ここらへんで植木職人たちが昼飯食ってたのかなぁ」と思いを巡らせながら家路についたのだった。
と、ここまで書いておいてなんなんですが、とりあえず結論としては「買って読めば分かると思いますよ~」ということでひとつよろしくお願いします。
(無理矢理ぐだぐだな感じで)
長いですよ。
けんたです。
鎧兜を着て、剣を振り回しながら「オゥオゥ!」叫んでいる自分がいる。
「あれ?なんだ、これ?俺・・・戦国武将?」
そう思った瞬間、前方から大量の矢が飛んできて・・・。
「はっ!」
うだる暑さの中で目が覚めた自分がいた。
「夢か・・・」
なんとも生々しい夢だった。
昨日の明け方まで信長の野望をやっていたせいなんだろうか。
「良かったぁ、夢で」と安心すると同時に「ホント、25歳にまでなって何明け方までゲームやってんだろうな・・・」と少しへこんでみる。
時計を見ると既に12時。
起きるにも二度寝するにも微妙な時間だ。
ただ、ここで二度寝をすると次に起きるのは間違いなく夕方になるだろう。
夕方に起きて「あー!せっかくの日曜がムダになった・・・」と後悔するのも嫌なので、とりあえず窓を開けて、たばこに火をつけながら大事な日曜日をどうやって過ごすか考えを巡らす。
「本屋行くかなぁ・・・ビデオ借りて来るかなぁ・・・髪切るかなぁ・・・」
久々に本も読みたいし、見たいビデオもある。
この前のエージェントスミス企画以来、髪もだいぶ長くなったしなぁ・・・。
ちなみに自分はかなり優柔不断だ。
こういう色々な選択肢に対して「コレだ!」と即決する事がなかなか出来ない。
どれを選んだとしても、それなりに楽しいし、すごく楽しくなるわけでもない。
ましてや彼女もいない。
でも、何かをしないとせっかくの日曜日がムダになってしまう。
詰まるところ、何をやってもいいし、何にもやりたくないのだ。
前の彼女にも相当コレで怒られた。
「あー。もうなんでもいいや。考えるの面倒くさくなってきた。」
とタバコを消しながら決定。
向かった先は本屋。
(特に理由はなし)
最近、本屋に行ってよく思うのは、その時々のトレンドが見え隠れするということ。
例えば、ダビンチコードが流行った頃には「絵画の紐解き本」みたいなのが多かったし、ついこの間は「BLOGはこう書け!本」がたくさん並んでいた。実際に少し前ではテレビでも「レオナルド・ダビンチ」やら「BLOG」が取り沙汰されていたのに今ではその気配すら感じられない。
今日はというと「ビジネスマンはこうあれ!」とか「交渉術はコレだ!」とか「人付き合いはこの一冊で読み解け!」といったような本が多かった。
恐らく、入社したてのフレッシュマンや、今年の4月から異動になった人たちが仕事で悩む時期なのだろう。実際に結構な数の人が真剣に立ち読みをしていた。
自分はというと、そんなに仕事人間でもないし堅苦しい本は苦手(少しは見習えという話しもありますが)。
もうちょっとイージーでスローライフ的な本がいいなぁ・・・。
まず目についたのは「おっちゃん」。
「こげぱん」とか「たれぱんだ」と同じような路線の絵本。
湯のみに入った「おっちゃん」のかわいい挿絵と、「茶」関連の苦しめなダジャレで構成されている。
「へぇ。こういう本があるんだ。珍しいな」
とは思いつつも、購入までには至らないと考え、そのまま本棚に戻す。
と、それから小一時間、色々と本を取っては置き取っては置きの繰り返し。
パッとした本がない。心を奪われるような本がない。
以前、結婚式の2次会を一緒にやっていたノリとアスカと書籍に関する話をしていたことがあったのだが、やはり書籍というものは「タイトル」と「最初の数ページ」、いわゆる「ツカミ」が命なんじゃあないか、と話しをした事がある。
言うなれば男性と女性の関係と一緒か?
タイトル(相手の見た目)のツカミはOKでも、実際に最初の数ページを読んでみると(少しお話しをしてみると)しっくりこなかったり、文章(中身)はおもしろいのになんとなくテーマ(相手の人間性)が自分に合わなかったり。
(「お前、何様だよ!」という話もありますが)
そんな中、見事私のハートをぶち抜いた本(女性)がこちら。
山本幸久のはなうた日和。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/fb/815768f9c637cb6806ea0cbb0ba71ee4.jpg)
まずは帯を見て「おっ!」。
明日はきっといいことあるから。
こどももおとなも人生ハプニングづくし。
東京・世田谷線沿線を部隊に描く、
ささやかな変化と希望の物語8編。
『笑う招き猫』の著さによる、
待望の小説すばる新人賞受賞後第一作!
私が世田谷線沿線(豪徳寺)に住んでいるという事もあり、これ以上ないであろうツカミ。
そのまま本を手に取り最初の数ページを読んでみると、帯の解説以上にグイグイと内容に引き込まれていく自分がいる。
「よっしゃ!今回はコレだ!」
浮き立つ心を抑えながらレジへと向かった。
(ついでに週間コミックバンチも購入)
続いてはお決まりの(豪徳寺の)Tullysでダブルバニラトールラテ。
そして2階のお決まりのスポットに陣取る。
時々コーヒー、時々タバコをやりながらゆっくりと本を読む。
「はなうた日和」を二言三言でまとめるのであれば「ゆっくりとした時間の中で小さな幸せを少しずつ積み重ねながら、過去のちょっとした不幸なハプニングを吹っ切っていく」といったところか。
「家族の離別」
「最愛の人の死」
「シングルマザー」
と、それ自体はわりとヘビーだけれども、それはそれで受け止め、日々のちょっとした幸せを積み重ねながら乗り越えていくという内容だ。
一見重苦しい内容にも聞こえるが「まあ、そういう事も過去にはあったけどね」といった具合で書かれているので、全体的に軽くて読みやすい内容だ。
おすすめです。
ついでに付記させて頂けるのであれば、この本を読むにあたっては世田谷線の特徴をある程度抑えておく事が必要だ。
「はなうた日和」は、いわゆる短編小説なのだが、どれも随所にさりげなく世田谷線が登場をしてくる。
世田谷線というのは「京王線の下高井戸」と「田園都市線の三軒茶屋」を結ぶ2両編成のローカル線だ。
今でこそ、キレイな列車になってしまったものの、その昔は木造でどことなく「昭和の雰囲気」を残していた。
また、色々な電鉄会社が、やれ急行だのやれ特急だのと、各社シノギを削っている中で、世田谷線は「オンリー各駅」。しかも一駅間の距離は短く、電車のスピードもかなり「とろい」の部類に入るのではないだろうか。
言うなれば「昔の情緒を残したスローライフな電車」といったところだろう。
この世田谷線の特徴が「はなうた日和」にぴったりなのだ。
と、小二時間ほど読んだところで、日も暮れてきたのでキリのいいところで撤収。
チャリに乗りながら「あぁ、ここってさっきの本で出てきた所かなぁ。ここらへんで植木職人たちが昼飯食ってたのかなぁ」と思いを巡らせながら家路についたのだった。
と、ここまで書いておいてなんなんですが、とりあえず結論としては「買って読めば分かると思いますよ~」ということでひとつよろしくお願いします。
(無理矢理ぐだぐだな感じで)