西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

メンデルスゾーン「フィンガルの洞窟」

2007-05-04 08:24:12 | 音楽一般
今日は、メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」が初演された日です(1832年、ロンドン)。
メンデルスゾーンは、20歳の時に、スコットランドのヘブリディーズ諸島へ旅行をします。その時に見た、「フィンガルの洞窟」に感銘を受けて作曲されたのがこの曲です。フィンガルとは、伝説上の王の名です。同じく、このスコットランド旅行の結果作られた曲に、交響曲第3番「スコットランド」があります。メンデルスゾーンはこのように旅の印象を音楽で表しますが、一言で言えば、高貴な心がそれを素直に音にしたという印象を持ち、裕福な家庭に生まれ育った作曲者の心情を感じ取ることができるようです。ワーグナーは、このようなメンデルスゾーンの才能をややマイナス的な意味を込めてか「第1級の風景画家」などと評しています。旅行の印象を表した音楽としては、交響曲第4番「イタリア」も上げねばなりません。この曲は、私も大好きな曲の一つです。第1楽章の出だしなど見事としか言いようがありません。「のだめ」でも何回か印象的に使われていたように思います。
室内楽作品・ピアノ作品・オルガン作品などは、最近ほとんどその全貌を知ることができるようになりましたが、私にとっては、リートがまだ一部しかCDで聞かれていないのが残念に思います。ぜひ聴きたいものと思っています。



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