西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

コレクション ブルックナー 宗教音楽

2012-07-11 20:48:56 | 音楽一般
ブルックナーは交響曲作曲家として知られていますが、同時に多くの人にとって彼が宗教音楽も数多く作曲する作曲家であることは周知のことでしょう。その代表作は3曲のミサ曲です。これら3曲の短調のミサ曲は、交響曲第2番以前に作曲されました。ミサ曲の作曲を集中し終えてから彼は交響曲に取りかかったという印象を持ちます。

1.ヨッフム/ブルックナー宗教音楽集(LP5枚組)

これは、最初にブルックナーの宗教音楽を世に広めることに貢献したものと言っていいでしょう。3曲のミサ曲はもちろん、他にモテットなど数曲が収められています。その後ミサ曲全曲を録音する指揮者は出ませんでしたが、

2.マシュー・ベスト/コリドン・シンガーズ(CD3枚組)

が、それをしてくれました。宗教音楽をいう場合に欠くことのできない「テ・デウム」と「詩編第150篇」も収められています。

このコンビで、さらに

3.レクイエム(CD)

4.モテット集(CD)

があります。4にはモテット11曲が入ってます。これら5枚のCDで1のヨッフムを数量的に超えると言っていいでしょう。

「レクイエム」には一つの思い出があります。30年以上前にヨーロッパに初めてツアーで行った時、ドイツのレコードショップで、ブルックナーのレコードを探しました。ブルックナーが好きになり始めた頃です。その時店員が持って来てくれたのが、レクイエムだったのです。何が欲しいと言ったのかよく覚えていません。ブルックナーの曲で何か他にありませんか、くらいなことを聞いたのではないかと思います。レクイエムは、当時日本では出てなかったでしょう。それを割れないようにトランクに入れ、持ち帰りました。この「レクイエム ニ短調」は3曲のミサ曲よりもずっと以前、作曲者25歳ごろのものです。

ブルックナーのモテットを多く聴きたいと思って、その後もCDを探しました。

5.フレーミヒ/ドレスデン聖十字架合唱団(CD)

6.ジョーンズ/セントブライド教会合唱団(CD)

7.ラーデマン/ハンブルク合唱団(CD)

を購入しました。順に、14・15・17曲収録されています。7には、モテット以外も含まれています。

8.ポリャンスキー/ロシア交響楽団(CD)

は、モテットは含まれていませんが、メインの「ミサ曲第2番」以外に、通称「ヴィントハーク・ミサ曲」(これは7にも収められています)、コラール「最後の夜に」、「おお、愛しき幼子イエスよ」(偽作説もある)などという他では得られない曲が含まてているので、迷わず買い求めました。

その後、しばらくCD店には行くことがありませんでしたが、ネットを見ると他にいくつかモテットを収めたCDが出ているようです。しかしこれまでに購入したモテット以外を含むものはほとんどないと思われ、買っていません。

自分で、ブルックナーの作品表を作成しましたが、宗教音楽は、67曲(この中には、紛失して作品番号のみのものや断片しか残されてないものなどもあります)中28曲収集しました。断片もすべて所持したいと思うのですが、これが精いっぱいでは、と思っています。これらをしっかり聴いていきたいと思います。

次回は、「珍盤」を書きたいと思います。