けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

チョモランマBC行って来ました~!

2009-09-16 01:52:13 | チョーオユー
けんけん@星空のティンリ2泊目です。

サプライズの日帰りトリップ!チョモランマベースキャンプに行ってきました。

TBCのタルチョから覗くチョモランマ北壁。真っ白です!

そもそもラサからAG隊の車に同乗していたCTMAの若手リエゾンオフィサーのペルマが
チョモランマのBCに行くので、AGメンバー全員連れてけやって事ではじまりました。

メンバーたちは、わくわくした顔で2台のランクルに乗り込み出発しました。
ティンリから峠を越える未舗装路もロンブク川沿いの道も前と変わらずラフロードで
隊員は手打ち蕎麦のように車の中でこねられていました。

時間的にはロングトリップなので、休憩もそこそこに目的地を目指しました。
ロンブク手前でチョモランマが雲ひとつなく見え始めたときは、
隊員達も一同に「おおおお~!」と、声を上げてしまいました。

ロンブク寺の手前にあるゲートでパーミットを取得。
車が通行するための通行費用はペルマが2台とも無料にしてくれました。

そして5000m近いロンブクを通過して、5200mのTBCへ。
以前、TBC手前でひしめき合っていたチベッタンの商売テントは一掃され、
4~500mくらい手前にできたゲート付近にテント村として整然と並んでいました。

テントは、50軒近くは並んでいて、主にトレッカーを相手に商売してます。
その内のひとつ、ペルマの知り合いの店で、トゥクパ(うどん)を食べて
いざ、TBCに出発!っと思ったら強引に割り込んできたマイクロバスと接触!

本当に危ない運転だったからAGのドライバーは怒った怒った!
まったく反省の色が無い無謀ドライバーに、うちのドライバーは近寄っていくので、
行ったほうが良さそうだと、ペルマと車を降り駆け寄った…けど、
なぜか、相手の無謀ドライバーをどついていたのは、僕の右手でした。(あれ?)

AGドライバーたちもヒートアップしちゃって、ケンカになりそうなところを
ペルマが止めて、どうにかこうにか結局相手が折れたので再出発!
う~ん、ペルマ、なかなかやるじゃん。

やっとTBCに到着下と思ったら、なんと今度は「武警」という腕章をつけて、
マシンガンを持った漢民族の公安が待ってました。こいつら目つき悪い~。
パーミットを見せて、やっと、やっと、やっとの思いでTBC到着~!

今年の秋のチョモランマは、なんと栗木君たちの隊しかいないそうで、
テントの数が少ないうえ、人も見当たらない。
冷たい風がタルチョをなびかせているだけで、とても寂しいです。

さっそく向かったのは、祥子先生の慰霊碑。
隊員のみんなには、写真をとったり、周りの散策をしてていいって言ったのに、
「そんなわけには行かない!」とエンジェルフェイスが言って、
隊員たち全員がお線香に火をつけて、慰霊碑の前で合掌してくれました。

AG隊は、5200mの高度に2時間ほど滞在することができ、
「世界最高峰チョモランマ」の入り口を見ることが出来ましたが、
ペルマとお別れして、ティンリに戻ったのは夕闇迫る7時半ごろでした。

でも、長丁場の車の旅だったけど、大きな意味のある一日だったと、

チョモランマの絶景、5000mの高度順応、テント村、無謀ドライバー、ロンブク寺…
いろんなものが見れたし、いろんな体験ができたと、

すっかり遅くなった夕食のテーブルで今日1日を振り返っていると、
荻パパがいつもの力強い口調で、

「私は、慰霊碑に手を合わせる事ができたのが、今日一番意味があったと思う!」
と、言いました。

その言葉に一同がうなずいて…。
感謝してます。本当にありがとうございます。

さて、明日は、チョーオユーTBCに向けて移動です!
いよいよ登山日程が始まることになります。

「AGチョーオユー登山隊2009」なんか、いいチームになりそうです。
引き続き応援を、パワーを僕達に送って下さいね。

とっきー、MIKIちゃん、ヒロ、オサム、MACさん、それとエンジェルフェイスの
ブロ友仲間の皆さん、コメントありがとうございます。