散歩するなべさん

しょうがなくも所在なく散歩するなべさん。近頃野鳥に目覚めて鳥見お散歩の日々。病気もしたけど時には山歩きに物思い旅ね。

山口昌男、81歳ね

2013-03-13 01:26:12 | 

 


山口昌男が亡くなりましたね。

特別好きだというわけでもないのですが、
その割にはずいぶん本も読ませてもらい
影響も受けたのだと思います。
何より視界が右に左にずいぶん開けていったような
印象が残っていますね。

 

 


69年の浪人生のころ、
日本読書新聞を購読していて、
そのころ話題になっていたらしい(?)
吉本の「共同幻想論」を論評する記事が
連載されていました。
その論者が山口昌男でありました。
「共同幻想論」を論じられるのはお前しかいない、
ということで
論評を依頼されたのではなかったでしょうか。
それが私めが、吉本隆明と次いで、山口昌男の
名前を知った最初だったと思います。(たぶん)


70年代半ばあたりから、
俄然八面六臂の活躍をしだし、雑誌「現代思想」で、
レヴィストロースをはじめとする
思想界のそうそうたるメンバーに軽々と
インタビューする記事が出たのではなっかたかしら。
それから次々と著作が出版されていきました。


トロッキーを論じた文章が
林達夫の文章ともどこか通底して、
面白く読んだことを覚えていますな。                                                       ( 「歴史・祝祭・神話」中公文庫)


乱雑な書棚からいくつか探し出して開いてみると、
あちこち線が引いてあるので、
「お~結構熱心に読んでるやないのぉ」
と、かび臭い本のにおいをかぎながら思うのでありますが。
(熱心な読者であったこと、再認識です。)


ところで、最初に目にした「共同幻想論」論評は
その後彼のどの本にも収録されなかったのですが(たぶん)、
最近の吉本追悼特集の雑誌に、それが掲載されているのを見つけ、
ついこの間、40数年ぶりに再読してみたところです。


あの頃も、読んでよくわからなかったけど、
やっぱり今回もよくわかりませんでしたね。
(あまりお二人の相性はよくなったんでしょうね。)

 

ともあれ、ご冥福をお祈りして、

「合掌」、です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする