一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

プルタルコス

2014年02月20日 | 哲学

これみよがしのおべっか使いが相手なら話は単純だ。本当に厄介なのは、見え透いたやり口は使わずにすり寄ってくる連中である。ではどうすればこの手合いを真の友人から見分けられるか?こう説き起こしてプルタルコスは彼らの手口のあの手この手を実例をあげて紹介する。よく人間を知る者ならではの観察眼がひかるエッセイ4篇。

Puru

無類の話し好き――『英雄伝』をもしのぐ厖大な随筆・論考を残した文人プルタルコス(後1―2世紀)の人となりは一口でそう言ってよい。快活で嬉々とした筆致、ふんだんに盛りこまれた故事逸話。モンテーニュやベーコンも枕頭の書として親しんだ彼のエッセイ集『モラリア』から、饒舌の弊害を説く表題作を中心に六篇を精選した。
《収録作品》饒舌について いかに敵から利益を得るか 知りたがりについて 弱気について 人から憎まれずに自分をほめること 借金をしてはならぬこと

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