一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

中国 史上最大の移住

2019年01月01日 | 社会
BS1スペシャル「離郷、そして…~中国 史上最大の移住政策~」
いま、中国でかつてない規模の移住政策が進められている。へき地に住む貧困層の農民1000万人を村ごと都市近郊に移住させ、貧困問題を一挙に解決しようという試みだ。貧困層を市場経済に組み込むことで、経済の底上げにつなげるのがねらいである。番組では中国西北部の寧夏回族自治区、半子溝村の集団移住を1年にわたって記録。前編では、故郷を離れる人々の期待と不安、後編では、都市郊外の新天地での厳しい現実を描く。
【語り】高橋美鈴

番組スタッフから
「離郷、そして・・・ 〜中国 史上最大の移住政策〜」by増田

最初に企画の話を聞いたのは、去年の初め。舞台は寧夏回族自治区という、耳にしたことのないところだった。調べてみると、中国大陸にある省や自治区の中で最も小さい。自治区の都・銀川市内に造成された新しい村に、自治区南部の山中にある西吉県半子溝村から、「脱貧困」政策によって村ごと移転する・・・と聞いても、何とも雲をつかむような話だった。

村で撮影を始めたのが4月。銀川から、車で最寄りの街・西吉まで6時間。そこからさらに山岳地帯へ1時間ほど入ったところに、目指す半子溝村はあった。村はいくつかある谷筋に沿って広がり、どこも一本道。コンクリート板で簡易舗装こそされていたが、これも移住が決まる直前に急きょ行われたとのこと。それまでは、たまに雨が降ると土道が一転、泥流の川となり、牛が流されることもあったという。最初こそ、黄土の大地の中、川筋には浸食の爪痕がくっきり残り、寒々とした褐色の風景。だが次に訪れた6月は一面の新緑で、青空のもと心地よい風が吹き渡り、羊が野原で草をはむ…続きはBSトピックス SPECIAL COLUMN 「離郷、そして・・・ 〜中国 史上最大の移住政策〜」by増田