一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

矢内原 忠雄

2014年10月08日 | 宗教社会学

矢内原 忠雄(やないはら ただお、1893年(明治26年)1月27日 - 1961年(昭和36年)12月25日)は、日本経済学者植民政策学者東京大学総長。日本学士院会員。正三位勲一等瑞宝章

矢内原忠雄伝

わが父は、いかにしてキリスト信者となったか。内村鑑三、新渡戸稲造を継ぐ人の内面のドラマと彼をめぐる青春群像。未公開の日記・詩歌・写真多数を引用して、歴史の一齣を鮮やかに甦らせる。
 
矢内原忠雄はすぐれた経済学者、大学人、無教会キリスト者であった。内村鑑三、新渡戸稲三を継ぐ人の内面のドラマと彼をめぐる青春群像を未公開の日記、詩歌、写真を多数引用して、息子である著者が鮮やかに甦らせる。

 


Edgar Cayce, 1877年3月18日 - 1945年1月3日

2013年10月15日 | 宗教社会学

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エドガー・ケイシーEdgar Cayce, 1877年3月18日 - 1945年1月3日)は、予言者、心霊診断家。支持者からは「20世紀最大の奇跡の人」と称される人物である。エドガー・ケイシー(1877~1945年)とは20世紀前半に米国で活躍したサイキック(霊能者)で、催眠状態で驚異的な透視能力を発揮しました。彼が催眠状態でもたらした情報は「リーディング」と呼ばれ、速記記録に残されたものだけでも14,306件になります。7割近くが病気の治療や美容健康法に関するものになっており、これらによってその透視能力の信憑性が確かめられています。その他には相談者の過去生を透視して、今回の人生の意味を示したり、夢を解釈して人生を導くなどしました。彼の生涯や業績は、「人間は単なる肉体的存在ではない」ことを、「人間の本性は永遠不滅の高貴な霊的存在である」ことを証明するものであり、今日の唯物的世界観・人生観が修正されるべきものであることを実証した人物であると言えます。

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永遠のエドガー・ケイシー―20世紀最大の予言者・感動の生涯
(トマス サグルー(著),Thomas Sugrue(原著),光田 秀(翻訳),たま出版)


山折哲夫「日本文明とは何か―パクス・ヤポニカの可能性」(2004)

2013年05月17日 | 宗教社会学
人類の歴史は、常に民族と宗教による対立を孕んできた。さらに9・11以後、世界の現体制とこれに反逆するテロ国家という図式が生まれた。「文明の衝突」を回避するために、日本の果たし得る役割とは何か。その手がかりは平安時代と江戸時代にある。世界史上にもまれな長い平和期を築いたのは、国家と宗教がかみ合った固有の政治システムや、神仏共生にもとづく多元主義、独自の貴族趣味であった。日本のあるべき姿を真摯に問い続けてきた著者が、日本で培われた平和思想の可能性に迫り、新たな地平を切り拓く刺激的論考。
2011年1月17日、同「地球を読む」でパクス・ロマーナパクス・ブリタニカのように「パクス・ヤポニカ」と呼べる「日本の平和」の事実があったと説く。これは平安時代平安遷都から保元の乱平治の乱までの平安貴族の安定した政権の約350年間、江戸時代島原の乱を除けば幕末期までの江戸幕府による約250年間であるとしている。

熱烈な多神教優越主義者であり、一神教を砂漠の宗教として、自然豊かな環境で生まれた多神教と対比させ、後者の前者に対する寛容性と優越性を強く主張している。

Yamaori

内容

人類の歴史は、常に民族と宗教による対立を孕んできた。「文明の衝突」を回避するために、日本の果たし得る役割とは何か。その手がかりを平安時代と江戸時代に求め、日本で培われた平和思想の可能性に迫る刺激的論考。
  • 2001年 京都新聞大賞 文化学術賞
  • 2002年 『愛欲の精神史』で和辻哲郎文化賞(一般部門)
  • 2003年 第54回NHK放送文化賞
  • 2010年 南方熊楠賞、瑞宝中綬章

  • [神、人を喰う―人身御供の民俗学](2003)

    2013年05月15日 | 宗教社会学
    第25回(2003年) サントリー学芸賞・思想・歴史部門受賞
    Kami

    内容紹介

    人身御供も祭りや伝承は私たちの先祖の生活と心象について何を語るか。世界各地に存在した食人風習とどう関わるか。民俗学や考古学が封印してきた人身御供譚の始原にひそむ暴力=「血なまぐさいもの」を私たちの歴史のリアルとして読み直す。

    トッド『帝国以後〔アメリカ・システムの崩壊〕』(2002)

    2013年05月14日 | 宗教社会学

    1991年ソ連崩壊以降、アメリカが唯一の超大国になったという認識が一般的であった。そのアメリカの中枢で起きた 911 テロから一年後の 2002年9月、トッドは『帝国以後』を出し、アメリカも同じ崩壊の道を歩んでおり、衰退しているからこそ世界にとって危険だと述べ、衝撃を与えた。同書は 28 か国語に訳され、フランスで 12 万部、ドイツで 20 万部を売る世界的なベストセラーとなった

    あのいまわしい同時多発テロから10年。E・トッドは9.11事件直後のアメリカをどう見ていたか?

    内容

    イラク攻撃以後の世界秩序。世界の話題を独占中のホットな海外ベストセラー、待望の完訳。アメリカは“帝国”に非ず。ソ連崩壊を世界で最も早く予言した『新ヨーロッパ大全』のトッドが、ハンチントン、フクヤマ、チョムスキーらを逆手にとり、“EU露日VSアメリカ”という新構図、“新ユーラシア時代の到来”を予言。

    Tod


    Sigmund Freud「Introduction to Psychoanalysis](1920)

    2013年01月24日 | 宗教社会学

    Introduction to Psychoanalysis (Vorlesungen zur Einführung in die Psychoanalyse) is one of the most famous works of Sigmund Freud, calculated for a wide readership. In its first part (from 1st to 28th lecture) Freud enthusiastically outlines his approach to the unconscious, dreams, the theory of neuroses and some technical issues in the form in which it was formulated at the time of reading the lectures in Vienna in 1916-1917. From some positions outlined here Freud subsequently refused, many supplements and develops or revises in his later works. The second part ("new lecture series, from 29th to 35th) has never been read before to public, it features a different style of presentation, sometimes requiring the reader to training, sometimes polemical.

    This work offers the reader acquainted with the concepts of Freud, to trace the logic of his arguments and to join his conclusions. The form of "Lectures" Freud allows lively polemical, is constantly engaging the reader in a discussion to justify their views, back them up with examples from life and from clinical practice, to identify not clarifying and weaknesses of the theory needs further elaboration.

    According to the preface:

    These twenty-eight lectures to laymen are elementary and almost conversational. Freud sets forth with a frankness almost startling the difficulties and limitations of psychoanalysis, and also describes its main methods and results as only a master and originator of a new school of thought can do. These dis courses are at the same time simple and almost confidential, and they trace and sum up the results of thirty years of devoted and painstaking research. While they are not at all controversial, we incidentally see in a clearer light the distinctions between the master and some of his distinguished pupils.

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    Freud. Sigmund: Introduction to Psychoanalysis, PREFACE BY G. STANLEY HALL PRESIDENT, 1920


    網野善彦、吉本隆明、川村湊 「歴史としての天皇制」

    2013年01月11日 | 宗教社会学

    天皇制をいかに捉えるか。日本列島と朝鮮半島の歴史が折り重なり、問いかけてくるものとは何か。網野善彦が吉本隆明、川村湊を対話者にむかえ、日本中世史から天皇制、日本列島と朝鮮半島の社会の比較へと議論を展開した、濃密な討議の記録。網野・川村による対談集『列島と半島の社会史』に、吉本を加えた記念碑的鼎談を増補した待望の決定版。

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    藤田省三「天皇制国家の支配原理」

    2013年01月11日 | 宗教社会学

    「現代」日本国家のバブル的ともいうべき急造性と膨張性を代表的に実現してきた天皇制国家の構造を、典型的な戦後精神の認識力で始点にまで遡って、理論的・歴史的に明確に把えきった古典的名著。全体の構成に多少の変更を加え、新たに長文の「「諒闇」の社会的構造」と短文の「当事者優位の原理」の、60年代以降に書かれた関係論文二篇を加えた「新編・決定版」。

    「天皇は道徳的価値の実体でありながら、第一義的に絶対権力者でないことからして、倫理的意思の具体的命令を行いえない相対的絶対者となり、したがって臣民一般はすべて、解釈操作によって自らの恣意を絶対化して、これ又相対的絶対者となる。ここでは、絶対者の相対化は相対的絶対者の普遍化である。かくして天皇制絶対主義は権力絶対主義を貫徹しないことによって、恣意と絶対的行動様式を体制の隅々にまで浸透させ、したがってあまりにパラドクシカルにも無類の鞏固な絶対主義体系を形成したのである。客観的権限の主観的恣意への同一化、「善意の汚職」と「誠実なる専横」、かくて天皇制官僚制は、近代的なそれから全く逸脱してゆくのである。」

    「教育勅語は典型的近代国家の法に代るべき天皇制国家の法なのである」――戦後を代表する「思想史家」の誕生を告げた、朽ちることなき論考。


    藤田省三

    ふじた・しょうぞう
    思想史・精神史。1927年、愛媛県に生まれる。1953年、東京大学法学部政治学科卒業。以後、中断をはさんで1993年3月まで法政大学勤務。2003年歿。著書は本書のほか『維新の精神』『現代史断章』『原初的条件』『転向の思想史的研究』『精神史的考察』『全体主義の時代経験』『戦後精神の経験 I・II』など。『藤田省三著作集』(全10巻)『藤田省三対話集成』(全3巻)。著作について詳しくは本書収録の「藤田省三著作目録」を参照のこと。
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    「天皇制」

    2013年01月11日 | 宗教社会学

    「天皇制」という用語は「君主制」を意味するドイツ語 Monarchie和訳とされ、本来はマルクス主義者が使用した造語であった。1922年日本共産党が秘密裏に結成され、「君主制の廃止」をスローガンに掲げた。1932年のコミンテルンテーゼ(いわゆる32年テーゼ)は、共産主義革命を日本で行うため日本の君主制をロシア帝国の絶対君主制であるツァーリズムになぞらえ、日本でこれを「天皇制」と訳し、天皇制と封建階級(寄生地主)・ブルジョワジー(独占資本)との結合が日本の権力機構の本質であると規定した。第二次世界大戦が終結するまで「天皇制」は共産党の用語であり、明治後期から敗戦までは「天皇制」と表現することは反体制であるとみなされ、一般には認知されていなかった。

    現代では(共産党とは関係なく)マスメディア等、一般でも使用されている。