渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ナイフの使い勝手の違い 〜フェザー作り〜

2020年09月09日 | open
ティンダーウッドスティックでフェザーを
作って、ナイフの造形と作業結果の関係性
みる。

マルティーニ・プーッコ。
セイバー(スカンジグラインド)。


マイクロベベルをつけていても、フラット
なセイバーグラインドのため、どんどん
決まった刃角に切れ込んで行く。
切れ味はこの上ないが、フェザー作りは
繊細な操作が出来ない。


日本刀研師のカスタムナイフ。
片刃、切り刃側コンベックス。


無茶苦茶フェザーを作り易い。
しかし、刃角なりに切れ込む要素が大き
い。フェザーは作り易いが良し悪しだ。


リアルスチール・ガルダリク。
サバイバルナイフである。
フラットグラインドだが、刃先はマイクロ
コンベックスに仕立てている。


刃先のマイクロベベル部位でハマグリに
仕上げていても、やはりフラット平地の
為かフェザーは作りにくい。一定しない。
薄いフェザーと厚いフェザーを作っている
のはナイフなりではなく、技法で両種を
削りだしている。


アルテマ。
コンベックスグラインド。


ハマグリであっても、刃厚がありすぎて、
えぐれ作用が大きく、繊細なフェザーは
作れない。


リアルスチール・ブッシュクラフト・
プラス。コンベックス・グラインド。


深くも薄くも自由自在に操作できる。
カンナのように薄いフェザーを作るのも
いともたやすい。なんだ?このナイフ。


すべてのナイフにはマイクロベベルを付け
ている。ベタ研ぎは特異な使用目的を除き
否定するからだ。
ベタ研ぎの刃先は最初のしばらくは切れて
も、すぐに切れなくなる。
これは私の私見ではなく、物理的な不動
の定理だ。必ず刃はすぐに負ける。


私が付けるコンマ以下のマイクロベベル
は、角度を変えて光にかざさないと存在
が確認できない。
そういう刃を手研ぎで付けるのである。


一番フェザーが作り易かったのは、リアル
スチールのブッシュクラフトプラスのコン
ベックスグラインドであった。
唯一の欠点はフクラから切先にかけて、
横から見てフクラが鈍角過ぎることだ。
刺突用ではないナイフだ。
当然、魚や動物の「シメ」には適さない。
スキナーとしては使える。
刺突用途を満たすには、もっとフクラが
枯れてないとならない。
正真正銘の作業用ブッシュクラフトのため
のナイフだ。
このモデルは総合力で優れている。
1万円前後で購入できる。
各グラインドのモデルがあるが、ハマグリ
刃=コンベックスグラインドがおすすめ。

2020年09月09日 | open



蘭鍋を三脚に掛けて薪に火をつける。




秋の夜。良い炎。


火の灯りを見ると何故か落ち着くヒトの
この不思議。


焚き火は良い。
焚き火の灯を抱くようにそばにいるだけ
で、心が穏やかになる。
これ、太古の遺伝子に刷り込まれた人の
大切な記憶が蘇るからではなかろうか。



2020年09月09日 | open


雨である。
町では雨はしのげるが、野外では装備が
なくば体調に影響をきたす。肺炎でも併発
したら命取りになりかねない。
アバウト40イヤーズアゴーの大昔、高熱が
出た事があった。当時水銀の体温計の42°
の目盛りを振り切った。
体温計が壊れているのかと思って、別人が
体温を測ると36.4°を示した。
また私が測ると目盛りを振り切る。
これは臓器不全も起こすかもな、と感じ
た。それがまる三日続いたからだ。
まだ死なない、と自分に言い聞かせた。
救急車を呼びたいとこだが、そうは問屋が
御徒町の状況だった。
連日、スープのみは無理矢理飲んだ。
熱が39°まで下がったら、まるで平熱の
ように楽になった。

気候変化を舐めてはいけない。
こういったスグレモノは現在ではホーム
センターでも入手できるので、災害準備用
で家族の人数分確保して持っておいたほう
が賢明だろう。300円程で購入できる。
これのみで命が助かることもある。


こうしたテントのシェルターも人数分は
用意しておきたいところだ。
軍用ポンチョは2着組み合わせればテント
にもなるような作りになっている。
また、なぜ軍幕がワンタッチテントでは
なく昔ながらの三角テントであるのか。
それはそれで意味があるからだ。
平和安全うすらボケしていると、「今時
三角テントかよ」とか見当識失調をかまし
ていい気になっていながら、なんと無知
蒙昧よと生者の世間で恥をかく。



キャンプ生活

2020年09月09日 | open



キャンプなんてのはね、都会から週末
あたりに行くのが楽しいのであって、
半年もキャンプ生活してたら嫌になる
ぜ(笑)。
一番恐ろしいのは感染症だ。



大森屋「しじみ わかめスープ」

2020年09月09日 | open



大森屋の「しじみ わかめスープ」。
美味しい。
キャンプの朝やご家庭でもどうぞ。
爽やか。
マーガリンはすすめないけど、これは

美味い、というところで。
食品摂取は自己責任で願います。
(ラーメンなどは食べ続けてると、

まず確実に命を縮めるし)






ロード

2020年09月09日 | open

ロードは、こんな道よりも、


こういうほうが面白い。
あくまで、私は。

仕事で登山

2020年09月09日 | open



1989年。
背広を脱いで仕事でここに登った。




削り易さ、切り易さ

2020年09月09日 | open
 


火口(ひくち)となる針葉樹のティンダー
ウッドスティックの場合、プーッコに
多く見られるセイバーグラインド(最近の
言い方ではスカンジグラインド)よりも、
ハマグリ刃=コンベックスグラインドの
ほうがずっとフェザーを作り易い。
セイバーグラインドだと、切れ込みは鋭い
のだが、刃筋と刃角が決まると、そこから
どんどん一直線に切り込んで行くので、
微細な削り片の厚みの微調整ができない
のだ。
これは、細く小さなティンダースティック
ならばまだ補正操作が利くが、太く長い
薪でフェザーを作る時は決定的に不利に
働くという現実がある。
この上掲2種のナイフの場合、上のプーッコ
よりも下のハットリのほうが圧倒的にフェ
ザーは作り易い。ハマグリ刃に仕上げてあ
るからだ。意思の通りに微細な調整ができ
るのだ。
 
しかし、このハットリには欠点がある。
フェザー作り用には設計されていない為、
薪でのフェザー作りではハンドルに力が
入らない。ハンドルが細すぎるのだ。
これは、フェザー作りに関しては、細い
ティンダースティックでは問題が起きない
のだが、大きな薪でのフェザー作りにおい
ては非常に不利だ。というか、使えない。
プーッコのような太く丸いハンドルが大物
削りには優れている。
 
細いハンドルは薪のフェザー作りには適し
ていない。
火口としての着火し易い針葉樹ではなく、
火持ちの良い広葉樹などにフェザーを作る
場合などは、ハンドルが細いナイフでは
とても困難を極めるのは事実だ。
これは、ブレードのポイントを斜めに下げ
る「削りではない切り」を使った切れ味
増しのナイフ用法をやっても、刀身の
保持
と補正のしにくさはてきめんに
現出する。
日本刀の柄は細いほうが細かい微細な操作
操刀がし易いが、ナイフの場合は、それが
当てはまらない。
彫刻刀柄は細くとも、それは使用法に
おいて意味があるのであり、大物削り
時にはプーッコのような太いハンドル
ほうが使い易い。
それを考えると、日本の包丁の朴柄は、
とてもよく考え抜かれた形状をしている。
特に和包丁の角柄などは非常に知見が深
い。