今日のうた

思いつくままに書いています

言葉が 死んでゆく (1)

2018-10-30 09:08:17 | ②一市民運動
昨夜ラジオを聴いていたら、ドイツのメルケル首相が12月の党首選に立候補せず、
2021年の任期をもって政界を引退するというニュースが飛び込んできた。
私が一番尊敬している政治家はメルケル首相だ。
彼女の言葉は信頼できる。
そして今、世界が一番必要としている政治家はメルケルさんだと思う。
メルケルさんが日本の首相だったら、と何度思ったかしれない。
そのメルケルさんが政界を引退するということは、残念で残念でならない。
世界中にミニトランプ、その予備軍が台頭しつつある。極めて危険な状況だ。
メルケルさんでさえ、それを防ぐことが出来ないということか。
日本も危ういが、世界はこれからどうなってしまうのだろう。

①「党首と首相、敗北続き『分離』 メルケル氏辞任、今後は 10月30日 朝日新聞デジタル」

https://digital.asahi.com/articles/ASLBY6QZHLBYUHBI033.html?_requesturl=articles%2FASLBY6QZHLBYUHBI033.html&rm=369


本当のところ、安倍氏の言葉は聞きたくない。
勇ましい言葉の羅列で中身がない。情がない。パクリばかりが目立つ。
自分の論理で、言葉を貶めているように見える。
聞いていて何を言っているのかさっぱり分らない。
「強い日本」、「希望にあふれ、誇りある日本」・・・誰もそんな言葉を望んではいないよ。
それより誰もが安心して暮らせる国、将来のビジョンが見える国、嘘をつかない国、
弱者を切り捨てない国、偏見を助長しない国……そのためにはといった、
具体的な政策が欲しいのだ。
政治家の言葉に美辞麗句はいらない。
教養があるように見せたいのか、難解な言葉もいらない。
誰でも理解できるシンプルで易しい言葉を使い、言いたいことをストレートに語って欲しい。
中身のないのを誤魔化すような常套句はもっといらない。

池内紀(おさむ)さんが『方丈記』の書評の中で、次のように書いていた。
「言葉がおそろしく安売りされる現代にあって……」
政治家が率先してそれをしているように、私には思えてならない。

②「首相所信表明 空疎な言葉もういらぬ 10月25日 北海道新聞」

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/241327?fbclid=IwAR3VsirZ5BUdVZF99qwq4NyJMvOHfLMNwdj3CfxE3Lq_idIN8UYXu2QMo44

※10月26日の「報道1930」で、【日中首脳合意】について丹羽宇一郎さんが
 次のように語っていた。メモを取っていなかったので、
 細部に誤りがあったらお許しください。

自分が10年前に唱えてきたことがかなり含まれている。
 (安倍氏は)それまで他人が唱えてきたものを、
 化粧直しをして再提出する。

 八方美人外交は結局、どこともうまくいかないくなるだろう。
 どこの国に対しても、言うべきことをきちんと主張しないとだめだ

 (引用ここまで)

どなたの言葉か忘れたが、次のように語っている人もいた。

安倍氏は都合が悪くなると新しい言葉を貼りつけて、
 理解を難しくしている

 (引用ここまで)

そういえば、消費税を10%に上げることを断念した時も
【新しい選択です】と言っていたっけ。

③「(インタビュー)「誠に遺憾に存じます」 哲学者・古田徹也さん 
  10月26日 朝日新聞デジタル」

https://digital.asahi.com/articles/DA3S13740324.html?_requesturl=articles%2FDA3S13740324.html&rm=150

記事の一部を引用させて頂きます。

「――安倍晋三首相の所信表明演説をどう聞きましたか。

 『気になったのは、【ピンチをチャンスに変える】という
  常套句の多用です。
  この言葉、たとえば上司に言われたら不安になりませんか?
  現状の厳しさを本当に理解しているのだろうかと。

  そうした現実の複雑な課題を、なんとなくポジティブな印象の常套句に
  よってうやむやにする。
  これは、言葉を道具としてのみ扱う典型例だと言えます。

  私たちは、迷いながら言葉を紡ぐことで考え、新しい視点を獲得し、
  新しい可能性を開いていきます。
  でも安倍さんの言葉には、そのような迷いや
  逡巡(しゅんじゅん)が見られない。
  【確固たる信念】と言えば聞こえはよいですが、
  問いかけてくる相手に対して言葉を尽くし、
  言葉のやりとりを通して新しい可能性を探る、という姿勢に乏しい。
  結局は多数決で自分が決めた通りになるのだから、
  言葉を雑に使っても構わない。
  出来合いの常套句をそろえて切り抜ければよい。
  そういう割り切りが見て取れます


 ――首相は以前「【そもそも】には【基本的に】という
  意味もある」と答弁し、それは誤りだとわかった。
  それでも政府は【そもそも=どだい=基本】という
  むちゃくちゃな解釈で、
  発言を正当化する答弁書を閣議決定しました。


 『首相官邸の塀の上には、ハンプティ・ダンプティが座っているのかもしれませんね。

  ハンプティ・ダンプティはアリスにこう言い放ちます。
  【わしが言葉を使う時は、言葉はわしが意味させようとしたものを意味する】。
  言葉は道具に過ぎず、思い通りに支配できる――
  菅義偉官房長官は『総理のご意向』と記された文書を『怪文書』と評し、
  後に文書の存在が確認されると、
  【怪文書】は【不可解な文書】という意味で使ったと弁明した。
  これも実にハンプティ・ダンプティ的です』

 ――つまり、言葉が支配されかかっているということですか。

 『いえ、いかなる権力も言葉自体を支配することはできません。
  首相がそう言ったからといって、【そもそも】が【基本的に】という
  意味をもつようにはならない。
  けれども、新しい視点や可能性を開く力を失うという意味で、
  言葉が死ぬことはあり得ます。
  私たちが言葉への感受性を麻痺(まひ)させて、
  適切な言葉を探す努力を怠った時。
  個々の言葉が喚起する意味の広がりや豊かさを忘れ、
  それこそ常套句だけで済ますようになった時、言葉は死にます


  不祥事に際して乱発されている【遺憾に思う】【不徳の致すところ】といった
  常套句に私たちは慣れるべきではありません。
  【遺憾】は【残念に思う】という意味であって、
  【申し訳ないと思う】の意味はない。
  【不徳の~】も自分に徳が足りなかったと言っているに過ぎないのに、
  はっきりわびるべき場面で使われている。これらの常套句に遭遇したら、
  【悪いことは何もしていないという意味ですか】とさらに問わねばなりません』

――現政権に関して、常套句が横行している要因は何でしょう。

 『やはり長期政権であることの影響が最も大きいのではないでしょうか。
  空気を読まない人、読めない人、予定調和を壊して
  【それってどういう意味ですか?】といちいちツッコミを
  入れる人がどんどんいなくなっています。
  記者も例外ではありません。政権の言葉遣いに慣れ、文脈を共有し、
  いつしか自分でも使い始めます。

  そもそもなぜ安倍さんの記者会見にはラリーがないのか。
  質問に全く答えていなくても、一問一答ゆえに
  【答えないもん勝ち】になっている。
  そうであるなら、メディアも紋切り型の言葉で批判するだけではなく、
  一問一答で終わらないように、ラリーを続けるための
  あらゆる手を尽くす必要があります。
  ありきたりの答えに対しては再度問い返し、
  相手にさらに何ごとかを語らせないと意味がない。
  私も含む読者や視聴者は、言葉のラリーを待っているのです。



  【しっくりこない】という感覚を手放さないことだと思います。
  自分や他人が発した言葉に対する違和感を大事にして、
  しっくりくる言葉を探し続ける。最終的に常套句に逃げたとしても、
  【逃げた】という感覚に蓋(ふた)をしない。

  SNSは、常套句を生産し流通させる最強のシステムだとも言えます。
  時間とタイミングにせかされ、たくさん【いいね!】がついたり、
  拡散されたりする言葉を発するよう駆り立てられる。
  勢いの強い言葉が他の言葉を押し流し、結局のところは便利な常套句と
  化して繰り返し使用される。そういう面が、確かにあります。

  ただ、戦争が起きた時には必ず常套句が
  氾濫(はんらん)しています。
  ナチスのプロパガンダがその典型です。
  日本では【鬼畜米英】。
  敵意や憎悪を煽(あお)り、感受性を麻痺させ、
  【ほかの可能性】への想像力を抑え込んで、
  人々をただ一つの道へと誘(いざな)う。
  その流れにのみ込まれないためには、
  言葉を選び取る責任を自覚しなければなりません。
  しっくりこない言葉を振り回して自分や他人をけむに巻かないこと、
  出来合いの言葉や中身のない常套句でやり過ごして
  思考を止めてしまわないことです。


  【生きた言葉】が紡がれるには、
  聴く側の【待つ力】も欠かせません
」 
 (引用ここまで)

「そもそも」という言葉を、安倍氏が辞書にない意味に使ったことで、
 「そもそも=基本的に」と日本語の意味を捻じ曲げてまで閣議決定する異常さ!!!!!
 これは忖度を通り越して、日本語への冒瀆、日本語の破壊ですよ。
 なぜ国語学者はもっと声を上げなかったのですか!
 上げても報道されなかったのでしょうか。
 憲法を踏みにじり、日本語を踏みにじる安倍氏が、日本のトップでいること自体が異常です!
 今、思い返しても腹が立ちます!

④「ハナ一肇とクレイジー・キャッツ 遺憾に存じます YOU TUBE(音楽あり)」

https://www.youtube.com/watch?v=mTcH3kzafwI

⑤「【拡散希望】
 『止めよう!改憲発議―この憲法で未来をつくる11・3国会前大行動―』
 ブックカバーを作りました!
 電車の中で広げて一人車内デモができます☆どんどん宣伝して、参加者を増やそう!
 #1103国会前大行動
  各種共有ボタンで拡散を!
      ↓





















⑥「📣拡散希望📣
  私たちは改憲ではなく、この社会に生きるひとりひとりに寄りそう
  『あたりまえの政治』を求めます。
  ご賛同いただける皆様、ぜひ集会にお集まりください🙋

  #改憲よりもあたりまえの政治を
  日時:11月10日(土)14:00〜15:30
  場所:JR新宿駅東南口
  登壇者:野党各党・会派および市民の有志
          ↓






(画像はお借りしました)


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