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黒い絆 ロスチャイルドと原発マフィア 2

2014-11-16 12:04:03 | ⑤エッセーと物語
中曽根康弘はその著書のなかで、「これがわが国における"第三の火"のスタートに
なった」と書いている。中曽根が原子力予算案を提出したのは、アメリカが極秘裡のうちに
ビキニ環礁での水爆実験を行ってからまだ2日後のことだった。
ここから浮びあがってくるのは、中曽根がビキニの核実験をひそかにアメリカ側から
知らされた上で、あえてこの日に原子力予算をぶつけてきたのではないかという
疑惑である。さきに述べたように、読売がこの水爆実験をスクープするのは、3月16日
のことだった。もし読売のスクープが出たあとであれば、当時の国民感情からいって、
この予算案は通るどころか、上程することすらできなかったはずだった。

1954年、中曽根が原子炉建設費として提出した2億3千5百万円に対し、
「どうしてこの予算額なのか」と質問された際、中曽根は「ウラン235から決めた」と
言っている。中曽根はこのとき、「科学者たちが全く動こうとしないので、
自分が彼らの顔に札束を叩きつけて彼らの目を覚まさせた」と発言している。
日本の学者はそれ以降、札束を顔に叩きつけられて、原子力が危険なことを
言わなくなった。

槌田敦『原発安楽死のすすめ』より引用
「このアイゼンハウアの演説には裏があった。当時、アメリカでは原爆をつくりすぎていて、
 ウラン濃縮工場を操業短縮するという『軍事利用の危機』に陥っていた。
 その事情はソ連も同じである。そこで、この軍事工場で生産される過剰ウランを
 原子力発電所で消費することにより、軍事工場を操業短縮しないでも済むように
 しようとした。これが米ソ両国による『平和のための原子力』だったのである」

シュトラウスはヘンリー・キッシンジャーを同伴させて、中曽根に「原子力平和利用」を
日本に命じたのである。中曽根は正力松太郎とともに、アメリカのために、
決して日本のためでなく働くように強要されたというわけである。
かくて日本列島に核兵器工場=原子力発電所が林立することになった。

核物質の危険性はすでに知られていた。都築正男がその先駆者であった。
だが、原爆は秘密裡に造られたのである。前述したヴィクター・ロスチャイルドの強制力が、
チャーチル首相、ルーズヴェルト大統領を動かして。マンハッタン計画を知っていたのは、
アメリカでは、ルーズベルト大統領、スティムソン陸軍長官、グローブス将軍、
モーゲンソー財務長官と、物理学者たちであった。
トルーマン副大統領も、ウィリアム・リーヒ提督、マッカーサー、アイゼンハワーらの
司令官も全く知らされていなかった。マンハッタン計画に従事した数万の人々も、
自分たちが何を造っているのかを知らされていなかった。
このマンハッタン計画とその後の原爆実験で、アメリカでは広島・長崎をはるかに
上回る数の人々が被曝して、今も苦しんでいるのである。
(マンハッタン計画は、私のブログの放射性廃棄物~終わらない悪夢~ 
 2014年8月23日のエッセイにも出てきます)

1950年代に入ると、水爆製造の時代に入った。
アルバート・アインシュタインは、次のように警告していた。
「莫大な資力が軍部の手のうちに集中し、若者の教育を軍国化し、市民とくに公職に
 ある者の忠誠心を問う警察権力の監視が、日増しに顕著になっている。
 そして、固有の政治思想をもつ者に対する威嚇がひどくなり、ラジオ、新聞、
 学校を通じて、一般公衆が偏った方向に啓蒙され、さらに軍事機密保守の協調によって、
 一般の人々が得る情報が、大幅に制限される傾向にある」

(まるで現在、あるいは近未来のことを警告しているようだ)

広瀬隆『危険な話』より
「みなさんはこの文章をどこかで聞いたことがあるはずです。
 -これらの被ばく量は、私たちが自然から受ける放射能100ミリレムに比べて、
  ほとんど変わらない安全な量です。また、医療に使われている放射能より、ずっと
  低いものです。高い山に登ると、240ミリレムの放射線を受ける場所がたくさん
  あります。人間の体のなかにも、もともと放射線を出す物質が入っています。
  しかも私たちが目標としているのは、この数字ではなく、ネバダの実験場の外で
  住民が受ける放射能を、ゼロにすることです」  ー原子力エネルギー委員会
  
 どうですか、この文章は、私たち日本人がいま電力会社から受け取るパンフレット
 そのままではないですか。ほら、週刊誌などのPRでよくこの文章をグラフにしたものを
 見るでしょう。あれは実に、30年前にアメリカ人がネバダの風下住民に配った
 パンフレットから、そっくりそのまま内容を頂戴して絵に描(か)いたものだったのですね」

(どこまで怠慢で傲慢で、無責任で、国民を愚弄しているのだろう)

『福竜丸』の著者ラルフ・E・ラップの言葉
「核兵器のほんとうに驚くべき破壊力が示されたのは、福竜丸の甲板であった。
 核爆発地点から百何十キロも離れたところに居た者でさえ、核爆弾にそっと音もなく
 触れられて死ぬことがあるのだと知れば、人間が核爆弾を手にするのは、
 世界はあまりにも小さすぎるということが、否でも応でも判るはずだ」

この福竜丸の被曝を知り尽くしたシュトラウスは、1954年の春、アメリカ中を
巻きこんだ水爆実験の影響をめぐる論争の真っ只中で、次のように公言したのであった。
「放射線が少し増えたとしても、人間、動物、作物に害を与えうるレベルよりもはるかに
 少ない」
「医療用のX線のような放射線源や"自然放射線"と比較し、核爆発から出る放射性降下物は
 人間の遺伝構造に重大な害を与えない」

東京電力や関西電力は、このシュトラウスの主張する「無害論」をパンフレットにして
ごく最近まで、東日本大震災のすぐ直前まで大量にバラまいていたのである。
正力松太郎はシュトラウスの甘言を受け入れて、彼の代理人であり続けた。
(3・11の後に)フランスのサルコジ大統領が日本にやってきたのも、
GEのトップが東京電力本社にやってきたのも、水素爆発した原発を"見せ物"化して、
「より新しい、すなわち、より安全だと思わせる発電所を造れ」と、日本政府と東京電力を
説得するためであった。
 
彼らは正力松太郎の"毒を持って毒を制する"ことこそが、日本人を洗脳する一番よい方法だと
知り尽くしている。多くの原発マフィアたちが海外の権力者の力を借りて、「もう一度、
新しい原発を」「より安全な原発を」と騒ぎ出す日は近いのである。

プルトニウムについて
私たちを今悩ませるのは、原子力発電所から出てくるプルトニウムである。このプルトニウム
問題が解決できず、アメリカはついにスリーマイル島の原発事故以降、
原発の建設を中止するようになる。

このスリーマイル島の原発事故は「レベル5」とされている。福島第一原発事故は
「レベル7」。
「ウラン資源を有効に利用し、原子力発電の供給安定性を高めるため、長期的に安全性及び
 経済を含め軽水炉によるウラン利用に勝るプルトニウム利用体系の確立を目指すこととする。
 すなわち、使用済み燃料は再処理し、プルトニウム及び回収ウランを利用していくとの
 考え方『再処理ーリサイクル路線』を基本として、これに沿って着実、かつ、段階的に
 開発努力を積み重ねることにする」 (原子力開発利用長期計画)

これが日本の原子力開発の一貫した方針である。しかし、プルトニウムという
「地獄の魔王」が、使用済み燃料として大量に生まれてくる。原子爆弾(水素爆弾を含めて)
に利用できるが、再処理=リサイクルされたことはない。
すなわち、世にいう「高速増殖炉」によるプルトニウム利用はほぼ不可能なのである。

では、どうしてプルトニウムは危険なのか。
「100万個のなかの1個のアルファ線が体内に入ると決定的な突然変異の原因になる可能性
 がある。したがって、いかなる量のプルトニウムでも癌を生み出す可能性がある」と
いうことである。

ひとたび体内にプルトニウムのアルファ粒子が入ると、その半減期は2万4千65年である。
その半分が別の元素になるまでの時間はさらに2万4千65年となる。福島原発事故で
プルトニウムが出てきたことは、たとえ少量であっても2万4千65年は
消えることはないということだ。
私はあの原発事故でプルトニウムがかなり大量に出ているものと思っている。
最も危険なのがプルトニウムであると知る必要がある。しかし、新聞もテレビも、
たった一度だけプルトニウム放出を報道したが、後は一切報じていない。

ヴィクターとユダヤ資本家、金融マフィアたちは、次から次へと御用科学者を培養していった。
そして、ついに「原子力ルネッサンス」の時代がやってくる。その切り札こそが
地球温暖化というエセ科学であって、一流と称される科学者たちを買収して
全世界に流行させたのである。
私たちは21世紀に入って、ウランを制する者が世界を支配する世界を迎えた。否、その
言葉は正確ではない。迎えようとしていた。そこに、福島第一原子力発電所で
大爆発が起こったのだ。                     (敬称略)
3につづく                                     

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