さるのこしかけ宮沢 賢治小学館このアイテムの詳細を見る |
宮沢賢治の童話「さるのこしかけ」の初めての絵本化だという。賢治の作品は、全部を読んだことがない。本作も初めて読むものであるが、絵本で読めるのは楽しい。
家の裏にある大きな栗の木に、白いキノコが3つ出ていました。夕方、楢夫はそのことに気が付きましたが、何と、そのキノコの上に小さなサルが三匹腰掛けているのを見つけました。楢夫が頭の中で、さるのこしかけという言葉から、大将と二匹の兵隊の子ザルの事をイメージした後の事でした。
栗の木の中に導かれ、賢治は読者を異世界に連れて行ってくれます。さいとう よしみの絵が、栗の木の中の様子を、不思議なイメージで表現してくれます。
栗の木の中にある階段を登りつめると、賢治の童話ではおなじみの「種山が原」に到着します。ここで、リリパット国のガリバーよろしく、楢夫はサルの軍隊の演習の標的になり、小さな綱でがんじがらめ。胴上げされて、空高く身体が上昇していきます。そこから、楢夫の住む辺り一帯が眼下に見えます。サルたちは、楢夫の落下を待っています。その時、「危ないっ、何をする。」という大声がしました。山男です。
山男に関しては、この絵本では、言葉による説明だけで、絵では表現されていません。読者が自分の頭の中で描くようです。と思いきや、この絵本の裏表紙に、ちゃんと山男の後ろ姿が描かれています。
賢治が生前に出版した「注文の多い料理店」の中に、山男が登場する「山男の四月」という不思議な作品が載っています。賢治の世界で、つながっているんですね。
さあ、賢治がさるのこしかけの先にある不思議な世界に、しばし、あなたを連れて行ってくれますよ。
宮沢賢治 種山ヶ原(歌)
3月ごろ買った、別冊宝島の宮沢賢治集です。
末ページに「さるのこしかけ」の賢治の
自筆原稿も載っています。
紹介されている絵本、
挿絵でどんなふうに表現しているのか、
見てみたいですね。
「けだもの運動会」「蜘蛛となめくじと狸」
「貝の火」「ひかりの素足」・・・好きなお話
でいっぱいです。
写真の本は、トッペイさんの本ですか?
「山男の四月」が載っているんですね。
賢治って、石好きでしょ?
よくお話の中に、鉱物の名前が出てきますね。
わたしがなんとなく、鉱物に魅かれるのも
もしかしたら彼の影響があるのかも
しれません。
地質学者が書いた賢治の解説本も持っているので、今度内容を紹介したいと思います。
そう、8月から朝日新聞で、化石の本が毎月1冊ずつ出ますね。化石が付いてきます。さっそく予約しました。
鉱物や化石、心が惹かれます。
宮沢賢治の影響が大きいのですね。