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めだかのきょろちゃん (かわいいいきもののえほん)高家 博成,仲川 道子童心社このアイテムの詳細を見る |
一昔前までは、ごく普通にみられたクロメダカは、今や、絶滅危惧種となっている。童謡「めだかのがっこう」も、実際のメダカの姿をみることもなく、子どもたちは歌っているのであろうか。
時々、本メダカと称して、金魚や熱帯魚を扱っている店で売られている。去年は、フリーマーケットで売られていた。鑑賞用のヒメダカは、容易に手に入れることができるのであるが。また、花屋でも、小さな瓶に入れられた黒いメダカが売られていたのだが、説明書きを読みと、外国種との交雑であるらしく、色々なタイプがあると書いてある。ハイブリッド種だから、姿形が固定していないのであろう。おまけに、川などに放流しないでほしいと注意書きが添えてある。自然界への、破壊行為となるので当然のことであろう。
クロメダカは、1年という短い生涯を過ごす。命の短さを思うと、はかなさを感じてしまうのだが、彼ら自身は何とも思っていないのであろう。人間が、感情移入して感傷的になっているに過ぎないのだ。
こうした絵本を通して、まず、子どもたちに、クロメダカの生態を楽しく知ってもらいたい。ミズカマキリやヤゴなどの天敵の登場には、ハラハラした気持ちを味わってもらいたい。でも、一番のクロメダカの敵は、人間であった。田んぼという、昔から生きていくのに最適な場所に、農薬が使われるようになってから、彼らの数は激減してしまったのだから。
自分で、ビオトープと作って、クロメダカを飼うのもいいかもしれない。でも、本来の場所で、短い一生を、次の子孫に命のバトンタッチをするまで送ってほしいものだ。