トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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お寺でメード喫茶!地元にあった萌え寺(八王子)

2009-11-10 18:40:27 | わが街と近隣
 マンガ、アニメに関する聖地巡礼が話題になってから、かなり時間が経過しているのだろう。らき☆すたの埼玉県の鷲宮神社や、エヴァンゲリオンの箱根巡りなど、ファンの間では、定着しているようだ。大晦日から初詣にかけて、神社も賑わうんだろうな。

 今日の、朝日新聞の朝刊の隅に、「萌え寺」の記事を見つけた。そんなお寺あるのかなと読んでみると、地元のお寺さんだった。市民なのに、知りませんでした。
 聖地巡礼の対象とは異なり、若者にもお寺に来て欲しいと、少女キャラクターが描かれた境内案内板を設置したところ、ネット上で「萌え寺」として話題になったそうだ。全国から、男性参拝客が増えたとのこと。地元の人間は、案外知らないんではないか。

 お寺さんの名前は、松栄山了法寺、日蓮宗の寺院で、約400年の歴史がある。(創建1490年)。場所は、日吉町で、電車で来るなら、JR西八王子駅から歩くことになるのかな。

 今月、21日と22日にいちょう祭りが開催されるのに合わせて、お寺の境内でメード喫茶が開かれる。参道脇にテントを張って、一般公募の女性たちがメードに扮して参拝客をもてなすそうだ。店名は「お帰りなさいませ了法寺へ☆」だって。
営業時間は、21日=9時~17時、22日=9時~16時30分とのこと。

 このお寺さんには、八王子七福神(正確には八福神なのだが)の新護弁財天が祭られているので、「萌え寺」でもおかしくないのかも知れない。

 わが家からは、そんなに遠くない所にあるので、時間があったら行ってみようかな。

 なお、詳しい記事が、「広域八王子圏のビジネス&カルチャーニュース」の「八王子経済新聞」に載っています。

八王子経済新聞 http://hachioji.keizai.biz/

複雑な気持ちで/絵本『あしたのねこ』

2009-11-10 01:32:21 | 絵本・児童文学
あしたのねこ
きむら ゆういち
金の星社

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 この絵本に登場する子猫は、見栄えがよくない。やせっぽちで、体中の毛はボソボソで、鳴き声も可愛くはなく、ガマガエルのように鳴く。もともとは、温かな家で他のたくさんの兄弟と一緒に幸せに暮らしていた。でも、そんな生活も長続きせずに、ビスケットが入った段ボール箱に兄弟たちと一緒に入れられて、公園に捨てられた。別れる時に、お母さん猫から言われた。「お前は、見た目は悪いけど、気持ちだけは明日を見ているんだよ。たとえ、どんな目に会ったって、その中にきっといいことがあるから、それを見つけて幸せだって思うんだよ。そうすれば、必ずもっと幸せな明日がやってくるから」って。
 案の定、段ボールの中の兄弟たちは、新しい飼い主によって拾われていったが、やせっぽちの猫だけが置いてけぼりだった。やがて雨が降り出した。でも、子猫は、いいことは段ボールの家が自分だけのものになったことと納得した。でも、強くなる雨に、段ボールがぶよぶよになる。でも、子猫は寝る所位は探せると笑いながら、公園のはずれの布で出来た家を見つけてもぐりこんだ。でも、それは、トラックの荷台で、走る車は、子猫を知らない街へと運んで行った。子猫は、いろんな景色が見られるのがいいことだと納得した。
 そんな調子で、悪いことが続いていくが、子猫は、母猫の言葉を思い出しては、いいことを何とか見つけ出して自分を励ましていた。いつも笑えるように。
 でも、ついには、現実の重みに泣き出してしまった。もう笑えなかった。雨の降る中、傘をさす通行人の誰も、子猫の存在に気がつくことはなかった。
 そして、後ろ足が増水したどぶの中に落ちた。必死に前足で踏ん張ったが、もう限界。このまま、どぶの中に落ちてこの世からサヨナラかも。誰にも知られずに死ぬことがつらかった。母猫の顔が浮かんだ。あの言葉がよみがえった。でも、今度はもう駄目だよ。
 その時、若者が子猫に気付き、つまみあげてくれた。通行人も何事かと集まったきた。子猫は、たくさんの人たちの注目を集められたことがいいことだと思った。

 普通の子どもの絵本だったら、この若者か、通行人の誰かが、やせっぽちの子猫の新しい飼い主になってハッピーエンドとなるのだろう。

 でも、この絵本は、最後に子猫がにっこり笑って、明日に向かって、ガマガエルのような声で鳴いて終幕となっている。子猫にとって、明日がどうなるかは分からない。見栄えの悪い猫だから、「いいこと」を見つけて笑って見ることが、この先ずっと続く保証はない。前向きに生きていこうと思っても、現実の重みに負けてしまうかもしれない。

 私達には、そんな風に生きている人や動物に気づくこともなく、自分の生活に追われている。

 今年も、あとわずかを残すのみ。去年の暮れの「年越し派遣村」のことが、そんな過去のことのようには思えない。派遣村以降、派遣切りや雇い止めにより、生活に基盤を失った若者を中心にした人々のことを、報道で聞くことが多かった。日系ブラジル人の事が、一昨日のニュースでも報道されていた。生きづらい社会は、相変わらずの状態で、また、暮れが迫っている。

 やせっぽちの子猫は、何時までも笑っているのだろうか。救いはあるのだろうか。

 なお、絵を描かれたエム ナマエさんは、目が見えない方です。