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透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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素敵な寓話/絵本『ハロー・ディア・エネミー!―こんにちは敵さん さよなら戦争』

2009-11-06 00:44:28 | 絵本・児童文学
ハロー・ディア・エネミー!―こんにちは敵さん さよなら戦争
グードルン パウゼバンク
くもん出版

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 この魔法のような言葉「こんにちは敵さん さよなら戦争」と言って、本当に戦争が無くなれば良いのにな。でも、僕たちが努力しなくてはな。
 しばし、この素敵な話で、平和な気持ちを味わえたのだから。


 川をはさんで向き合う二つの山があった。その頂上には、それぞれ大砲が据えられていた。
 一つの山には、青い服を着た4人の兵隊が草むらに腰をおろしていた。みんな気のいい奴らさ。問題は、その後ろに白馬に乗った青い将軍。
 もう一つの山には、赤い服を着た4人の兵隊が同じことをしていた。もちろん彼らも気のいい奴らさ。問題は、その後ろの苦労間に乗った赤い将軍。

 昔、僕たちの国も愚かな戦争をしていた。その時、相手の国のことを鬼畜と読んだ。だから、国民の中には、アメリカ人には角が生えていると本当に思う人もいたんだ。

 この本に出てくる将軍たちも、お互い、相手のことを、毒を撒き散らす長鼻とか角が生えているとか言っていたんだ。兵隊たちは、本当かと将軍の持っている望遠鏡でのぞいて確かめてみたかったけれど、将軍は決して望遠鏡を貸してはくれなかった。

 両方の将軍が、大砲のたまを打つように命令した。でも、兵隊たちはそこまですることはないと思った。

 そして、同時に発射。たまは、どちらも将軍にあたり、二人は遠くに飛んで行った。

 馬たちが川に向かって走って行った。兵隊たちは、将軍そっちのけで、高価な馬の後を追いかけた。
 
 2匹の馬は、出会い、愛し合った。兵士たちも服を脱いで、川に入った。真ん中で、両者が鉢合わせ。よく見たら、角も生えてないし、毒を出す長鼻もなし。おまけにすっぽんぽん。すぐに仲良くなった。

 みんなは、川辺に村を作った。結婚をして子どもたちも増えていった。馬たちも次々に仔馬を生んでいった。こうして平和な村が出来たんだ。あの将軍たちはって?村人に頼んで雇ってもらったのさ。

 この村の人たちは、望遠鏡でどこかの将軍が兵隊を連れてやってくるのを観ると、いつも言うのさ。「ハロー・ディア・エネミー! こんにちは 敵さん!」
 戦争もけんかもなくしてしまう魔法の言葉。