7月20日放送の日本テレビ「NNNドキュメント’09 生活保護ビジネス 福祉施設の”闇”に迫る」を観た。
小泉改革は、セイフティーネットの構築を放棄した。その結果、現在は、景気の後退とともに、格差社会・貧困化社会への進行がこの国をむしばみ始めた。労働者派遣法の改悪もそうした社会の到来の原因となった。小泉改革が進めたもの。今回の衆議院の解散で、労働者派遣法・障害者自立支援法の改正、肝炎患者支援法が不成立となった。その一方で、派遣会社は、自社に登録している派遣労働者に労働者派遣法改正に対する署名を強要しているといわれている。
貧困ビジネスということも、世の中に知られるようになった。その中の典型的な「生活保護ビジネス」が番組で取り上げられた。
無料低額宿泊所というものがある。社会福祉法によれば、社会福祉事業には、行政の許可が必要で、チェックが厳しい第1種の事業と、届け出だけで行える第2種の事業がある。無料低額宿泊施設を営むのは、第2種福祉事業にあたり、届け出だけでNPO法人でも、会社、個人でも運営できる仕組みになっている。届けられている無料低額宿泊施設は全国で415個所ある。生活保護ビジネスは、この施設を使って行われている。また、無届けのもぐりの施設も存在する。
路上生活者などに声をかけ、低額宿泊施設に入所させる。生活保護費約12万円のうちから、施設利用料等の天引きで、本人に渡されるのは3万円程度である。この際、預金通帳も本人の知らないところで作られている。
もちろん、ちゃんとした活動をしているNPO法人も存在する。就職までフォローしている。しかし、生活保護ビジネスは、ただ、入所者を狭い個室などに住まわすだけで、生活保護費のピンはねをしている。
番組に出ていた千葉市の稲毛厚銀寮も同様な施設である。ここに2年半入所していた男性が、脱出して市民団体に助けを求めた。東京の御徒町駅周辺で声をかけられた。生活保護申請の時には、そのことは黙っているように言われた。3階建の建物の2畳半の個室に生活するが、他の入所者との交流も禁止され、外出するにも門限が設定されている。同じ敷地には、ほかの2施設が存在する。番組で、厚銀寮に話を聴きに行ったときに対応したのは、他の施設の人間であった。
無届けの団体も紹介していた。200人余りを千葉県内のアパートに分散させて住まわせている。ここでは、本人には、2万3千円ほどしか渡さず、銘柄のない質の悪いコメを支給するだけで、利用者は自炊をするが生活は苦しい。年間1億2千万円の収入は見込めるビジネスである。
生活保護の支給日には、役所の前に受給者から生活保護費を手渡しされるこうした生活保護ビジネスを営む人間の姿が見られる。
自治体の中には、こうした施設の実態を知りつつ、自分たちでシェルターを作ることを怠っているために、その存在を黙認しているところもある。
生活保護費は、年間2兆7千万円が費やされている。この金額の中から、どれほどの額が生活保護ビジネスに流れているのであろうか。
厚銀寮は、番組の取材のせいもあったのか、千葉市の調査がはいったが、自治体の指導には限度があり、厚銀寮はこれからも存続していく。
小泉改革は、セイフティーネットの構築を放棄した。その結果、現在は、景気の後退とともに、格差社会・貧困化社会への進行がこの国をむしばみ始めた。労働者派遣法の改悪もそうした社会の到来の原因となった。小泉改革が進めたもの。今回の衆議院の解散で、労働者派遣法・障害者自立支援法の改正、肝炎患者支援法が不成立となった。その一方で、派遣会社は、自社に登録している派遣労働者に労働者派遣法改正に対する署名を強要しているといわれている。
貧困ビジネスということも、世の中に知られるようになった。その中の典型的な「生活保護ビジネス」が番組で取り上げられた。
無料低額宿泊所というものがある。社会福祉法によれば、社会福祉事業には、行政の許可が必要で、チェックが厳しい第1種の事業と、届け出だけで行える第2種の事業がある。無料低額宿泊施設を営むのは、第2種福祉事業にあたり、届け出だけでNPO法人でも、会社、個人でも運営できる仕組みになっている。届けられている無料低額宿泊施設は全国で415個所ある。生活保護ビジネスは、この施設を使って行われている。また、無届けのもぐりの施設も存在する。
路上生活者などに声をかけ、低額宿泊施設に入所させる。生活保護費約12万円のうちから、施設利用料等の天引きで、本人に渡されるのは3万円程度である。この際、預金通帳も本人の知らないところで作られている。
もちろん、ちゃんとした活動をしているNPO法人も存在する。就職までフォローしている。しかし、生活保護ビジネスは、ただ、入所者を狭い個室などに住まわすだけで、生活保護費のピンはねをしている。
番組に出ていた千葉市の稲毛厚銀寮も同様な施設である。ここに2年半入所していた男性が、脱出して市民団体に助けを求めた。東京の御徒町駅周辺で声をかけられた。生活保護申請の時には、そのことは黙っているように言われた。3階建の建物の2畳半の個室に生活するが、他の入所者との交流も禁止され、外出するにも門限が設定されている。同じ敷地には、ほかの2施設が存在する。番組で、厚銀寮に話を聴きに行ったときに対応したのは、他の施設の人間であった。
無届けの団体も紹介していた。200人余りを千葉県内のアパートに分散させて住まわせている。ここでは、本人には、2万3千円ほどしか渡さず、銘柄のない質の悪いコメを支給するだけで、利用者は自炊をするが生活は苦しい。年間1億2千万円の収入は見込めるビジネスである。
生活保護の支給日には、役所の前に受給者から生活保護費を手渡しされるこうした生活保護ビジネスを営む人間の姿が見られる。
自治体の中には、こうした施設の実態を知りつつ、自分たちでシェルターを作ることを怠っているために、その存在を黙認しているところもある。
生活保護費は、年間2兆7千万円が費やされている。この金額の中から、どれほどの額が生活保護ビジネスに流れているのであろうか。
厚銀寮は、番組の取材のせいもあったのか、千葉市の調査がはいったが、自治体の指導には限度があり、厚銀寮はこれからも存続していく。