残念「飛騨古川祭」
古川祭は毎年4月19・20に行われる気多若宮神社 の例祭だ。
「神輿行列」と祭りの開始を告げるために打ち鳴らしたと言われる
「越し太鼓」に絢爛豪華な九台の「屋台巡行」からなる、国指定の
重要文化財である。
”動”の「越し太鼓」と”静”の「屋台行列」は地元の人たちが
「一年で一番大切な日」と言うほどで、古川町を愛してやまない
地元の人達に支えられている。
生憎の小雨模様「お越し太鼓」は男たちの裸祭りで、雨が降ろうと
雪が降ろうと関係なく、夜通し練り歩く・・・が
「屋台行列」は小雨でも中止となる、各町の屋台の屋根は和紙が貼られ
その上を漆で塗ってある、雨に最も弱い屋台だ。
メインとなる「お越し太鼓」は各地から祭好きが集まり、宿をとるのが
難しく断念して「屋台行列」に絞ったが、これが中止となり誠に残念だ!
豪華絢爛な屋台行列は見られなかったが、雰囲気をお伝えいたします。
今年の「お越し太鼓」は何時になく賑やかだったようだ、始まる前には
雨が止んだ・・・町中を練り歩く姿を想像した。
翌日お祭り広場には戦い終えた戦士のごとく太鼓が静かに置かれていた。
「屋台行列」に参加の若者が中止と聞き、会所から寂しそうに出て行った。
祭りの翌朝、晴れ舞台で披露できなかった各町屋台が展示蔵に向う。
屋台を引くのは高齢の男性と主婦たちだ、若い衆は勤めに出たのだろう。
出番のなかった弐之町の屋台「金亀台」若者の吹く横笛の音が
寂しそうに聞こえた。
今年の祭りは終わった、弐之町の皆さんが終い歌を唄っていた。
瀬戸川と白壁土蔵街・・・飛騨古川の象徴的な風景だ。
1000匹の鯉が瀬戸川を悠々と泳ぐ、雨上がりのしっとりした街が風情
を感じさせてくれる。高山とは一寸違う物静かな雰囲気だ。
隠れスポットとして外人観光客などの人気を集めている。