明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

家のこだわり

2009-11-05 23:16:26 | 友達
ゆうちゃんが、藤子不二雄Aの「まんが道」を貸してくれと、うちまで取りに来た。(全14巻)

せっかく来るのに漫画だけ貸して帰ってもらうのも何なので、ちょっと上がってもらったら、結局4時間半も話した。

主に、マイホームの話

あさっての土曜日、ついに建物契約である。
これでもう後には引けない。
実はゆうちゃんも、私の新しい家からそう遠くはないところに家を建てている最中。
お互い情報を交換し合った。
正直、なんぼでも話がある。
家を建てる経験なんて、人生でそう何回もあるもんじゃないし、
やっぱりマンション暮らしの人が多いので、相談できる人があまりいないのだ。
それも同時期!!
話が合うのも無理はない。

ゆうちゃんの家のほうがうちの1.5倍くらいの土地があるので、
図面を見せてもらったら、やっぱり素敵・・・
本当に私がほしかった「庭」のある家。
LDKの広さはそれほど変わりないけど、ちゃんとした6畳の和室があるのが羨ましい

話していると、やっぱり「家」って大事だなぁと改めて思う。
その人の「こだわり」とか「生活スタイル」がかなり反映される。
重視する箇所も全然違う。
それから、建築を任せる会社によっても全然違う。
家を造るお金って、めちゃくちゃアバウト。
「こんな細かい手間賃とるの?」と思う箇所もあれば、
「え?これはサービスでタダなん?」という箇所もあったり。
その基準が全くわからないし、それも会社によって違う。
変な業界だなー。

そして、家造りというのは、夢は膨らむけど、
お金という現実的な問題により、一つ一つ夢をあきらめていく作業でもある。
そんなことを実感した

でも、それを悲観してはいけないなとも思う。
「わが家」だ。
愛情をもって造りたい。

私がこだわるのは、キッチンだと思う人がいるようだが、
実はそんなことはない。

トイレ!!

汚物を扱う場所だからこそ、できるだけ素敵に仕上げたい。
これまで築30年くらいの古アパートに住んでいた期間が長いので、
トイレって本当に雑だった。
前の家は無理やりリフォームして斜めに便座があったし、
その前の家はトイレットペーパーホルダーがぶっ壊れたし
(もんちゃんが直してくれた)
今はなんか狭くて、古~い感じの窓がある・・・

実家も古い団地だけど、
でも、いつも母がトイレには花や観葉植物を飾っていた。
だから、トイレには花を飾るものだという習慣が根付いている。
今も、無理やり変な窓のところにグリーンを飾っている。

これは私のこだわり。

だから、今回も絶対トイレのことだけは曲げなかった。
横にカウンターを付けてもらったのだ。
そこに、これからは好きなだけ花を飾れる・・・
それが嬉しい。

あと、こだわったのは、畳コーナー。
「和室」ではない。「畳コーナー」なのだ。
狭い土地なので、LDKを16.5畳とったら、和室の部分は3.75畳しかとれなかった
これは「和室」とは言えない・・・
子供の頃は、「絶対お茶室のある家に住もう」と思ってたんだよな・・・
(10歳から茶道を習っていたので)

LDKの広さだけは夫が譲れないという。
自分の部屋を削ってでもLDKの広さは守り抜いた夫だ。
さすがに私も何も言えない

で、LDK続きの畳コーナーになったわけだが、
3.75畳でもこだわれるだけこだわろうと思っている。

まずは、窓。
北側には例の「悟りの窓」をつける。
悟りの窓とは、京都の源光庵にある、丸い窓のこと。
あんなに大きくはないけれど、自分の家に丸窓があると思うだけで嬉しさでゾクゾクする
そこからは、小さな小さな坪庭が眺められるようにする。
近所の山や川から拾ってきた石と苔で、ミニミニ日本庭園を造る予定だ。
(安上がりっ!)

それから、西側には地窓。
そこからも、花や緑が見えるようにしようと思っている。

壁は和紙。
そして、藤籠風の照明。
畳は半畳の琉球畳。
そして、今持っている日本アンティークの食器棚(ぐいのみコレクション)。

小さくても、ここだけは守りたいな・・・

それから、夫は「どうでもいい」と言ったけど、
私がこだわったのは、郵便ポスト!!
イギリス風のかわいいポストにしたいのだ。夢だよ、本当に・・・

自分が全く気にしていなかったが、ゆうちゃんは、「玄関のライトどうする?」とか、「お風呂のカランは・・・」とか言う。
そうか・・・やっぱり人によってこだわる場所が違うんだなぁ。



あとは、クロスを珪藻土にしたのと、LDKだけでも床をムク材を使った以外は、
実はそんなにこだわりってないかも

こだわりたかったのは庭だったのに、庭のスペースはほとんどなくなり、
その代わり、無意味に広いバルコニーが南北にある
180×450cm(北)と、180×360cm(南)・・・
「バルコニーはいくら造ってもタダです」と建築屋が言うのだ。
ゆうちゃんに話したら、「え~っ!!」と驚いていた。
そういうところも全く違うのだ。
謎や・・・建築業界・・・

とりあえず、いろいろ考えさせられるところあり、ゆうちゃんもいくつか私の指摘した点をメモり、
お互い有意義なおしゃべりの時間だった。

一つだけ恩着せがましく言うと、私が「床は無垢材がいい」と言っていたら、
ゆうちゃんもついに床暖房をやめて無垢にした
「さんちゃんに聞いててよかった」と言うので、
「それ、一生恩着せがましく私に言われるで」と言ったら、
「そうやろな・・・」と覚悟していた。
ごめんね、ゆうちゃん。

あと、やっぱりゆうちゃんもダンナさんもデザイナーなので、
きっとオシャレな家ができるんだろうなぁと思う。
外壁のこととか、建築屋よりゆうちゃんに相談したほうが良さそうだ。
今度はうちの現地も見に来てくれるらしいし、
地鎮祭のアドバイスなどもしてくれた。
心強い・・・

予算があるからあきらめないといけない部分はたくさんあるけど、
それでも、自分たちにできる範囲で愛情をもてる家を造りたいな。
とても楽しみ・・・

リアルに私か夫とお付き合いのある方、4月にはみんな遊びに来てください。
たぶん、4月は毎週末、新築パーティーです(笑)
まあ、そういう名の「飲み会」ですが

   *   *   *

結構、防音効果もある家なので、ブルース大会しましょうか。

B.B. King - How Blue Can You Get Live at the regal


↑動画の意味ないけど、私が一番好きなブルースマン、B.Bキングの、
大好きなアルバム「Live at the regal」の、
中でも一番好きな曲「How Blue Can You Get」です。

ということは、私の「BLUES」はこれってことやね

駆け込み寺で働く仏像ガールの日々

2009-11-05 10:13:35 | 生活
このところ、なんだかんだと忙しい。

仕事が途切れないということは、フリーの身にとったら最高の安心感。
おかげで生活は慌しくとも、精神的には落ち着いた日々を送っている。

しかしながら、やっぱり世の中は不景気で。
今年の高校生の就職内定率が37%くらいだ、なんてニュースを聞くと、
塾の生徒はたぶん8割は高卒で就職するだろうから、
3年後のこの子たちは一体どうなるんだろうと、ちょっと心配になってしまう。

勉強が苦手な子は、何か手に職をつけられるよう、
「生活力」を伸ばす教育制度ってできないもんなんだろうか。
一生使うこともない因数分解や相似の証明やってるより、はるかに有意義だと思うんだけど……。
なんか、子供たちが夢をもてない世の中になってる。
そりゃ、犯罪も増えるがな……

うちの塾は秋から冬にかけて「駆け込み寺」と化す。
これまで勉強なんてまるでしてこなかった子供たちが、高校入試を半年後に控え、
ようやく「なんかヤバイ?」と気づき、ひのきの門を叩くのだ。

「入塾テストなし」というモットーでやってる塾だから、
イコール「どんなアホでも引き受けます」を看板にしているようなもので。
一人、二人、三人・・・とやって来る。

今も最近入った生徒を個別で見ているんだけど(みんなと一緒には無理やから)
中1の最初に習うことからつまずいている。
でも、教えるとできる。
ちゃんと吸収していく。

昨日、「めっちゃ賢くなったんちゃう?自分でわかる?」と聞いたら、
「うん。わかる」と、すごく嬉しそうな顔になった。
こういう顔見ると、目もあわせられないくらい胸がきゅうっとなる。

まあ、塾では大人しくしているけど、学校ではかなりうるさいタイプの女の子だから(同じ学校の生徒談)
まともに授業なんて聞いてこなかったんだろうけど、
それでも、もう少し学校側もなんとかできなかったのかな、と思ってしまう。

本当に、もう少しだけでも。

小さな脳みそに3年間分のことを半年で詰め込むには無理があるよ……
この時期になると、いつもそんなことを思う。

   *   *   *

毎日いろんなことに追われていると、何か美しいものを見たくなる。
それは、自然の風景とかじゃなくて、SOULが感じられるもの。
ほっと一息つきたい、落ち着きたいという気分じゃなくて、
何かもっと心を揺さぶられたいのだ。
クリエイトする仕事をしていると、心への振動はそのまま形になるから。

何がなんでも行きたいのは、興福寺の特別公開。
東京⇒福岡と行脚(?)されてきた阿修羅様が、ようやく奈良に戻ってきた。
それも、普段の国宝館に戻る前に、お堂に安置されるとか。
なんと110年ぶり!!
それも八部衆像から十大弟子像まで14体すべて!!
ガラス越しでない阿修羅様を見られるのかと思うと、それだけでドキドキする。
23日までなので、早く行かないと……。

それから、JR京都駅のえき美術館で、今週末から「円空・木喰展」も開催される。
前から仏像雑誌で知っていて、一度は見たかった円空と木喰の仏像。
これは行かねばならぬ!

私が好きな仏像というのは、作り手のSOULが見えるもの。
そして、ドラマがあるもの。
円空も木喰も江戸時代に全国を行脚して布教活動をしながら、仏像を彫り歩いていた僧だ。
いわば、庶民のための仏像。

それも、二人ともかなり味のある仏像を彫る。
素朴で、力強くて、時にはユーモラスで。
でも、そこには見るものの心を魅了するような熱い魂がある。
「祈り」が見える。

有名なお寺にあるような仏像は、どうしても政治色が強くなってしまうから、
こういう庶民のための仏像や道の途中で彫られたような石仏などに、昔から惹かれてしまう私。
石仏や五百羅漢があると聞くと、すぐに見に行きたくなるし……。

数え切れない人たちが、その仏像に向かって手を合わせている。
自分や、家族や、誰かのための幸せを想って。
それを仏像の奥からじわじわと感じられるような、そんな仏像が好きだ。

「祈り」の姿というのは、尊いのだ。

あともう一つは、京都・青蓮院門跡の特別公開。
国宝・青不動明王の絵。
まだ青蓮院門跡には行ったことがないので、ぜひこの機会に足を運びたい。
紅葉が始まるし、お庭もきれいみたいだから、いいだろうな

こんな感じで、日々、仏像熱が高まる今日この頃。
今流行の「仏像ガール」?
・・・いや、仏像はともかく「ガール」じゃないか

毎晩、寝る前に布団で見るのは料理の本か仏像の本という私。
そんな話をこの間の飲み会でしていたら、W氏に
「もう阿修羅のポスターを天井に貼っておけばいい」と言われた

「いややー、なんでよー」と言いつつ、
寝る前に天井を見上げ、
「ん……?それも悪くないかな」なんて思ってしまう私であった