私が気に入って使うフレーズの一つに、
「酒造りはロマンだ!」
というのがある。
日本酒の伝統と技術、ウイスキーの年月と神秘。
何かに憑かれたように「うまい酒」をただひたすら求め、
情熱をもって造り続けてきた人々がいる。
そこには、いつも私の感情を揺さぶる“ロマン”があるのだ。
大げさに言えば、このロマンを知りたくて、追求したくて、
私も酒を飲み続けているのかもしれない。
私にとって、ビールは既に日常の清涼飲料水と化し、
日本酒は米を抜いて主食となり、
ウイスキーは夜と音楽(BLUES)の友である。
しかしながら、ワインだけは自分の生活に入り込んでくることはなかった。
阪急の地下の日本酒売場では、店員さんに顔を覚えられるまでになっているが、
ワイン売場はどこか高級なイメージがあるからか、立ち寄りがたい雰囲気だ。
「私には、ワインの味はわからない」と思ってもいた。
それから、私の好きな和食にどうやって合わせていいのかわからない。
そして、何より、あの横文字の名前が覚えられない!!
決してワインの味が好きではないわけではないし、
フレンチやイタリアンを食べに行った時はワインを自ら注文する。
勧められればかなり飲める。
上等のワインも随分口にしてきた。
だけど、どうしても入り込めない・・・。
自分で勉強するにはハードルが高すぎるのだ。
そこで、この間、夫とトシ君と3人でバーベキューに行った時、ワイン通のトシ君に、
「今度、ワインの会を開いてよ~」と頼んでみた。
ノリのいいトシ君は「おー!やってみるか!」と二つ返事。
あっと言う間に日取りも決まり、10月のある休日、トシ君の家でワイン会が開かれた。
午後、私と夫が訪ねていくと、トシ君の会社の人たちも集まっていた。
なぜか私と夫はよく会社の人たちの集まりに入れてもらっているので、
もうすっかり皆さんと顔馴染み・・・
今回はトシ君とあやと、私と夫、それに会社の人二人と、その彼女さん1人。
合計7名でのワイン会だった。
トシ君はめちゃくちゃ張り切っていて、ワインはもちろん料理もすべて自分で決め、仕込んでくれていた。
すごい!!
単にワインを飲んで料理を食べるというだけでなく、
壁に掲げられた、フランスとイタリアの地図を見ながら、1つ1つをレクチャーしてくれるのだ。
フランスのワインから始まって、イタリアへ上陸(?)し、最後はシシリアで終わるという予定。
最初は、やはり発泡系だろうと、スペインのスパークリングワインから。
「カステル ロード カヴァ ブリュット」
「スペインだから、スペインオムレツと合わせて」とオムレツが出てくる。
さらに、スモークサーモンも。
うん。
最初の1杯はやっぱり発泡系がいいな。爽やか。
食欲に火がつき、食事が楽しみになってくる。
2本目は、フランスはロワール川下流の地方の白ワイン「ミュスカデ セーヴル エ メーヌ」。
この地方の名前がそのままワインの名前になっている。
2本目が空になる前に3本目を開けてくれたので、2つグラスをもらって比べてみることにした。
3本目は、「アルザス」。フランスでもドイツに近い地域らしい。
これも地方の名前がそのままワインの名になっている。
ミュスカデは香りはやや弱め。しかし、アタックはやや強く、酸味を感じる。
喉越しはよく、すっきりと飲める。
アルザスは香りがやや強め。アタックは普通で、酸味よりも甘味を強く感じる。
アルコール感は少なく、落ち着いた味わい。日本酒で言うなら、「バランスがよいお酒」だ。
ミュスカデには、なんと「しめ鯖」を合わせるという。
私は魚介類とワインの組み合わせを信用していないタイプの人間だが、
これはすごい。
ミュスカデの強い酸味と、しめ鯖の酸味とが、見事に調和していて、
お互いに良いところだけを引き出してくれる。
日本酒の合わせ方とよく似ている。
王道の「よく似た味同士を合わせる」というやり方だ。
酸味のあるものには、酸味のある料理を。
それが成功している例だと思い、感動した。
さらに、「秋刀魚とごぼうのかき揚げ」が登場。
これ自体がめちゃくちゃ旨そう~
そして少し香ばしい秋刀魚としっかりしたコクと油も、ミュスカデがさっぱりとさせてくれる。
ちなみに、アルザスと合わせてみると、全くダメ。
やっぱりちゃんと選択してるんだなぁと感動した。
アルザスには、フォアグラと鴨のパテを合わせる。
このパテがすごい高級なもので、また旨い・・・
地の食材とその土地のワインを合わせるのがいいそうで、
非常によい組み合わせだった。
でも、このパテは旨すぎるので、結構広い範囲のワインに合わせられるような気もした。
みんな酒飲みなので、びっくりするような速さで3本目が空になり・・・
次はいよいよ赤ワインの登場だ。
4本目・・・「シャトーオーピカ」
いわゆるフルボディというやつで、渋みがあり、重い。
かなり渋めに感じられたが、「もっと渋いのはいくらでもある」とのこと。
タンニンっぽい、舌の上でザラつく感じ・・・
トシ君が「チーズとパンと赤ワイン」の組み合わせが一番だという話をしてくれた。
どんな料理もそれに勝る組み合わせはないのだとか。
それから、「ワインを飲むと、その土地の土の味がするっていつも思う」と言っていた。
これは、ヨーロッパ生活が長い人だからこその感想のように思う。
その土地へ実際に行って、その土地のワインを飲む。
それがたぶん一番ワインをおいしく飲む方法なんだろうな。
この赤には、カマンベールチーズとバゲットを合わせる。
さすがの組み合わせだ。シンプルながら。
それから、自家製のパテも2種類出してくれた。
トシ君が作ったというので、びっくり!おいしい~!
うちの夫はカレー味の納豆パテを気に入り、ひたすらパンにつけて食べていた。
ここまできて、いよいよイタリアへ!!
5本目は「マキャベリ」。トスカーナ地方の赤ワイン。
やや強めの香りと酸味。
バニラの香りがするといわれ、そう言われて嗅いでみると、そんな気も……
瓶に鶏の絵が入っていて、これがいいワインの証拠(?)なのだとか。
日本酒でも、食中酒というのがあるけど、
これはまさに食中ワイン。
香りは豊かだけど、味わいはフレッシュですっきりとしている。
私が持って行った自家製スモークチーズとも合ったし、
和牛のオリーブオイルソテーや豚肉と洋ナシのバルサミコ風味ともバッチリ!
この家には洋ナシが普通に置かれてあって、みんなで「すごいなー」といい合った。
なんかちゃうんやなぁ・・・
「洋ナシ」=「セレブ」発想をしてしまう自分もどうかと思うけど
所詮、うちはミカンですわ・・・
この豚肉と洋ナシのお料理がとてもおいしかった。
バルサミコもよく合っている。
6本目はもう一度フランスに戻り、「シャトーギザール」。
こちらのワインは当たりハズレがないらしい。
香りは普通くらいで、野性味のある渋みを感じる。
でも、飲みやすく、渋みのわりにあっさりしていた。
それから、7本目はイタリアの白ワイン「オルビエート クラシコ」。
赤が続いていたからか、この白は新鮮だった。
「枯れ草の香りがする」と言うのだけど、それはまだよくわからない。
日本酒でもそうだけど、この○○のような香りというのは、かなり意識してのみ比べて、
「これが○○の香りなんだ」と実践で理解しないと判別は難しい。
第一、「枯れ草」のにおいって・・・それ自体があまりわからん・・・
私はどちらかというと、「種」のような香りを感じた。
やや強めで、アタックは普通。
甘さはあるけれど、すっきりしていて、すっと消えるのが心地良い。
広がりはあるけど、余韻は短め。
後味が、より「種」っぽさを感じた。
ウンブリア地方というところのワインらしいのだが、
ここのワインはおいしいものが多く、人気も高いのだとか。
納得の味わいで、7人の中でも絶賛する人が多かった。
ここまでで既に7本・・・
7人だから、一人1本は飲んでいる計算になる。
トシ君は構わずどんどんワインを抜いていく。大丈夫なのか?!
8本目は、「サリーチェ サレンチノ」。
渋みはあるけど、しっかりしたおいしい赤ワインだ。
これに合わせる料理がよかった!
「新鮮なアオリイカとトマトのイカ墨ソースパスタ」
絶品!!
そして、いよいよラスト9本目。
ついにフランス・イタリアを巡り、シシリアまできたのだ。
「コルテ デイ モリ」
やや強めの甘い香り。酸味と甘味のバランスがよい。
トシ君が言うのには、「蜂蜜の甘さ」。
白といっても色味も濃い。
デザートワイン的な位置に持ってきてもいいのかなと思った。
これで終わりかと思ったら、トシ君が「もう開けちゃいましょう!」と、
秘蔵のワインを持ってきた。
「バローロ」1999年もの。
トシ君が一番好きなワインらしい。
渋みや酸味がしっかりしつつも、丸みのある味わい。
とてもおいしかった。
これで合計10本!!
いろいろ感想も書いてみたものの、正直、飲みすぎていて合っているのかわからない。
次に飲んだら全然違う感想かも……。
居合わせたメンバーはみんな酒に強く、最後まで誰一人、顔色ひとつ変えなかった。
とても穏やかで楽しく、いいオーラが充満しきった空間に幸せな気分。
ワインもこうやってレクチャーされながら、一つひとつをしっかり飲み比べると、その特長がわかって面白い。
ワインにはその土地柄が反映されている。
歴史と伝統、人々のたゆまぬ努力・・・
いろんな“ロマン”をワインからも感じることができ、
私にとっては、それがこのワイン会での収穫だったと思う。
感謝!!
それから、何よりもよかったのは、トシ君の語りだ。
ワインに対する情熱だ。
トシ君は言う。
「ワインが醸造される際には社会的背景や人々の想い、技術が味に刻印される。
これを自分の造語であるが、醸刻されていると言いたい。
ワインを知れば知るほど、その味には、
刻まれた人々の努力が醸しだされていることを感じることができる」
やっぱり彼も酒造りのロマンに魅せられた人の一人じゃないか!
素晴らしいワイン会をありがとう。
次は春頃、うちの新築で「日本酒の会」を・・・
そして、いつか「第2回ワイン会」があることも期待して・・・
「酒造りはロマンだ!」
というのがある。
日本酒の伝統と技術、ウイスキーの年月と神秘。
何かに憑かれたように「うまい酒」をただひたすら求め、
情熱をもって造り続けてきた人々がいる。
そこには、いつも私の感情を揺さぶる“ロマン”があるのだ。
大げさに言えば、このロマンを知りたくて、追求したくて、
私も酒を飲み続けているのかもしれない。
私にとって、ビールは既に日常の清涼飲料水と化し、
日本酒は米を抜いて主食となり、
ウイスキーは夜と音楽(BLUES)の友である。
しかしながら、ワインだけは自分の生活に入り込んでくることはなかった。
阪急の地下の日本酒売場では、店員さんに顔を覚えられるまでになっているが、
ワイン売場はどこか高級なイメージがあるからか、立ち寄りがたい雰囲気だ。
「私には、ワインの味はわからない」と思ってもいた。
それから、私の好きな和食にどうやって合わせていいのかわからない。
そして、何より、あの横文字の名前が覚えられない!!
決してワインの味が好きではないわけではないし、
フレンチやイタリアンを食べに行った時はワインを自ら注文する。
勧められればかなり飲める。
上等のワインも随分口にしてきた。
だけど、どうしても入り込めない・・・。
自分で勉強するにはハードルが高すぎるのだ。
そこで、この間、夫とトシ君と3人でバーベキューに行った時、ワイン通のトシ君に、
「今度、ワインの会を開いてよ~」と頼んでみた。
ノリのいいトシ君は「おー!やってみるか!」と二つ返事。
あっと言う間に日取りも決まり、10月のある休日、トシ君の家でワイン会が開かれた。
午後、私と夫が訪ねていくと、トシ君の会社の人たちも集まっていた。
なぜか私と夫はよく会社の人たちの集まりに入れてもらっているので、
もうすっかり皆さんと顔馴染み・・・
今回はトシ君とあやと、私と夫、それに会社の人二人と、その彼女さん1人。
合計7名でのワイン会だった。
トシ君はめちゃくちゃ張り切っていて、ワインはもちろん料理もすべて自分で決め、仕込んでくれていた。
すごい!!
単にワインを飲んで料理を食べるというだけでなく、
壁に掲げられた、フランスとイタリアの地図を見ながら、1つ1つをレクチャーしてくれるのだ。
フランスのワインから始まって、イタリアへ上陸(?)し、最後はシシリアで終わるという予定。
最初は、やはり発泡系だろうと、スペインのスパークリングワインから。
「カステル ロード カヴァ ブリュット」
「スペインだから、スペインオムレツと合わせて」とオムレツが出てくる。
さらに、スモークサーモンも。
うん。
最初の1杯はやっぱり発泡系がいいな。爽やか。
食欲に火がつき、食事が楽しみになってくる。
2本目は、フランスはロワール川下流の地方の白ワイン「ミュスカデ セーヴル エ メーヌ」。
この地方の名前がそのままワインの名前になっている。
2本目が空になる前に3本目を開けてくれたので、2つグラスをもらって比べてみることにした。
3本目は、「アルザス」。フランスでもドイツに近い地域らしい。
これも地方の名前がそのままワインの名になっている。
ミュスカデは香りはやや弱め。しかし、アタックはやや強く、酸味を感じる。
喉越しはよく、すっきりと飲める。
アルザスは香りがやや強め。アタックは普通で、酸味よりも甘味を強く感じる。
アルコール感は少なく、落ち着いた味わい。日本酒で言うなら、「バランスがよいお酒」だ。
ミュスカデには、なんと「しめ鯖」を合わせるという。
私は魚介類とワインの組み合わせを信用していないタイプの人間だが、
これはすごい。
ミュスカデの強い酸味と、しめ鯖の酸味とが、見事に調和していて、
お互いに良いところだけを引き出してくれる。
日本酒の合わせ方とよく似ている。
王道の「よく似た味同士を合わせる」というやり方だ。
酸味のあるものには、酸味のある料理を。
それが成功している例だと思い、感動した。
さらに、「秋刀魚とごぼうのかき揚げ」が登場。
これ自体がめちゃくちゃ旨そう~
そして少し香ばしい秋刀魚としっかりしたコクと油も、ミュスカデがさっぱりとさせてくれる。
ちなみに、アルザスと合わせてみると、全くダメ。
やっぱりちゃんと選択してるんだなぁと感動した。
アルザスには、フォアグラと鴨のパテを合わせる。
このパテがすごい高級なもので、また旨い・・・
地の食材とその土地のワインを合わせるのがいいそうで、
非常によい組み合わせだった。
でも、このパテは旨すぎるので、結構広い範囲のワインに合わせられるような気もした。
みんな酒飲みなので、びっくりするような速さで3本目が空になり・・・
次はいよいよ赤ワインの登場だ。
4本目・・・「シャトーオーピカ」
いわゆるフルボディというやつで、渋みがあり、重い。
かなり渋めに感じられたが、「もっと渋いのはいくらでもある」とのこと。
タンニンっぽい、舌の上でザラつく感じ・・・
トシ君が「チーズとパンと赤ワイン」の組み合わせが一番だという話をしてくれた。
どんな料理もそれに勝る組み合わせはないのだとか。
それから、「ワインを飲むと、その土地の土の味がするっていつも思う」と言っていた。
これは、ヨーロッパ生活が長い人だからこその感想のように思う。
その土地へ実際に行って、その土地のワインを飲む。
それがたぶん一番ワインをおいしく飲む方法なんだろうな。
この赤には、カマンベールチーズとバゲットを合わせる。
さすがの組み合わせだ。シンプルながら。
それから、自家製のパテも2種類出してくれた。
トシ君が作ったというので、びっくり!おいしい~!
うちの夫はカレー味の納豆パテを気に入り、ひたすらパンにつけて食べていた。
ここまできて、いよいよイタリアへ!!
5本目は「マキャベリ」。トスカーナ地方の赤ワイン。
やや強めの香りと酸味。
バニラの香りがするといわれ、そう言われて嗅いでみると、そんな気も……
瓶に鶏の絵が入っていて、これがいいワインの証拠(?)なのだとか。
日本酒でも、食中酒というのがあるけど、
これはまさに食中ワイン。
香りは豊かだけど、味わいはフレッシュですっきりとしている。
私が持って行った自家製スモークチーズとも合ったし、
和牛のオリーブオイルソテーや豚肉と洋ナシのバルサミコ風味ともバッチリ!
この家には洋ナシが普通に置かれてあって、みんなで「すごいなー」といい合った。
なんかちゃうんやなぁ・・・
「洋ナシ」=「セレブ」発想をしてしまう自分もどうかと思うけど
所詮、うちはミカンですわ・・・
この豚肉と洋ナシのお料理がとてもおいしかった。
バルサミコもよく合っている。
6本目はもう一度フランスに戻り、「シャトーギザール」。
こちらのワインは当たりハズレがないらしい。
香りは普通くらいで、野性味のある渋みを感じる。
でも、飲みやすく、渋みのわりにあっさりしていた。
それから、7本目はイタリアの白ワイン「オルビエート クラシコ」。
赤が続いていたからか、この白は新鮮だった。
「枯れ草の香りがする」と言うのだけど、それはまだよくわからない。
日本酒でもそうだけど、この○○のような香りというのは、かなり意識してのみ比べて、
「これが○○の香りなんだ」と実践で理解しないと判別は難しい。
第一、「枯れ草」のにおいって・・・それ自体があまりわからん・・・
私はどちらかというと、「種」のような香りを感じた。
やや強めで、アタックは普通。
甘さはあるけれど、すっきりしていて、すっと消えるのが心地良い。
広がりはあるけど、余韻は短め。
後味が、より「種」っぽさを感じた。
ウンブリア地方というところのワインらしいのだが、
ここのワインはおいしいものが多く、人気も高いのだとか。
納得の味わいで、7人の中でも絶賛する人が多かった。
ここまでで既に7本・・・
7人だから、一人1本は飲んでいる計算になる。
トシ君は構わずどんどんワインを抜いていく。大丈夫なのか?!
8本目は、「サリーチェ サレンチノ」。
渋みはあるけど、しっかりしたおいしい赤ワインだ。
これに合わせる料理がよかった!
「新鮮なアオリイカとトマトのイカ墨ソースパスタ」
絶品!!
そして、いよいよラスト9本目。
ついにフランス・イタリアを巡り、シシリアまできたのだ。
「コルテ デイ モリ」
やや強めの甘い香り。酸味と甘味のバランスがよい。
トシ君が言うのには、「蜂蜜の甘さ」。
白といっても色味も濃い。
デザートワイン的な位置に持ってきてもいいのかなと思った。
これで終わりかと思ったら、トシ君が「もう開けちゃいましょう!」と、
秘蔵のワインを持ってきた。
「バローロ」1999年もの。
トシ君が一番好きなワインらしい。
渋みや酸味がしっかりしつつも、丸みのある味わい。
とてもおいしかった。
これで合計10本!!
いろいろ感想も書いてみたものの、正直、飲みすぎていて合っているのかわからない。
次に飲んだら全然違う感想かも……。
居合わせたメンバーはみんな酒に強く、最後まで誰一人、顔色ひとつ変えなかった。
とても穏やかで楽しく、いいオーラが充満しきった空間に幸せな気分。
ワインもこうやってレクチャーされながら、一つひとつをしっかり飲み比べると、その特長がわかって面白い。
ワインにはその土地柄が反映されている。
歴史と伝統、人々のたゆまぬ努力・・・
いろんな“ロマン”をワインからも感じることができ、
私にとっては、それがこのワイン会での収穫だったと思う。
感謝!!
それから、何よりもよかったのは、トシ君の語りだ。
ワインに対する情熱だ。
トシ君は言う。
「ワインが醸造される際には社会的背景や人々の想い、技術が味に刻印される。
これを自分の造語であるが、醸刻されていると言いたい。
ワインを知れば知るほど、その味には、
刻まれた人々の努力が醸しだされていることを感じることができる」
やっぱり彼も酒造りのロマンに魅せられた人の一人じゃないか!
素晴らしいワイン会をありがとう。
次は春頃、うちの新築で「日本酒の会」を・・・
そして、いつか「第2回ワイン会」があることも期待して・・・