ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

山牛蒡の花

2018年06月22日 | 俳句

 今日はなんと蒸し暑かったこと!最高気温31度ですって。ちょっと動いてもすぐにジトーッと汗ばんできました。

 最近では30度というのももう当り前のようになっていますが、やはり湿度が高いとやりきれませんね。わが家ではまだクーラーは入れたことありませんが、こう高くなってくるとつい使いたくなります。ガマン、ガマン!でも最低気温は17度ですから、夜はひやりとして、凌ぎやすいので大丈夫。さあ、風呂にも入り髪も洗ってサッパリしたところで、ブログ書いてます。

 そういえば、俳句を始めてすぐに「髪洗ふ」というのが夏の季語だと知ってビックリしました。だって今時は洗髪は年中無休でしょう?まあ、夏は汗をかくから一回と言わず洗うかも知れませんが…。確かに髪を洗った後の心地よさは夏が一番でしょうし、そういう意味から考えればやっぱり夏の季語として認めざるをえませんかね。

  髪洗ひたる日の妻のよそよそし  高野素十

 この句を見てエエッと…。これは決して髪を洗った妻が本当によそよそしくしたんではないと思います。作者には洗い髪の妻がいつもの妻と違って眩しく艶めいて、なんだか近寄りがたく見えた…感じた…ということではないでしょうか。

 また、〝髪洗わない日があるの?〟と不思議に思う人もいるかも知れませんね。しかし、昔…私の子供の頃は、お風呂に入るのは毎日ではありませんでしたので、当然洗髪は入浴回数より少なかったんです。特に長い髪をしていると洗うのも乾かすのも大変でしたし…。水道代も風呂を沸かす薪代もバカになりませんでしたでしょう。

 私は小中学校のころは別府に住んでいましたので、温泉の銭湯に入りにいっていました。その時洗髪するには余分にお金を払わねばなりませんでしたので、当然入浴の度には洗髪しませんでしたね。

 あの〝朝シャン〟なる語が流行りだしてからもう30年以上も経っているですよ。今の人からは考えられな~いという言葉が飛び出すのも仕方がありません。だから〝髪洗ふ〟という季語も若い人たちにはなかなか納得してもらえませんでした。

 そういう昔の生活環境によって生まれた季語が時代とともに色あせ、消えていくのもやむを得ないことかも知れませんが、淋しいですね…。

 写真は「山牛蒡の花」で、夏の季語です。ヤマゴボウ科の多年草。中国原産の有毒植物ですが、根が利尿剤となるので栽培され、野生化しています。

  山牛蒡咲き鶏が長く鳴き   冨山いづこ

 

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