ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

落椿

2018年03月09日 | 俳句

 今日も時々雨が…やっぱり「菜種梅雨」?でもナント寒いこと!見れば今日の最高気温は9度ですから当然ですね。

 明日は吟行会なのにこんなに寒かったらどうしましょう…きっちりと防寒対策をしていかないと。

 昨日雨の中スマホで写真撮っていたら、画面に小さな雨粒が散らばって、それがまるで宝石のようにキラキラと…エエッ!まるでビーズで飾り立てた携帯のよう。これ写真に…撮れないのがザンネン!小さな発見でした。

  べたべたに田も菜の花も照りみだる

 『秋櫻子俳句365日』より、3月9日のページ。書かれたのは渡邊千枝子先輩です。

 凍解けの田に日が赫と照って眩しいように輝く。田のところどころには菜の花が日に揺れている。二つの光が一緒になって、恰も洋画の絵具をべたべたと画布の上に塗りつけたような感じなのをどう表そうかと考えているうちに、「べたべた」が自然に句の表現になってしまった。それまでにない語彙である。

 今ではこの句は秋櫻子の作句中でも異色ある、優れた句との定評があるが、最初手帳に書きつけてから二週間ほどそのままになっていて、発表しようかどうか迷われたそうだ。理由は「実感そのものが少しも調理されずに出てしまっているためである。そのための力づよさ、鮮しさはたしかにあるが、作者としての調理が施されてないーー言い換えれば表現がさらに練ってないと、私は不安なのである」ということで先生の作句工房のよく窺われる興味ある一文である。(昭和25年作・句集『霜林』所収)

 そういえば、先日宇部の常盤公園の菜の花が満開といってテレビにも映し出されていました。でも昨年に比べると1ヶ月も遅いということ。この写真は玄関にある椿とその落椿です。雨に濡れて色鮮やかでした。

  はなびらの肉やはらかに落椿  飯田蛇笏

 

  

  

 

 

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