佐藤元洋さんから最新作をご紹介します。 今回の東日本大震災のため、吹きガラスの窯がまだ復旧していませんが、震災前に製作なさったものです。 届いたのは震災後でしたので、とても嬉しく、佐藤さんの元気そうな声もお電話で聞くことができました。
余震や電力の不足などから、まだ本格的に窯を稼動させることが出来ない状態だそうですが、キットなどを使って、被災地の子供たちとともに万華鏡を作ってみようかと計画中だそうです。 この計画がうまくいって、子供たちの笑顔と佐藤さんの笑顔が見られますよう、願っています。
なんといっても万華鏡には笑顔や喜びをもたらす力があるのですから、少しでも元気の素になってくれたらと思います。
今回ご紹介する3色の「涼」という万華鏡は、相変わらず美しい流れるようなガラスの色と味わいで、目を惹きます。
ドライタイプで、背景は半透明の白いガラスです。ミラーシステムは2ミラーで7ポイントの映像を生み出します。ガラスの透明感あふれる映像が魅力です。
ローズ色の「涼」の映像です。
ドライタイプの魅力はガラスの動く心地よい音とともに、瞬間的に映像が変わることです。
その小気味よさと、繰り出される変化に富んだ色模様に惹かれて、いつまでも筒を回してしまいます。
次はブルーの「涼」の映像です。
オブジェクトセルを見ると、どの作品も結構多種類の色のオブジェクトを使っていることがわかりますが、それでも見比べてみると、筒の色にマッチした映像展開になっています。
次はグリーンの「涼」です。
ガラスの筒の色がどれもやわらかさと流れを感じさせ、春風のようだなあと思いました。
やわらかい日差しのもとで輝く気持ちのよい緑色、花霞のような満開の桜、青い空やきれいな水・・・そんな穏やかな春を楽しむような作品です。
そして佐藤さんのふるさとや、東北の各地にもそんな春を楽しむときがありますように・・・と願いつつ、この作品をご紹介します。
ツイスト良いですね。 最近ではあまり見ませんが、また作ってもらいたいです。
窯の再開は多分5月初旬だそうです。
そして今佐藤さんは南三陸町で万華鏡教室のボランティアをなさっています。キットにご自身のガラスオブジェクトを使っているとのこと。
きれいな万華鏡になること間違いなしですね。皆さんの笑顔が見れますように。