今回のコンベンションのPeople's Choice Awardに輝いた4人のうち、3人が日本人作家でした。 中里保子さんと山見浩司さんとともに、初参加でその栄誉に輝いたのは北村幸信さんです。
ご覧のとおり、輝きに満ちたユニークな作品は、時代を映すような現代的な万華鏡です。
この作品は32面体でサッカーボールと同じ形状だそうです。
素材は主にDVD。 光を受けてホログラムを生成するので、こんなに輝いています。
このタイプは、北村さんが数年前から作っているものですが、改良を重ねてきて、今回、たくさんの新しい工夫を加え、新たに生みだされました。
ミラーシステムは2つ。 一つは中心にあるテイパードの6ミラーで、覗いた奥に球体を浮かび上がらせています。
オブジェクトはホイールタイプで、取り外しや交換が簡単なように、小さなマグネットによる着脱式になっています。 モーター駆動ですが、手でも回転させることができます。
ホイールの表裏を変えても楽しめます。 またホイールは正面からと背面からLEDで照明しますが、その切り替えで見え方が異なり、また明るさの調整も可能です。
ミラーシステムの周りの6面は開口部になっていて、そこから中を覗けます。 この万華鏡の筐体の内側をのぞくと、LEDの光を受けて生成されたホログラムが反射を繰り返す様子が見えます。 こちらもDVDの鏡面効果といえる、もう一つのミラーシステムです。
新作を発表したあと、北村さんのブースにはこのユニークな作品を見ようとたくさんの人が集まってきました。 DVDという素材の面白さ、ホログラムを活かしたアイディア、気持ちよく万華鏡を楽しめる数々の工夫、そして何よりも輝く美しさに、多くの人が感動したことでしょう。 今までの作家さんとはたぶん異なったアプローチで万華鏡の魅力を伝えてくれました。
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