昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

昭和少年漂流記:第四章“ざば~~ん”……38.達男と公平の決裂

2013年10月21日 | 日記
達男と公平の決裂 初めての東京だった。「人の多さと歩くスピードの速さに驚くわよ、きっと」と、優子に玄関で見送られ、空港までクルマで送ってくれた聡美からは、「しっかり観察してきてね」と地図、住所、電話番号等々を受け取り、渋谷に着いた。 「おう!よく来たなあ!」 手を上げ近付いてくる達男を認めるまでは、全身が目と耳になったような気がしていた。別の国に足を踏み入れたような気分だった。 「驚いたか . . . 本文を読む