昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

昭和少年漂流記:第四章“ざば~~ん”……41.ざばぁ~~ん

2013年10月31日 | 日記
ざばぁ~~ん 達男が幸助の家にいることも不思議だったが、公平からわざわざ予告の電話があったことも不可解だった。幸助の家で、何かが起きているとでもいうのだろうか。 「わかった」 雨音に掻き消されないよう、携帯を前にかざして大声で叫ぶ。すると、「親父~~~!」と呼ぶ幸助の声がした。携帯を耳に押し当てる。 「聞こえる~~?親父~~~」 「聞こえるよ~~。なに~~~?」 雑音が激しい。今にも途 . . . 本文を読む