昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

昭和少年漂流記:第四章“ざば~~ん”……24.崖っぷちへ

2013年09月03日 | 日記
崖っぷちへ 喫茶“白鳥”から出ると、義郎は空を見上げた。快晴だった。千切った綿のような雲が数個、ゆるやかに浮かんでいる。 振り返ると、4人の笑顔があった。勘定を終えて出てきた長沼の顔も安堵している。 「じゃ!今日も頑張りましょう!」 義郎は、一人ひとりと握手をしたい気持ちを言葉に込めた。 「頑張りましょう」 「現場が待ってるもんね」 「遅くなったもんねえ」 . . . 本文を読む