俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月13日(土)

2024-01-14 10:55:25 | 日記
晴れ

●12時45分の、この前と同じバスで鶴見川へ出かける。バス停を降りて歩く道も、綱島北ポンプ場の手前を右に折れて鶴見川の土手に上るのも同じ。送水管のある人道橋があるところから、右手の土手を芭蕉の句碑がある方へ歩く。川にはオオバンもヒドリ鴨もいない。矢上川のほうに行っているのかとも思ったが、今日は芭蕉の句碑まで歩くのが目的なので、そのまま1キロほどあるくと陸にオオバンの群れが餌を啄んでいる。そばを通り過ぎるときよく見ると、ヒドリ鴨が混じって餌を食べている。川の浅瀬らしいところに、その姿が鵜に見える黒い鳥が四羽。四羽そろって川向こうに首を向けている。ハクセキレイも、カモメも飛んでくる。さらに歩くとこの地点は河口から8kmだという鉄の立杭がある。新幹線の鉄橋は土手を横切り、そこより先に行くには土手を下らないといけない。

ここまで来て、空が曇ってきた。天気予報を思い出したが、午後は雨か、雪かと。リュックから傘を取り出す。傘に雨が当たる音がぱらぱらとするが、アスファルトを舗装した土手下の道はそれほども濡れない。

新横浜駅からの新幹線が鉄橋をひっきりなしに通る。新幹線が通るたび見送るが、郷愁のようなさびしさが湧く。遠くへ連れて行ったもらいたいような気持になる。向こうの鉄橋を東横線や相鉄線がことこと渡るのはただそのままの眺めであるのに、新幹線の起こす風の音はなんだというのか。

 新幹線の過ぎし音さえ冬深む  正子
 鴨の声水にびびきてこちらまで 正子
 鷭の群黒ぞろぞろと冬萌に   正子

2キロほど川上へのぼったところに変電所がある。変電所をすぎると、新綱島駅に近い感じだったので、土手を下り、芭蕉句碑を探す。旧家の近くにあると地図で見たが、句碑のありそうなあたりは、道路や調整池の工事中で旧家の近くへはいけない。工事柵から旧家の方を見ると、旧家の門から入ってすぐのところに句碑らしい石碑があり、板の看板がある。遠くからスマホに写真をとって後で拡大して句を読むつもりであったが、読めなかった。これが地図の芭蕉句碑なのだろうと思う。このお屋敷のすぐ近くが新綱島ビルだった。このビルに上がり、下を見ると東急バスが止まっている。すぐ下りて行って乗ったが、発車間際だった。行く先はほとんどが、日吉駅東口。このバスもそうだった。バスは、はじめての通りを通って東口まで。歩数計で歩いた距離をみると3.4キロ。

帰宅してオオバン、ヒドリガモ、鵜についてネットで検索。オオバンは水鶏の仲間で、季語「鷭」は夏。だたし、冬は群れをつくる、とある。この冬見たオオバンは、いつも群れをつくっていた。ならば、群れのオオバンは季感としては冬か。ヒドリガモはシベリアからの冬鳥。他の鳥に混じるらしい。この情報も目で確認している。鵜は河鵜らしく、鵜飼に使われるのは海鵜で、河鵜は数が少ないらしい。

思い出して、この前矢上川沿いの民家の雑木に来たジョウビタキについても調べた。一瞬山雀かと思った鳥だが、羽に白い班があるので、紋付鳥とも呼ばれるジョウビタキに違いない。このところのひとり歩きに、いろんな鳥が舞い込んで楽しみが増えた。
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