俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

9月2日(金)

2022-09-02 11:24:41 | 日記
葛を描く青と赤とで花を描き    正子
小雨ふる夜の家々の虫の声     正子
紫蘇の穂を鯛の刺身に載せるだけ  正子

●夜、部屋の片づけをした。使っていないベッドに腰かけ、捨てる、捨てない、捨てる、捨てないを繰り返す。24色の色鉛筆が、ほとんど使っていないままでてきた。鳩居堂の無地の葉書や、シルクスクリーンの絵入り葉書、それに仮名用の半紙も。

無地の葉書に色鉛筆で垂れている葛の花を模倣で書いた。葛の花の紫色がない。濃い赤で花を点描して上から明るめの青を点描した。遠目には葛の花の色になっている。いい匂いのする花に顔を寄せてみた記憶に従った。青と赤の別々の光が目に残り、絹のような質感が脳裏たまる。

次に葉。葛らしい葉の色が出ない。しょうがない。花がいきいきしていない。花の向く方向と、枝と花の間の空間が狭すぎる。書でも同じだ気づく。

空は白いまま残した。あとで、俳句を書き込む。寝る前に「霧はれて下山のわれに吾亦紅 正子」を書き込む。絵が散らし書きのバランスを助けてくれて、それなりの字配りになった。絵がなくても、いい具合の散らし書きをするにはどうしたらよいか、しばし、白い半紙で試行錯誤。片づけは終わらない。書を習うべきなのだが、習っては中断し、習っては中断している。もやもや感が残る。
コメント
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