俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月3日(火)憲法記念日

2022-05-02 23:25:13 | 日記
晴れ

薔薇咲いて改憲論の処々に湧き    正子
ばら剪りぬ真新しき軍手はめ     正子
薔薇咲いてとろとろ煮えるカレー鍋  正子

●まだ「ウィーン」が頭に残っていて、なんとなくgoogleのヨーロッパの地図を開いた。ウィーンは私が思うよりいつも東にある。ウィーンの位置がなかなかインプットされない。ドナウ河が流れ、東欧はすぐ。

●松野苑子第3句集『遠い船』を読み、礼状を認めた。苑子さんは1947年山口生まれ。
「身体感覚が詩的に浄化され一句となっているのが目立つ。自分のある一線を崩さず詠みっきっているのは素晴らしい。母を亡くしたり、乳がんの手術を受けたりと、沈みこんだ時を時の経過とともに尊さが増してきている。」

『遠き船』より好きな句(15句)
小鳥屋の百の扉や冬日中
摘草のときどき横の姉を見て
夜は星吹き出してゐる葱畑
夏蒲団と私の体との隙間
海底に沈みゆくごと髪洗ふ
春の日や歩きて遠き船を抜く
風鈴や山に山影ぶつかりて
指入れて指長くなる泉かな
草笛に草の味してまだ鳴らず
見舞ふたび命減りゆく母や春
息せねば母は骸や夏の月
父母亡くてこの世よく晴れ蒲団干す
桜ふぶき人のかたちを消してゆく
礼状に桃描く桃の香の中に
菜の花の大地の起伏光りあふ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月2日(月)八十八夜

2022-05-02 10:05:13 | 日記
曇、ときどき晴れ

かしわ葉のやや朽ち色に柏餅       正子
透きとおるまでわらび餅火を入れて    正子
花あけびいつも斜め上にあり       正子

●ネット短信No.379を発信。
5月月例ネット句会の案内、花冠7月号の投句依頼。

●奥の細道むすびの地記念館『共鳴』4月号(星野勝選出)より

落葉掻く匂いを立たせ園丁ら    髙橋正子
雲雀鳴く空広く町つつましき    小川軽舟(鷹)
天窓に日の射し来る七日粥     名村早智子(玉梓)
人来るたび榾を足しゐる除夜焚火  伊藤政美(菜の花)
春渚一歩に波の転げきて      和田順子(繪硝子)
みちのくや雪に寝る夜の雪の夢   名和未知男(草の花)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする