★片栗の花と光とせめぎあう 正子
片栗の花は日中に花に日が当たると、花被片が開き反り返り、日差しがない日は終日花が閉じたままであるそうです。まさに花と光がせめぎあい、春の日差しのありがたさを感じさせてもらえるようです。 (高橋秀之)
○今日の俳句
左胸に花を挿したる卒業生/高橋秀之
卒業生の左胸を飾る花。卒業を祝う花を一人一人が付けてもらって、誇らしく卒業してゆく。皆の祝意の籠った花だ。(高橋正子)
○連翹(れんぎょう)
[連翹/横浜日吉本町]
★連翹や真間の里びと垣を結はず/水原秋桜子
★連翹の一枝づつの花ざかり/星野立子
★連翹のこぼれもあへぬ別れかな/中川宋淵
★連翹の黄が咲き誇るアジアの端/高橋正子
レンギョウ(連翹)とは、広義にはモクセイ科レンギョウ属(学名: Forsythia)の総称(それらから品種改良で作られた園芸品種をも含める)。狭義には、レンギョウ属の種の一つ、学名 Forsythia suspensa の和名を指す。一般には広義の意味で称されることが多い。
狭義のレンギョウ(連翹、学名: Forsythia suspensa (Thunb.) Vahl)は、モクセイ科レンギョウ属の落葉性低木広葉樹。別名、レンギョウウツギ(連翹空木)。古名は、いたちはぜ、いたちぐさ。中国名は黄寿丹。英名はゴールデンベル (golden bells, golden bell flower)。種小名の suspensa は、枝が“垂れる”意味である。雌雄異株。
繁殖力が旺盛で、よく繁る。樹高は1 - 3mまで育ち、半つる性の枝は湾曲して伸び下に垂れ、地面に接触すると、そこからも根を出し新しい株ができる。枝は竹のような節を持つ。また、枝の髄が早期に消失するため、節の部分を除いて中空になる(このことから“空の木”、レンギョウウツギ(連翹空木)という別名が付いた。この呼称は最初、本来の連翹(トモエソウ)との誤用に気付いた時、区別するために使われた)。まだ葉が芽吹く前の早春(3 - 4月頃)、2 - 3cmの黄色い4弁の花が、細い枝に密に多数開く。その花が咲き終わる頃、入れ違うかのように今度は、緑色の葉(長さ3 - 10cm、幅2 - 5cmの長卵型。葉先は鋭尖で、葉縁にまばらな鋸歯がある)が対生に芽吹き、それが秋になると濃緑色、概憤色(くすんだ黄緑色)、紫色と順に変色し、最後に落葉する。付いた果実は漢方薬として用いられる。中国原産。日本への渡来は古く、『出雲風土記』や『延喜式』にもレンギョウの名前が見られる(薬用として平安時代初期に渡来したといわれているが、実際に渡来した時期は定かではなく、江戸時代前期に栽培の記録があることから、江戸時代だという説もある)。
4月2日は彫刻家・詩人の高村光太郎(1883年 - 1956年)の命日で、これを連翹忌とも呼ぶ。これは、高村が生前好んだ花がレンギョウであり、彼の告別式で棺の上にその一枝が置かれていたことに由来する。
◇生活する花たち「菜の花・片栗の花・山桜」(横浜・四季の森公園)
片栗の花は日中に花に日が当たると、花被片が開き反り返り、日差しがない日は終日花が閉じたままであるそうです。まさに花と光がせめぎあい、春の日差しのありがたさを感じさせてもらえるようです。 (高橋秀之)
○今日の俳句
左胸に花を挿したる卒業生/高橋秀之
卒業生の左胸を飾る花。卒業を祝う花を一人一人が付けてもらって、誇らしく卒業してゆく。皆の祝意の籠った花だ。(高橋正子)
○連翹(れんぎょう)
[連翹/横浜日吉本町]
★連翹や真間の里びと垣を結はず/水原秋桜子
★連翹の一枝づつの花ざかり/星野立子
★連翹のこぼれもあへぬ別れかな/中川宋淵
★連翹の黄が咲き誇るアジアの端/高橋正子
レンギョウ(連翹)とは、広義にはモクセイ科レンギョウ属(学名: Forsythia)の総称(それらから品種改良で作られた園芸品種をも含める)。狭義には、レンギョウ属の種の一つ、学名 Forsythia suspensa の和名を指す。一般には広義の意味で称されることが多い。
狭義のレンギョウ(連翹、学名: Forsythia suspensa (Thunb.) Vahl)は、モクセイ科レンギョウ属の落葉性低木広葉樹。別名、レンギョウウツギ(連翹空木)。古名は、いたちはぜ、いたちぐさ。中国名は黄寿丹。英名はゴールデンベル (golden bells, golden bell flower)。種小名の suspensa は、枝が“垂れる”意味である。雌雄異株。
繁殖力が旺盛で、よく繁る。樹高は1 - 3mまで育ち、半つる性の枝は湾曲して伸び下に垂れ、地面に接触すると、そこからも根を出し新しい株ができる。枝は竹のような節を持つ。また、枝の髄が早期に消失するため、節の部分を除いて中空になる(このことから“空の木”、レンギョウウツギ(連翹空木)という別名が付いた。この呼称は最初、本来の連翹(トモエソウ)との誤用に気付いた時、区別するために使われた)。まだ葉が芽吹く前の早春(3 - 4月頃)、2 - 3cmの黄色い4弁の花が、細い枝に密に多数開く。その花が咲き終わる頃、入れ違うかのように今度は、緑色の葉(長さ3 - 10cm、幅2 - 5cmの長卵型。葉先は鋭尖で、葉縁にまばらな鋸歯がある)が対生に芽吹き、それが秋になると濃緑色、概憤色(くすんだ黄緑色)、紫色と順に変色し、最後に落葉する。付いた果実は漢方薬として用いられる。中国原産。日本への渡来は古く、『出雲風土記』や『延喜式』にもレンギョウの名前が見られる(薬用として平安時代初期に渡来したといわれているが、実際に渡来した時期は定かではなく、江戸時代前期に栽培の記録があることから、江戸時代だという説もある)。
4月2日は彫刻家・詩人の高村光太郎(1883年 - 1956年)の命日で、これを連翹忌とも呼ぶ。これは、高村が生前好んだ花がレンギョウであり、彼の告別式で棺の上にその一枝が置かれていたことに由来する。
◇生活する花たち「菜の花・片栗の花・山桜」(横浜・四季の森公園)