俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

12月7日(月)

2015-12-07 11:36:01 | 日記
★青空の光りを弾き辛夷花芽  正子
冬枯れの中、早くも花芽をつけている辛夷。よく晴れた青空の下、日の光りを弾くほどのしっかりとした花芽です。(小川和子)

○今日の俳句
農道を真直ぐ辿る冬はじめ/小川和子
農道は、田や畑の中を抜ける農業用の道路。まっすぐな農道の脇は、刈田であったり、冬菜が育っていたり、冬のはじめの景色が楽しめる。それがいい。(高橋正子)

○花冠1月号(第362号)発送。
12月7日日曜日、午前中に花冠1月号をメール便で発送いたしました。お楽しみください。昨年は季刊(56ページ、48ページ)でしたが、本年より月刊となります。ページ数は20ページ。表紙の色は、編集長の高橋句美子が選ぶことになりました。

○蝋梅(ろうばい)

[蝋梅/横浜・四季の森公園]

★風往き来しては蝋梅のつやを消す/長谷川双魚
★蝋梅の咲くゆゑ淡海(アワミ)いくたびも/森 澄雄
★蝋梅や樅(モミ)をはなるる風の音/古館曹人
★文机に蝋梅一朶誕生日/品川鈴子
★蝋梅や磨きたりない床柱/堂本ヒロ子

★蝋梅咲いて森の正午の空の青/高橋信之
★蝋梅のはじめの一花空に透け/高橋正子

 ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅、Chimonanthus praecox)は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。1月から2月にかけて黄色い花を付ける落葉広葉低木である。
 十二月六日、四季の森公園に出かけた。この季節は冬紅葉や山茶花や木の実が目につく。そのほかの花には、なかなか出会えない。ところが、四季の森公園の季節の見どころ情報では、紅葉のほかに、蝋梅が咲いたとある。蝋梅は愛媛に住んでいたとき、砥部の庭のアプローチの日当たりが一番いいところに植えていた。正月にやっと蕾が黄色い色を見せ始め、霜が降りる朝に、透き通った花びらを開くのがいつもだった。十二月に蝋梅が開いたという情報に、多少戸惑った。少し早いのではと思いつつも出かけた。紅葉谷の紅葉を楽しいだあと、作ってきたおにぎりの弁当を食べた。蝋梅は「春の草原」の傍にあるという。ああ、三椏の花が咲く小川のほとりかと、すぐに見当がついた。そこに蝋梅があったことには、気づいていなかった。弁当を広げたところから、小川の小さな橋を渡ってすぐのところにある。黄葉してかさかさした葉がまたたくさん付いていたので、すぐ蝋梅と分かった。蕾がたくさん付いている。花を探すけれど、この木も、次の木も、その次の木も蕾だけ。最後の木にようやく見つけたのは、開こうとしている蕾。その直ぐにもっとひらいた蕾、その近くに、見上げた青空にくっきり開いた花。花と言えるのは、この三花。澄み透った森の青空の中に開いた蝋梅であった。


◇生活する花たち「茶の花・花八つ手・木瓜」(横浜下田町・松の川緑道)
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