俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

7月31日(木)

2014-07-31 06:09:44 | 日記
★冬瓜にさくっという音のみありぬ  正子
「さくっという音」に時間も空間も凝縮されたように感じました。また、これからできる、歯ざわりのいい美味しそうな冬瓜料理が、食卓に並べられている様子を想像することができました。私は冬瓜はまだ食べたことがないので、食べてみたいなと思いました。(井上治代)

○今日の俳句
鳴き交わし夏鳥高き青空へ/井上治代
夏鳥の弾けるような鳴き声が楽しげだ。高く眩しい青空へ飛びゆく姿も生命の楽しさそのものだ。(高橋正子)

○風船葛

[風船葛/横浜日吉本町]

★あそび仲間ふやし風船葛かな/宮津昭彦
★風船葛色づき風のなき日かな/宮津昭彦
★風船葛花の微細の夜に溶けず/宮津昭彦
★風筋の風船葛狂ふがごと/松崎鉄之介
★フランスヘ行かう風船かづらの唄/豊田都峰
★風が来て風船かづら少し浮く/島谷征良
★風吹けば吹かれ風船葛かな/大橋敦子
★離れ住む吾子や風船蔓揺れ/伊藤とら
★風船葛逝きしばかりの人の垣/二瓶洋子
★孫去りて風船かずら揺れやまず/長瀬節子
★風船かづら風知るほどに育ちけり/水谷芳子
★生家跡垣に風船かづら揺れ/早水秀久
★風船葛われ青空を一人じめ/竹内悦子
★透明の朝風に揺れ風船かづら/岸本林立
★帰りにも触るる風船葛かな/森清堯

★吹かるるは風船かずらと子の髪と/高橋正子
★風船かずら割れて飛び出すみどりの空気/〃
★風船かずら夜空の星をきらめかす/〃

フウセンカズラ(風船葛、学名:Cardiospermum halicacabum)とはムクロジ科の植物の一種。花を観賞するためよりむしろ、風船状の果実を観て楽しむために栽培される。北米原産。つる性の植物で一年草。葉は三出複葉、小葉は草質で柔らかく、あらい鋸歯がある。7月~9月頃に白い5mmくらいの花を咲かせる。花は葉腋からでる長い柄の先に数個付き、巻きヒゲを共につける。果実は風船状に大きく膨らみ、緑色。後に茶色く枯れる。種子は球形で大粒、なめらかな黒でハート形の白い部分がある。ちょうど栃の実を小さくした姿に見える。よく茂ったときは非常に涼しげで、家庭の壁面緑化にも使われる。種子は、白っぽいハート形の部分をサルの顔に見立てて遊ぶこともある。属名は「ハートの種」の意。


◇生活する花たち「蓮の花」(横浜市港北区箕輪町・大聖院)
コメント (1)
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