俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

6月24日(月)

2013-06-24 06:11:50 | Weblog
★紫陽花を剪りて雨の匂いせり  正子

○今日の俳句
梅雨晴の空は広場の真ん中に/小西 宏
空が広場の真ん中にあるという着目に驚かされる。雨があがったばかりで、広場に人はいないのかもしれない。たしかに青空は、広場の真ん中に堂々とあるのだ。(高橋正子)

○花柘榴

[花柘榴/横浜日吉本町]

★水色は遠方の色花柘榴/桂信子
★軒下の破れ櫃に散る柘榴かな/高浜虚子
★泥塗つて柘榴の花の取木かな 鬼城
★古宿や青簾のそとの花ざくろ 蛇笏
★格子戸に鈴音ひびき花柘榴 蛇笏
★草の戸の真昼の三昧や花柘榴 茅舎
★朝曇る柘榴の落花掃きにけり 麦南
★柘榴咲く市井にかくれ棲みにけり 淡路女
★花柘榴また黒揚羽放ち居し 汀女
★花柘榴なれば落つとも花一顆 草田男
★世はハタと血を見ずなりぬ花柘榴 草田男
★花柘榴情熱の身を絶えず洗ふ 草田男
★恋ふ難し石榴の花は実の先に 不死男
★花柘榴雨きらきらと地を濡らさず 林火
★とはにあれ柘榴の花もほほゑみも 楸邨

「紅一点」という言葉がある。男性の中にただ一人いる女性の意味だが、これは漢詩から来ている。その紅が柘榴の花である。中国人好のみの色と思う。小さいながら強烈な色だ。花柘榴も秋にはルビーのような実を結ぶ。ガクのようなところはチューリップ型の筒状となって、皮となる気配を見せている。柘榴の花も落ちる。柿の花も落ちる。二つの花を集めて遊んだ。柿の花は蔕を二つ合わせて麦わらを通して水車に、柘榴の花は、チューリップのようなところを集めるだけ。

★花柘榴そこに始まる上家の路地/高橋正子

ザクロ(石榴、柘榴、若榴、学名: Punica granatum)とは、ザクロ科ザクロ属の落葉小高木、また、その果実のこと。庭木などの観賞用に栽培されるほか、果実は食用としても利用される。ザクロ科(学名: Punicaceae)は、ザクロ属(学名: Punica)のみからなる[4]。また、ザクロ科の植物は、ザクロとイエメン領ソコトラ島産のソコトラザクロ(Punica protopunica)の2種のみである。葉は対生で楕円形、なめらかでつやがある。初夏に鮮紅色の花をつける。花は子房下位で、蕚と花弁は6枚、雄蕊は多数ある。果実は花托の発達したもので、球状を呈し、秋に熟すと赤く硬い外皮が不規則に裂け、赤く透明な多汁性の果肉(仮種皮)の粒が無数に現れる。果肉一粒ずつの中心に種子が存在する。原産地については、トルコあるいはイランから北インドのヒマラヤ山地にいたる西南アジアとする説、南ヨーロッパ原産とする説およびカルタゴなど北アフリカ原産とする説などがある。


◇生活する花たち「岩タバコ・雪ノ下・夏萩」(北鎌倉/東慶寺・円覚寺)
コメント (2)
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