俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

6月17日(月)

2013-06-17 04:43:42 | Weblog
★水こぼす水車の音の菖蒲田へ  正子

○今日の俳句
直立に濃く咲き登り立葵/多田有花
立葵の花は、ピンク、白、赤色など様々ある。この句の立葵は、濃い色のもの。可憐な花の姿をしながら、「直立に」「濃く」咲いて、生命力のある花だ。(高橋正子)

○北鎌倉・紫陽花をたのしみに。
昨日6月16日、北鎌倉の東慶寺と円覚寺へ句美子と出かける。紫陽花の

○梔子(くちなし)

[梔子/横浜日吉本町]

★口なしの花さくかたや日にうとき/与謝野蕪村
★薄月夜花くちなしの匂いけり/正岡子規
★口なしの淋しう咲けり水のうへ/松岡青蘿
★山梔子(くちなし)や築地の崩れ咲きかくし/堀麦水
★くちなしの香に夕闇を濃く沈め/武藤あい子
★くちなしの咲き乱れる家にいて/巽三千世

 どこからか梔子の花の匂いがする。どこだろうかと、あたりを探すと、ああここかとすぐ見つかるのだが、その木が意外と小さかったり、大きかったり、花が八重だったり、一重だったりする。沈丁花とはまた違う、金木犀とも違う、よく匂う花である。一枝部屋に挿すと、梅雨じめりの中で疲れるほどよく匂う。
 梔子には八重と一重があるが、子どものころ生家の庭にあったのは一重であった。風車のような白いの花は、日にちが経つと黄色みを帯びてくる。花が終わると、いつか実を付けている。私はこういった花の傍でいつも遊んだ。どの花も実になるのかと思うほど沢山つく。八重の花は、高貴な人の純白のドレスの布のようだと思う。小さい薔薇のコサージュように咲く。

★梔子の匂いてくれば振り返る/高橋正子

 クチナシ(梔子、巵子、支子、学名:Gardenia jasminoides)は、アカネ科クチナシ属の常緑低木である。野生では森林の低木として自生するが、むしろ園芸用として栽培されることが多い。果実が漢方薬の原料(山梔子)となることをはじめ、様々な利用がある。樹高1-3 mほどの低木。葉は対生で、時に三輪生となり、長楕円形、時にやや倒卵形を帯び、長さ5-12 cm、表面に強いつやがある。筒状の托葉をもつ。花期は6-7月で、葉腋から短い柄を出し、一個ずつ花を咲かせる。花弁は基部が筒状で先は大きく6弁に分かれ、開花当初は白色だが、徐々に黄色に変わっていく。花には強い芳香があり、学名の種名「jasminoides」は「ジャスミンのような」という意味がある。10-11月ごろに赤黄色の果実をつける。果実の先端に萼片のなごりが6本、針状についていることが特徴である。また側面にははっきりした稜が突き出る。東アジア(中国、台湾、インドシナ半島等)に広く分布し、日本では本州の静岡県以西、四国、九州、南西諸島の森林に自生する。八潮市、湖西市および橿原市の市の花である。

◇生活する花たち「あさざ・山紫陽花・コアジサイ」(東京白金台・自然教育園)

コメント (1)
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