怒りのメゾフォルテ

娘を奪われました。二度と帰ってきません。奪った人たちの対応に怒りが募ります。

2月26日    怒り3<社会的責任>

2013-02-26 08:05:23 | 学校に対して
■ 2011年2月 章南中との交換日記に記す   ↓



                      毎日 涙がポロポロ

                    死ぬはずの命じゃなかった

                     夢も 希望もあった ・・

                  きっと 直前まで 信じていたよね

                     だから 許せないんだ

                キレイ事で 終わらせる 命じゃないんだ

                    「お父さん、お母さん、」って

                   話し続ける 命 だったんだもの









*****
2011年2月 この頃は責任問題も再発防止も動かず 混沌とした思いだった。

夢と希望を持って中学生という新しい生活を始めたばかりであった娘が突然 命を奪われた

しかも 預けたはずの 中学にも 市教育委員会にも 市長にまでにも


                   事故の責任はないと・・ 




「静岡の不良パッケージを買わされた。」 の教育長。

「遺族が知る権利 学校が伝える義務はあります。」 と言いながら、隠蔽しようとする当時の市教委課長。

そのスタンスを引き継ぐ合川現校長。

「修学旅行で新幹線事故に遭ったようなもの。」 の市長。

2010年8月から重度ウツ病と称し休職し、円満退職する章南中水野校長。





*****
2013年2/20 市教委月命日弔問は、「校長 書類送検」  の話題に終始した。

「禁固刑になったら、(校長の教員)資格剥奪か?」 と、教育課長に同意を求めるように訊ねた教育長。

提出した民事の和解文への質問書にも、細かく作成中という教育委員会。


警察に送検され、確実に変わった姿勢・・・(市長以外)




         生徒一人の命が奪われたことへの、

                引率者と関係者の社会的責任って ?





2月23日   もう隠さないで下さい

2013-02-23 08:14:34 | 学校に対して
昨日2/22は章南中の月命日の弔問だった。
主幹教諭(校長、教頭に次ぐポスト)と久々に3年担任全員が揃った。

全員焼香を終え主幹教諭から、
3/7卒業式の中での娘の遺影取り扱いにおける、細かい式次第のプリント説明を受けた。

3/7朝から担任のS先生が我が家に遺影を取りに来ることから返却までの
タイムスケジュールが細かく書かれたプリントであった。

昨年 娘の事も娘を亡くした私達にもなんの配慮もなく、卒業式の話に興奮する先生達。
 「あ~ぁ 嫌だ!」  と言った私。

その後どんな式にするかの説明もなく、短絡的に寄せられた
校長からの 「来年の卒業式には出席して下さい。」 の言葉。

事故事実の説明もなく短絡に
 「卒業アルバム掲載には、花菜さんはこの写真でいいですか?」 と同じく、

中学の事故への軽視とも言える姿勢に、激しい違和感を感じていた私。


一通りの詳しい説明は嬉しかった

主人:「 (章南中はマスコミ公開拒否の姿勢で) 報道はどうされますか? 
私:「教育長は先日(2/20)の弔問時に
マスコミ非公開はマズイな って言っていました。
命日のコンサートの時のように式に障らないよう、マスコミ用に部屋を用意し、記者会見すればいいと




もう隠さないで下さい! 


同級生が真剣に事故を受け止めることが、
                 娘の命の意味を受け止めることです


そして見せることが、
章南中が奪ってしまった生徒の命の意味を、受け止め続けること
につながります。



もう隠さないで下さい! 」






*****
昨日中学から 「文庫のポストに手紙が  入っていました。」 と1年ぶりに言われた。

その手紙は、今まで学校にある文庫のポストを通さず、
西野花菜宛てに80円切手を貼って、
「 お父さんもお母さんも読んでください。」
と、
ずっと我が家に送り続けてくれていた娘の親友さんからの手紙であった。






*****
残酷な事故 と同情を寄せるのでは無く、


         友達の死に、二度と起こしてはならない怒りを持って 


こだわり続けてくれた 彼女の中学3年間だった。





娘を亡くし初めて迎える2011年母の日に、
その親友さんから届けられたカーネェーションの優しさ を私は忘れることができまない。

2月21日 明らかな温度差4<送検の反応>

2013-02-20 20:27:02 | 事故後の動き
                               他人任せ

「気象注意報の発表を知らされていれば。訓練中止を申し入れたと思った」
 浜名湖でカッターボートが転覆し、豊橋市の女子中学生が死亡した事故。業務上過失致死容疑で書類送検された元校長について、運輸安全委はこうまとめた。
 両親が民事訴訟は和解が成立したものの、市は当初責任を認めなかった。取材した教育関係者は「学校は専門施設に行くということで、決断しなくていいと期待しているところがある」と言った。注意報を知らされる前に知ろうとはしなかったのか。自ら考え、行動に移す気はなかったのか。「他人任せ」の言葉が浮かんだ。
 書類送検の日、市教育長は「内容を確認していないので、コメントはできません」とだけ書面で発表した。
       ← 中日新聞



*****
突然の2/12書類送検を受けて、各トップの反応は大きく異なった。

静岡県知事:「極めて深刻」

静岡県教育長:「重く受け止め」

豊橋市教育長:「驚いた」、豊橋市長:「市の責任問題は解決済み」




*****
昨年の国交省運輸安全委員会事故調の静岡県教委と小プロへの勧告を受け、その報告発表が、昨日2/20にあった。

その発表に合わせ、静岡県教委課長が我が家に、報告内容の説明に来ていた。

国交省事故調のHPに掲載されたのを確認しつつ・・(ボーイングの事故調発表と重なり遅れる危惧から)



ほぼ1年前2012年1月国交省事故調査報告には、中学の責任はスルーされていたという苦い経験がある。

事故調の発表には、校長は「気象注意報の発表を知らされていれば、訓練中止を申し入れたと思った」とだけの記述で終始し、

       生徒の命まで施設任せにした学校の責任は皆無であった。





*****
昨晩は市教委の月命日の弔問があった。
(2/18市教委幹部から、山川先生の弔問は拒否されたという連絡を受けた。)



教育委員会との会話は、先日の書類送検の話が大部分であった。
遺族の私達以外、突然の送検の情報はもたらされず、静岡県警本部での記者発表の報を受け、
マスコミが各送検対象者や対象機関に取材申し入れをした状態だったらしい



実際に県警本部も検察から、2/12朝 突然送検GOサインが出て、急遽我が家に報告に来たという話であった








2月19日 明らかな温度差3<静岡県警>

2013-02-19 08:38:20 | 学校に対して
■昨日2/18 佐原豊橋市長 定例記者会見

午後から主人の携帯には、マスコミからの電話取材が相次いだ。

「市長が癇癪を起して、記者会見を途中でやめてしまった!」 



                          19日朝日新聞三河版記事  ▼
                                                                                          <ボート事故>
              豊橋市長「裁判になっても個人の裁判」
                                  元校長書類送検 責任及ばぬ考え

 2010年に起きた浜名湖ボート転覆事故で、豊橋市立章南中学校の元校長が業務上過失致死容疑で書類送検されたことについて、同市の佐原光一市長は18日の定例記者会見で、「たとえ裁判になっても個人の裁判」「学校設置者としての(市の)担当部分ではない」と述べ、元校長の責任は市に及ばないとの考えを示した。
 事故では野外活動中のボートが転覆し、同校1年の西野花菜さん(当時12)が水死した。両親は市などにも責任があるとして提訴し、昨年10月に佐原市長が謝罪する内容の和解が成立。今月12日には西野さんらを引率した元校長も含む6人が静岡県警に書類送検された。
 佐原市長は「設置者の市というよりは教育委員会に管理の部分があるから、そういう意味では(市とは)距離がある」と述べた。
 民事訴訟の和解で、市が責任を認めたことについて市長は「民事における責任問題については和解の中で解決された」と話し、元校長の書類送検とは区別する姿勢をみせた。
 会見には加藤正俊教育長が同席した。書類送検後、市教委のトップが会見で述べるのは初めてで、「まさか刑事責任までとは考えていなかった。信じられない」と話した。
 市は昨年7月の民事訴訟の第1回口頭弁論で、ボートの出港時には「白波の発生はなかった」と主張した。送検時に静岡県警が「風雨が強く白波が立っている状態だった」と指摘した事実について、加藤教育長は「僕らと若干認識が違う」と語った。その上で「今後は検察の判断を見守っていきたい」と話した。
 西野さんの父、友章さんは「元校長個人の問題だと片付けたのでは『市の子どもをみんなで守りなさい』という警察のメッセージが伝わっていない。こんな受け止めで、市長が約束した再発防止にどうやって取り組むのか」と指摘した。






*****
昨日 娘の月命日の18日 書類送検の2/12に弔問予約頂いた、静岡県警の方がみえた。

いつものN刑事の後に、
頼りになる熊のような体格の、県警本部刑事部補佐の警部と細江署刑事課長、
そして県警本部巡査部長の女性。

「 送検まで時間がかかり、申し訳なかったです。」 と何度も丁寧に詫びられた。

そして彼らが、特殊事件として事故に真撃に向き合う姿勢に、私は涙を抑えるのに必死だった。


     「 この事故を先駆けとして、全国に警鐘を鳴らしたい。 」

     「 全国の指定管理制度に一石を投じる。 」

     「 全国の警察、検察庁も同じ理解です。 」



彼らの娘の命の意味を無駄にしないという熱い姿勢に、

     娘にようやく、大人の責任の取り方を見せることができる 私は嬉しかった。






*****
県警警部: 「 実は西野さん達の報告会に私も行ったんです。
マスコミも多く、送検について訊かれると迷惑になりますから、声を掛けれませんでした。 」


                       そして私達が一番力づけられた言葉

                  「 西野さん達の活動に影響を受け、警察も動きました。 」 

2月18日 最後の花菜文庫寄贈書籍

2013-02-18 08:00:19 | 学校に対して
■2010年秋 章南中への花菜文庫寄贈の意向を申入れした時

教育長:「 お母さんが設計するなら、
お友達が花菜ちゃんに手紙を送れるようなポストも組み込むといいな。 」


                          ▲下段中央のV字表示部分にポスト 
                
                              


2010年12/18寄贈後、ポストには同級生からの多くの手紙が投函された。
が、
2011年春には新入生の手紙を期待したが、中学からの文庫へのアナウンスがなかったのか?
2年生になった同級生以外からの手紙投函は皆無であった。
そして、
同級生からの手紙投函も、娘の親友さん一人が投函するだけになっていった・・
2012年春 その親友さんも転校してしまい、ポストへ手紙が投函されることは無くなった・・


風化防止の意味も込めて贈った文庫だったが、
教育長の要望も空しく、ポストはただのデッドスペースと化していた。

                   気にも留めない中学・・


*****
その危惧もあって、

■2013年1月

私:「同級生も卒業してしまいます。
毎月寄贈を続けた書籍も3月で終わります。
花菜文庫の今後の利用方法や存続意味を、文書で提出願います。」

私:「3年間私達が寄贈してきた書籍(総数を教えて欲しいので)に対し、
恥ずかしいのですが、感謝状として明記してもらえますか?
中学が寄付として市に報告した、市長名の受理書  だけは細かくもらえるのですが・・」

               

■2/15 金曜弔問時

教務主任:「 寄贈書籍総数は、書籍465冊・CD36枚・DVD9枚、
高価な吹奏楽部用楽譜
と、ありがとうございます。

卒業式はあくまで卒業証書授与式ですから、前日に感謝状として、生徒の前で発表します。」

3月の感謝状作成時には、寄贈書籍総数は500冊に近いだろう。



          最後の「花菜文庫」推薦書籍リスト(予定)

№ 推薦者 タイトル 著者
1 静岡新聞記者 イリュージョン リチャード バック
2 朝日新聞記者 砂漠 伊坂 幸太郎
3 一級建築士 絶望の国の幸福な若者たち 古市 憲寿
4 一級建築士 それでも運命にイエスという 葉田 甲太
5 一級建築士 もう一度生まれる 朝井 リョウ
6 一級建築士 いじめられている君へ いじめている君へ いじめを見ている君へ 朝日出版社 刊
7 市民運動家 麒麟の翼 東野 圭吾
8 豊橋市議会議員 金子みすず詩集 金子みすず
9 刑事 嘉納治吾郎 嘉納 治吾郎
10 直木賞最年少受賞者 何者 朝井 リョウ
11 ジャズミュージシャン 名前探しの放課後 辻村 深月
12 弁護士 赤と黒 スタンダール
13 静岡県教育委員会 空飛ぶオートバイ 本田宗一郎物語 那須田 稔
14 大手出版社課長 シー・オブ・ドリームス 狗飼 恭子
15 大手出版社課長 はてしない物語 ミヒャエル エデン
16 大手出版社課長 21世紀を信じてみる戯曲集 野田 秀樹
17 大手出版社課長 ぼくを探しに シェル シルヴァスタイン
18 大手出版社課長 ビック・オーとの出会い シェル シルヴァスタイン
19 大手出版社課長 世界で一番おもしろい地図帳 おもしろ地理学会(編)
20 大手出版社課長 ガラスの地球を救え 手塚 治虫
21 大手出版社課長 ストラヴァガンザ 星の都 メアリ ホフマン
22 大手出版社課長 ストラヴァガンザ 花の都 メアリ ホフマン
23 大手出版社課長 ありがと。あのころの宝もの十二の話 狗飼恭子、加納朋子、久美沙織、近藤史恵、島村洋子、中上紀、中山可穂、藤野千夜、前川麻子、三浦しをん、光原百合、横森理香
24 大手出版社課長 忘れない。贈りものをめぐる十の話 ダ ヴィンチ編集部
25 大手出版社課長 旅立ち。卒業、十の話 ダ ヴィンチ編集部
26 大手出版社課長 137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史 クリストファー ロイド
27 海のインストラクター くまのみ



 ↑ 上記書籍リストは私が最後の寄贈として、
この2年8ヶ月私達を支えて頂いた方々から、中学生が手にとって読んでもらいたい本を推薦してもらったものである。
1冊1冊章南中図書室に在架の有無の確認を取り、リストにしていった。(山川先生は諦めて

       教師が選定していない、人生の先輩としての推薦者の肩書も添えて。
(13番は静岡知事が力を入れている、モンゴルの生徒と静岡の生徒の交流書籍を、県教委に訊いたもにである)






*****
2/16 毎週来られる3人に加え、小プロの書籍手配の担当者からも我が家への弔問を受けた。

2/12の書類送検を受け、改めて謝罪を受ける主人と私。

1年前の国交省事故調査報告後と同じく、私達には彼らを責める言葉は無い

この2年8ヶ月、いろいろな悩みを聞いて支えてもらった、彼らに対して


「毎晩水野校長が弔問に来て困っています。」
「署名活動を計画しているんです。」、
「教育長から、引率した先生にエールの文を送れって言われているんです。」、
「先生達が異動しちゃいました。」
「お友達がフリースクールを選びました。」
「お友達が保健室登校で、ピンチです。」、、、、、、、、、、、
「提訴しょうと思っています。」、
「卒業アルバムから、花菜が消されてしまいました。」 

2月16日 逃げ続ける中学2<再発防止>

2013-02-16 08:59:40 | 学校に対して
<和解文 第5項>

  「生徒の生命及び身体の安全を守るのは、第1次的に各学校の教職員であることを強く自覚し、各教職員が生徒の安全に対する意識を高く持ち続けるために、研修等に努め・・・」 と、豊橋市が認めたことが、本件の危機管理の核心である。



*****
2/8金曜弔問時、教務主任の話は、
1. 改訂した卒業アルバムの原案 
2. 卒業式の式次第
3. 章南中HPの改定      であった。


*****1.
卒業アルバムはMEMORIES?というページに、
追悼の花壇と命の日コンサートの写真の間に、
私たちの誓い(タイトルも要望した)として、事故状況の記述

生徒写真のページに、
夏服の生徒達の写真の間に、冬服のセーラーの娘の写真が入る。
(娘の夏のセーラーの写真は一枚も撮っていなかったため)


*****2.
式次第は、娘の遺影をどう扱うかの説明で、
「学校にお任せします。」 と言うしかなかった。


*****3.
章南中HPに掲載された花菜文庫の説明が、
学校が自ら設置した文庫と読み取れる文章の改定

そして、
主人が強く改訂を望んだのが、事故に対する章南中の約束
   
(2)学校行事、学校教育の場において、生徒の生命及び身体の安全を守るのは教職員であることを強く自覚し、安全管理に対する意識を高く・・・

和解文:生徒の生命及び身体の安全を守るのは、第1次的に各学校の教職員であることを強く自覚し、・・
1次的(主に)という言葉が、なぜか抜け落ちていることであった。




*****
2/15昨日の金曜弔問時の主幹教諭(お目付け役?中学幹部5役も校長・教頭と弔問拒否になり、校務主任も辞職し、主幹と教務二人で隔週弔問)の話からも、
私が1/18に要望した 和解文を受けての学校の取り組み の文書での提出がいまだにない

私:「文書で提出をお願いした4つほどの要望も未だ頂けないのですが・・


なぜ、章南中は、再発防止も含めて、


    形に残すことを、異常と言ってもいいほど、嫌がる のでしょうか? 」

2月15日 書類送検2<被害者の同級生へ>

2013-02-15 08:47:17 | 私のつぶやき
2/12 送検前に私達の元に、報告に来てくれた細江署N刑事と静岡県警補佐の男性。

「6人送致します。」
毎月N刑事より捜査状況の報告(細江署に県警の応援が入った、再度事情聴取した等)は受けていたが、
捜査内容については、何も知らなかった私達。

6名送検と聞いて、今までの警察の綿密な捜査に、頭が下がる思いであった。 

 →  <県警は刑事責任を看過することはできないと、形事責任の追及に踏み切った。> (2/12 産経ニュース)

                                              



*****
県警被害者対策課補佐を前に、

主人: 「(綿密に捜査してもらい)ありがとうございます。

この送検は花菜だけではなく、

同じ被害者である同級生にとっても、良いことです。



私も同じ気持ちであった。

被害者の同級生達にも、自分達の事故に、
               警察がどのような判断をしたかを
 知る権利がある。



6名という非常に細かく、事故の責任を追及した警察。
  ▲ 2/14 東愛知新聞  

同じ被害者である同級生達に、目を伏せず、事故を直視してもらいたかった。 




*****
これから社会に出て行く同級生。

彼らが自分達の事故を直視し、問題視することが、

今後の最も大きな再発防止
につながるはずである。





そして、

 友達が大好きで、事故の前日の研修会に

「 みんなすごい!         私はこの同級生の将来が見たい。 」

と綴った

                      娘が望むことである
















2月13日 書類送検1<被害者の私達に>

2013-02-13 08:32:02 | 学校に対して
           県教委元課長ら書類送検 浜名湖ボート転覆死亡事故で                                                                                                                                      
                                                                     2013.2.12 12:04

 浜松市の浜名湖で平成22年、校外学習中にボートが転覆し、乗っていた愛知県豊橋市立章南中学1年、西野花菜さん=当時(12)=が水死した事故で、静岡県警捜査1課などは12日、安全確保義務を怠ったとして、静岡県教委の課長(59)や訓練を行った施設「静岡県立三ケ日青年の家」(浜松市北区)の所長(55)=いずれも当時=ら6人を業務上過失致死の疑いで、静岡地検浜松支部に書類送検した。
 事故は、22年6月18日に発生。荒天の浜名湖で西野さんら1年生18人と教諭2人が乗った手こぎ式カッターボートが、波風で立ち往生しモーターボートで曳航中に転覆、西野さんが水死した。
 事故をめぐっては、「青年の家」設置者の静岡県の担当者ら3人が、荒天時の訓練マニュアルを作成しておらず、事故当日には、施設所長や現地の引率責任者の元中学校長(62)ら3人が、訓練を実施するかどうかの協議をしていなかった。
 遺族は昨年5月に静岡県や豊橋市などに損害賠償を求めて提訴していたが、昨年12月に和解が成立。しかし、県警は「和解は両親にとって苦渋の選択。刑事責任を看過することはできない」として、形事責任の追及に踏み切った。

                                                       ( ▲ 産経ニュース)



*****

                    「豊橋市しっかり受け止めて」                                                           
                                                    浜名湖転覆 元校長ら書類送検
                                                 遺族が会見


 浜名湖でボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中学校1年の西野花菜さん(当時12)が水死した事故をめぐり、当時の中学校長(62)らが業務上過失致死容疑で書類送検されたのを受け、西野さんの父、友章さん(53)が12日に記者会見した。「学校の責任者が容疑者になったことを、豊橋市はしっかり受け止めてほしい」と訴えた。
 事故は2010年6月、中学校の野外活動中に起きた。静岡県警によると、風雨が強く白波がたって天候悪化が予想されるのに、元校長は県訓練を主催した「静岡県立三ケ日青年の家」(浜松市)と協議せず、訓練をさせた疑いがある。
 友章さんらは、引率教員にも責任があるとして昨年5月、損害賠償を求めて豊橋市などを提訴。同年10月に豊橋市市長が責任を認め、謝罪する内容の和解が成立した。
 しかし、この日の会見は「市は、一歩進んだ再発防止の取り組みをせず、『忘れよう』としていると感じる」と指摘。書類送検を機に「二度と事故を起こさないためには今までで良いのか、議論の機会になってくれたらいい。娘の事故を忘れられるのが一番つらい」と話した。豊橋市長に対しても「何らかの方法で、どう受け止めたかを確認したい」と求めた。
 豊橋市側は12日、「内容を確認していない」として、会見を開いていない。


                                                        ( ▲ 12/13朝日新聞社会面 )



  ( ← 12/12 夕刊 → )            ( ← 12/13 三河版 )




*****
昨日2/12 7時半頃、いつもの浜松細江署N刑事から電話があった。

今日送致します。
その前に補佐と一緒に、西野さん宅へ報告に伺います。
今から出発しますので、9時過ぎると思います
。」

2012年12/6 N刑事から、
書類送検は1月、伸びても2月と聞いていたが、
送検前に警察が豊橋の我が家に来て、遺族を尊重し報告してもらえるとは思わず、
私は驚くと同時に、涙が止まらなかった。


10時半に静岡県警本部で記者会見があるということで、
我が家はマスコミからの電話取材に追われ、携帯電話の電源を切って警察を待った。
9時過ぎに、N刑事と静岡県警犯罪被害者対策課補佐の年配の男性が現れた。
二人が焼香を終え、
補佐:「送検は6名です。」と、一人一人の名前を報告された。

主人と私は、6名という人数の多さに驚くと同時に、
章南中校長の名前もあり、安堵した。





               ようやく学校の刑事責任が踏み込まれた





*****
主人:「 起訴か不起訴かも、時間はかかりますか? 」

補佐:「そんなに 時間はかからないでしょう。」

2月9日  明らかな温度差2<浜名湖むらくし海の駅>

2013-02-09 08:18:45 | 学校に対して
2/6 浜名湖むらくし海の駅の委員長?が初めて我が家に来た。

むらくし海の駅というのは、私には浜名湖マリーナ協会?という認識であった。

事故が起きた2010年6/18。  
むらくし海の駅は、
レーダー(探知機)を装備したレスキュー艇をいち早く配備し、消防・警察の要請を待った。
だが、
消防の救助者人数の確認違い(消防レスキュー隊も救助者人数に入れてしまった。)より、 「全員無事」で落ち着き要請はなく、
その後事故発生から2時間半も過ぎ、ボート内から娘が発見された。


その痛恨の念からか、 
むらくし海の駅代表のSさんから、私達に連絡や活動状況のPC配信が入るようになっていった。
2010年夏には「浜名湖に新しく救助艇を備えますが、ご両親が名前を付けて下さい。」
2010年12月には「青年の家で、追悼のキャンドルのイベント(菜の花キャンドル)をやるそうですが、ご両親はご存知ですか?」




委員長は我が家に来て、KIND SMILE(私達が救助艇に付けた名前)と赤いロゴの付いた、プロジェクト案を説明してくれた。





                        KIND SMILE

カインドスマイルプロジェクトとは・・・
●「はまなこ・むらくし海の駅」は、マリーナ設備は勿論、ヘリポートや模範的なレスキュー艇の配備・運用で、浜名湖のマリーン安全普及の中心的な施設として活動しています。
●2010年6月、荒天の浜名湖でカッター訓練事故が発生。救助艇をスタンバイさせるも実働には至らず、一人の女子中学生の尊い命を失うことになってしまいました。これを期に海難事故防止と海の安全を目指すため、当プロジェクトの発足に至りました。●日本の危機管理と安全の在り方が、問い質されています。消防、警察はじめ各団体機関との連携と情報管理、設備、スキルは、時代に添った納得のいくレベルと質を備えているでしょうか。●2013年KSPは、水辺でのアクシデントや水難事故回避のための「新レスキューメソッド」を拡散・発信するためにNPO法人化いたします。●さらに多くの賛同を、仲間を、ネットワークを得て、この活動をもっと大きなムーブメントとして全国に広げます。●新世代に向けた海への誘いと、『海洋国日本のあるべき、楽しく安全なマリンレジャーの新しいかたち』をここ浜名湖から始めます。



*****
委員長:「レスキュー艇・登録制度とし、実質的に救助に動けるのは船を持った私達です。
事故時もレーザーで転覆ボートの側面を映せば、花菜さんは発見できた。 
口先だけの者が多すぎる! 」

立派な体格をした委員長からの言葉には、


娘を救助できなかった痛恨の気持ちと、 親の私達を尊重している気持ち、


そして二度と浜名湖で犠牲者を出してはならない という気持ちが
溢れていた。




事故を招いた中学が、
命を落とした生徒への痛恨の念もなく、卒業アルバムまでにも娘を消そうとしたのに比べ、


                       この違いは ?  ?  ?   




*****
私:「 実は私達は KIND SMILE という言葉に複雑な思いがあります。
娘と同じボートに乗船した美術の教師K先生が、娘をデザインし付けた名前だからです。 
                                          

KANA SMILE がいいです。 」


委員長:「 IとDをAに2ヵ所替えるだけです。
内情を知らなかったものですから、いいですよ。 」




私は2012年9/26の第2回海難審判時に、小プロの弁護士の K先生への追究忘れられない 

K先生: 「 事故後中学では、再発防止の話し合いは何もなかったです。 」

2月6日  逃げ続ける中学1<責任>

2013-02-06 08:37:37 | 学校に対して
学校の正課の授業で、生徒一人の命が失われた現実を、なかったことにして、


その死を招いた加害者校が非難されることの方が、被害者の「死」よりも重大な事であるとする、

                   

                       異常な現実・・





花菜が命を落とすことになった学校を責めず、

被害者遺族の私達を加害者のように責め立てる、この異常な現実




                                         (被害者が加害者にされる現実1~4より)




*****
2010年6月18日事故が起き、娘を失った親の私達は、命を失った娘と同様に、

中学の唱える「心の配慮」という言葉の元に、私達の存在自体が消される異常な空気が続いていた。


私達遺族は悲しみと混乱の中、

2010年夏には水野元校長から、
「このような状態で、生徒達の部活新人戦出場はどうかと思ったのですが、
生徒達を元気づけるためにも、出場を決めました。」

(大阪市立桜宮高校が生徒の自殺という状況の中、部活の新人選出場を決めた学校に、周囲からバッシングが起こったことは記憶に新しい。)


そして私達が立ち上がった原因究明の署名活動が新聞記事に掲載されると、合川現校長から、
「先生達は傷ついています!」と先生達への配慮を理由に、暗に原因を探るなと。


次に2011年春の人事異動には、引率教諭8人のうち6人が退職も含め、
章南中から逃げるようにいなくなっていった。
 (後の新聞記事でコラムとして報道)


この不条理に、疑問も抱かず、
中学の配慮に感謝する 一部の保護者と生徒達。


彼らは「事故のフラッシュバック」を心配視するが
その事故を招いたのは、≪章南中≫である。
( 大部分の冷静な良識ある生徒と保護者は、気づいているだろうが。 )


存在自体も外された私達だから、事故のあった施設側を責める空気の中、
冷静に事故から見えてくる 中学側への数々の疑問があった。


そこから、真相究明の議会請願
 → 明確に中学の責任を認めた民事訴訟の和解文 へと進んでいった。


それでも事故を隠ぺいし、逃げ続ける中学

この2年7ヶ月続いた、不条理を容認する 学校内の異常な空気の中
卒業アルバムまでにも娘の存在を消すことを決めた章南中


この不条理  をマスコミ各社報じる中、

主人と見た読売新聞のtwitterに、
この アルバム記事に対する 中学への批判の全国のフォロワーの多さ




*****
良識ある知人が言った。

          「 このままだと、 孤立するのは中学 です。 」 

2月4日 市民報告会7<学校の危機管理>

2013-02-04 08:05:06 | 学校に対して
当然の事を訴え、あっけなく翻っていった事実


        



  





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報告会の小林弁護士のレジュメを記す。(私が無断で字を部分的に大きくしています・・)
      ↓  ↓  ↓


                       本件から見る学校の危機管理
                                             2013年2月2日 弁護士 小 林  修

1 豊橋市の責任と危機管理
西野さんの相談は豊橋市に責任を明確にして謝罪していただきたいということだった。
これをどうしたら実現できるかを考え、交渉・訴訟を進めた。
その中で、本件事故の前後で学校はどうするべきであったのか、その前提となる学校の立ち位置は何か、それに基づいて学校は何を予測し対応すべきであったのか、を考えた。
見えてきたことは、学校の危機管理ができていなかったということ。
本件和解は、これを明らかにした。
2 本件では学校は何をするべきであったのか
(1) 本件事故発生に関する危機管理の欠如
a. 校外学習における安全マニュアルなど
b. 各学校間の情報の共有
c. 三ケ日青年の家のカッターボート訓練プログラムについての安全性チェック
d. 殊に自主艇の危険性の認識
e. 実施の可否についての判断のチェック
(2)事故発生後の初期対応に関する危機管理の欠如
a. 施設、消防、警察との連絡・連携体制
b. 殊に乗船名簿の不備
3 学校の立ち位置
  学校は、生徒との関係と実施者との関係の2面性がある。
  実施者との関係では「お客様」であるかもしれない。
しかし、生徒との関係では「教育者かつ保護者」である。
その意味では、学校が「頭」、実施者が「手足」である。
  本件では、学校の立ち位置の自覚が欠落していた。
4 危機管理のための予測と対応
  本件では、お客様の視点のみで終始したので危機管理に必要な予測ができなかった。
  安全面は丸投げとなった
  保護者の視点があれば、第2項についても、予測と対応ができたはずである。
5 今後
  本件和解の第5項を豊橋市がどのように実現していくのかを注目したい。
  殊に、 「生徒の生命及び身体の安全を守るのは、第1次的に各学校の教職員であることを強く自覚し、各教職員が生徒の安全に対する意識を高く持ち続けるために、研修等に努め」 と、豊橋市が認めたことが、本件の危機管理の核心である。







*****
民事訴訟にしろ、卒業アルバムにしろ、

被害者自身が 強く明確に追究しないと、何も変わらない現実があった 


しかし、

被害者はいつまでも、弱く悲しんでいる存在・聖人君子な存在ではないと、許さない人達がいる・・


2月3日 市民報告会6<明らかになった法的責任>

2013-02-03 08:50:08 | 事故後の動き
昨日2/2の報告会では、事故に問題意識を持つ多くの方にお越し頂き、

                     様々な貴重な意見を頂くことができ、      誠にありがとうございました。





  2/3 朝日新聞社会面記事 →  






*****
報告会での菊地弁護士のレジュメを記す。(私が無断で字を部分的に大きくしています・・)    ↓  ↓  ↓



                     和解条項で明らかとなった豊橋市の法的責任

                                                                         菊 地 令 比 等


1 和解成立後の豊橋市長の記者会見の内容
2 責任と法的責任
 (1) 責任と言う言葉は,政治的責任,倫理的責任,道義的責任等,多義的に使われる。
   しかし,訴訟において問題となる責任は,法的責任である。
 (2) 責任と損害
   損害賠償請求訴訟においては,責任と損害が問題となる。
   責任とは,「・・・すべきだったのにしなかった」という安全配慮義務違反又は過失のこと。豊橋市の法的責任を問う訴状も,責任と損害の2本立てで書いている。
3 和解条項の「次の点について,被告豊橋市に責任があったことを認め」に書かれていることと,訴状の「被告豊橋市の責任」に書かれていることとの比較
(別紙参照)
4 法的責任の重みと今後の学校の課題
  法的責任以外の責任は,責任を取るか取らないか,責任を取る場合にどのように取るのかについての判断が個人や集団の自由に委ねられているが,法的責任の場合はそういうわけにはいかない。
  豊橋市教育委員会は,今後,安全対策や危機管理体制の構築及び運用について各学校任せの状況を放置することは許されず適切な指導助言を行うこと,学校は,実習実施の可否の判断について,学校が独自に安全性に関する検討し,その可否の判断をチェックすることなどが求められる。
  このようなことを行わないまま,今後実習などで同様の事故が起きれば,豊橋市は法的責任を問われるという点で,今回の和解において豊橋市の法的責任が認められた意義は大きい




(別紙)和解条項~一部抜粋
2 被告豊橋市は,本件事故の発生に関し,次の点について,被告豊橋市に責任があったことを認め,原告らに謝罪する。
 (1) 豊橋市教育委員会は,豊橋市立の小中学校(以下「各学校」という。)において実施する校外学習に関し,本件事故当時,校外学習における安全マニュアルを策定しておらず,そのため,各学校が校外学習の実施に伴って講ずるべき安全対策や危機管理体制の構築及び運用が各学校任せの状況になっており,安全対策や危機管理体制の構築及び運用について適切な指導助言を行う体制ができていなかったこと。
 (2) 豊橋市教育委員会は,各学校において実施する校外学習に関し,各学校の管理職に対する危機管理に関する研修や各学校で起きたインシデントに関する情報を各学校間で共有する体制を十分構築していなかったこと。
 (3) 本件実習に関し,学校は,本件実習を委託していた静岡県立三ケ日青年の家(以下「本件青年の家」という。)が作成したカッターボート訓練プログラムの具体的内容を個別的に分析し,その安全性チェックをしていなかったこと。
 (4) 本件実習に関し,学校は,指導員が乗船しない自主艇があることについてその危険性の認識を怠り,指導員の乗船を求めなかったこと。
 (5) 本件実習に関し,学校は,カッター訓練の安全性の懸念力の当日実施の可否の判断について,青年の家によるカッター訓練の実施の可否基準とそれに基づく可否の判断に全面的に依拠してしまい,学校が独自に安全性に関する検討をし,その可否の判断をチェックすることを怠っていたこと。
3 被告豊橋市は,本件事故発生時の初期対応に関し,次の点について,被告豊橋市に責任があったことを認め,原告らに謝罪する。
 (1) 施設・学校の活動本部において,消防・警察の救助本部との連絡・連携体制を十分構築できていなかったため,人員の確認が遅れることになり,また,様々な憶測や誤った情報が流れる事態になったこと。
 (2) 学校は,乗船者名簿の作成及びその管理運用についてのマニュアルの不備等により,本件事故発生の際,その名簿を有効に活用できなかったこと。

(別紙)訴状~一部要約の上抜粋
ア (教諭は)下見の際に,教員と生徒のみが乗船する自主艇のことも教諭らは聞いていた。この際に,所員から実施主体が,被告静岡県から被告実施会社に変わったことを伝えられたとき,安全面に疑問を持ち自主艇を拒んでいたら,花菜は救えたと考えられる。
ウ 出港前,本件校長は,天候に関して何らの調査もすることなく,教諭から「この程度の雨」であれば実施される旨の報告をうけて了承している。
しかし,昼過ぎから午後2時30分の出港までに雨量にも変化があり,それは,現場にいた本件校長及び教諭らであれば,分かったはずであるし,天候の変化を調べるべきであった。
したがって,本件校長及び教諭らにおいてハーバー出発前に,現況および予報について最終確認を行い,訓練中止を申し入れるべきであった。
キ 本件カッターに乗船した教諭は,舵の操作を行うのが初めてであり,曳航される際に,舵の操作がわからなくなった。
しかし,舵の経験がないのであれば,曳航の際,所長に舵取りができないことを伝えて,所員に舵取りを依頼していれば,カッターの転覆を回避することができた。
ク 本件青年の家が乗船者名簿を作成していれば,本件消防が,乗船者名簿を基に本件カッターから救助した生徒等の氏名を確認でき,早い段階で行方不明者に気づくことにより,より早期に本件カッターの船内捜索が実施されたはずであるとされている。
しかし,本件中学校が,事前に乗船者名簿を作成し本件青年の家に提出しておくのは,生徒を引率する責任を有するものとして当然の義務であり,これを行っていたら,乗船者名簿が事故後すぐに本件消防に交付され,早期に捜索,救助がなされることにより,花菜の死を回避し得たと考えられる。
ケ 本件カッターに乗船していた生徒は,(中略)教諭及び本件青年の家の所長に,花菜が行方不明であることを伝えている。
その時点で,教諭は本件消防等にその情報を明確に伝えるのみならず,最後まで花菜の救助を確認していたら,もっと早期に花菜は発見され,花菜の死を回避し得たと考えられる。





*****
上記和解文を受理した時、私と主人は、

主語が「学校は」「教諭は」と、

はっきりと彼らの責任を問う文
になっていることに涙した。


2月2日 市民報告会5<再発防止へ>

2013-02-02 08:24:55 | 事故後の動き
正しい事を順序立て、地道に理論付けて主張し、

正当性が認められていった、2年7ヶ月だった。


これが教育? これが学校?  の理不尽さ

受け身のままでは何も変わらない現状に、一歩一歩進めていった。


その努力が、

全面勝訴の和解文の民事訴訟勝ち取り、市長・教育長の謝罪、

章南中内の事故情報プレート設置、

そして昨晩示された卒業アルバム事故事実の記載、と認められていった。


かけがえのない娘の死から、感情論を抑え、

≪生徒の命を守る学校の責任≫を明確にしていった 2年7ヶ月だった。



今日主人は午後から、また一歩進めて、

再発防止の今後のため、多くの方の支援を受け、豊橋市での市民報告会をする。




                  ≪娘の命の意味≫を考えるために






*****
報告会での主人のレジュメを記す。(長いですが・・)  ↓   ↓  ↓

                                                2013年2月2日
                                               報告者:遺族 西野 友章
                            再発防止へのお願い

■ 和解成立の報告
▼  浜松市の浜名湖で2010年6月に起きたカッターボート転覆事故で、私の一人娘、花菜は亡くなりました。豊橋市立章南中学校の1年生でした。私たち両親は、2012年5月に、豊橋市や静岡県などを相手に損害賠償を求め提訴しました。主に豊橋市の責任を追及したこの訴訟は、市が責任を認め、県側が賠償金を支払うことで、終結しました。
(豊橋市と施設は昨年10月、静岡県は12月に和解成立)

▼ 裁判の経緯
この裁判は、 「豊橋市にどんな責任があったのか」、「学校は何をすべきだったのか」を明らかにし、責任者に謝罪させ、二度と繰り返さない取り組みをさせなければとの思いで起こしました。
事故は荒天の中、野外体験学習が実施される中で発生しました。この体験学習は学校が企画し、正課の授業として行われました。体験学習を実施したのは「静岡県立三ケ日青年の家」です。この青年の家は、東京の「小学館集英社プロダクション」が県から管理運営を委託されていました。
事故後、豊橋市教育委員会は一貫して「三ケ日青年の家」に一義的な過失責任があると主張していました。また佐原市長も「静岡の施設のプロに任せる中で、事故は起きた」との立場でした。
私は「子どものいのちを守るのは豊橋市。娘は授業中に先生の言われた通りにした結果、亡くなった。預かった生徒を保護者に返せなかったのは学校だ」と訴え続けてきました。 「学校の過失を明らかにしなければ事故の再発は防げない」と指摘し続けてきました。学校側の責任を問うために署名を集め、豊橋市議会に請願し、市長に謝罪を求め、提訴までの1年10ヶ月、手を尽くしてきました。しかし事故直後から市の対応は全く変わりませんでした。最終的には司法判断に委ねざるを得ませんでした。学校や市教委のやるべきことが明らかになった今、その動きに注目していかなければならないと思っています。

和解は成立したけれど
▼  私たち遺族が、学校や市教委、市議会や市長に訴え続けても、その責任について曖昧にし続けてきた豊橋市は、裁判所からの促しでようやく被告豊橋市の責任を指摘した和解条項案をそのまま受け入れました。市長が責任を認め遺族に謝罪したことを、学校や市教委がどのように受け止めているのか、和解から3か月経っても踏み込んだ対策がないことに不安を感じています。

▼ 和解直後の市の対応
和解成立後、生徒への安全配慮義務違反を認めるかについて、市の代理人は法的責任を否定しています。10月26日の読売新聞の中で、代理人弁護士は「原告の請求は損害賠償であり、市に賠償責任を課せられなかったことから法的責任は認められなかった」と述べています。問題の本質を何も理解していないのではと感じます。また遺族への謝罪についても、「報道を介して謝罪の意思を伝える」とし命を奪った側の不誠実さに不信感が高まりました。
▼ 市長謝罪の状況
市長が学校の過失を認め謝罪したことは、大変大きな意義があると考えています。しかし、私が市長に「これまで責任を否定していたが、どう変わったのか」と質問したところ、市長は「認識は変わっていない」を繰り返すだけでした。さらに質問を続けようとしましたが、学校教育課長に「以上で終わらせて頂きます」と予定より5分ほど早い時間に退席を促されました。この場面でも、市の責任の捉え方と不誠実な言動に、疑問ばかりが残りました。
私の不安
私は市長に「学校側の安全管理が不十分だったとの認識の上で、再発防止の取り組みを進めてほしい」と要望しました。それをどのように市長が受け止め、市教委がどのように各学校に展開させたのかわかりませんが、週に一度接している学校からは、和解条項を理解して、再発防止に取り組む必死さが伝わってきません。市教委は、学校任せの状態を裁判所から指摘されているにもかかわらず、訓示程度の話し合いしかしておらず、具体的な施策は未だ実施されていないようです。
私たち遺族に対する不誠実さが、二度と繰り返さない熱意と同じでないこと祈るばかりです。
■ このままではよくない
▼   『今後二度とこのような事故が起こることのないよう、生徒の生命及び身体の安全を守るのは、第一次的に各学校の教育職員であることを強く自覚し、各教育職員が生徒の安全に対する意識を高く持ち続けるために、研修等に努め、再発防止に向けて不断の努力を約する』 (和解条項より)

▼ 章南中学校ホームページより
平成22年6月18日、浜名湖で実施されたカッターとう漕実習中、カッターボートの転覆により本校1年生徒の尊い命を失いました。今後、二度とこのような事故が起こることのないよう、章南中学校は次のことを約束します。

(1) この事故を決して風化させることなく、本校に勤務する教職員に引き継ぎ、教育活動においては、生徒の生命を第一に考え、安心・安全に教育活動が展開されるよう努めていくこと。

(2) 学校行事、学校教育の場において、生徒の生命及び身体の安全を守るのは教職員自身であることを強く自覚し、安全管理に対する意識を高くもち続けること。

(3) 安全に対する研修等に努め、事故の再発防止に向けて努力を続けていくこと。

(4) 安全指針および安全対策マニュアル(以下に示す)を随時改訂するとともに、その実効的な運用に努力していくこと。


私は、この掲載を見て、章南中の教頭に「理念ばかりで独自の取り組みはないのですか」「表面的な取り繕いばかりのように感じます」と訴えました。 「努めていく、意識を高く持ち続ける、努力を続けていく、努力していく」など意識に訴えかけるものばかりで、具体的な取り組みが見えなかったからです市教育委員会の安全マニュアルにしても、効果の見えない、喚起を促す言葉ばかりで、「二度目はないんだ」という強い決意が感じられません。
▼ 浅い受け止め
浜名湖で起きたこの事故は、激しい雨が降り、白波が立ち始めている湖に、経験のない生徒と教員だけが乗ったカッターボートを出航することに、生徒を引率しているにもかかわらず、校長は何も判断をせず、教員は誰も中止を訴えなかった危機管理意識の希薄さが引き起こした事故であり、目の前で行方不明になっている生徒がいるにもかかわらず、その場を離れる先生の資質欠如そのものが招いた死亡事故なのです
そのことに対して司法が、学校の誤った行動を明確に指摘しているにもかかわらず、未だに自らの責任を少しでも小さく見せようと、そんな意識ばかりが優先されているように思えます。豊橋市においては、和解調書を「広報とよはし」に全文掲載のお願いをしても、スペースを理由に拒否し、ホームページへの掲載についても、拒み続けています。学校や市教委、豊橋市は、和解条項をどのように理解しているのか、受け止めが非常に浅いのではないかと感じます。

■ 二度と繰り返さない取り組みについて
▼  豊橋市の今の受け止めのままでは、また悲劇が繰り返されるのではないかと感じています。学校がやるべきことやらなかったために命を落とした事故に対して、司法も明確に豊橋市の責任を指摘しているにもかかわらず、豊橋市全体から強い覚悟と緊張感が伝わってきません。

現行の対策を見ても、和解条項を受けての具体的な取り組みが薄いと思います。
・約束を達成するための具体的な計画がない。(予算や研修、訓練などがない)
・効果の見えない施策ばかりで、こうあるべきだという理念のみ。
・市教委はどのように危機管理体制を構築するのか見えない。(情報共有なども含め) 
今後も、豊橋市教育委員会が野外教育を継続するのであれば、教員の資質向上は不可欠な課題だと思います。各学校任せにするのではなく、市教委の責任において指導していくべきです。
この事故は学校の危機管理の欠如が招いたと真摯に受け止めているのなら、例えば文科省が示しているように、「潜在的な危険を予知して、安全確保のための積極的な行動力や判断力を育成する」ことや、「引率者リーダーの迅速で的確な危険予知、適切な処置などが出来るようにする」を実行するために、予算を確保して、人選して、教員を育成し、結果を把握しながら新たな問題点を是正していく。それが不断の努力だと思います。「防ぎようのない事故だった」と考えている市教委からは、子どもの安全を必死で確保しようとする姿勢が伝わりません。
いつまで経っても当事者意識の薄い学校関係者の意識を変えるには、どうしたらいいのでしょうか。学校が守るべきいのちについて、もっともっと豊橋市全体の取り組みが必要だと感じています。
私たち遺族は、娘の死を無駄にしないためにも、事故が事件に変わらないように、この事故を経験した豊橋市全体に、「二度目はないんだ」ということを訴え続けていきます
■ ご報告
・市教委への質問の回答
・花菜の章南中卒業式について
・基金の計画
・HPの紹介 「浜名湖ボート転覆事故を考える」 http://www.always-kana.com/




2月1日 幸せな話にしないで 4<卒業アルバム案>

2013-02-01 08:07:06 | 学校に対して
 「 私達は、
      ≪事故の事実≫ を記載して下さい、
                     と言ったんですよ! 」 



1/31午後章南中主幹教諭から、PTA役員会の卒業アルバム調整案を、話し合いたいと電話を受けた。

昨日18時には、主幹教諭と市教委幹部が我が家を訪れ、娘の祭壇に焼香し、
おもむろに卒業アルバム調整案の説明を始めた。



主幹教諭:「卒業アルバムには3年間の時勢のフォーマットがありまして崩せないものですから
3年間の卒業生の写真のページ内に、
花菜さんを追悼する、花壇と音楽コンサートの写真、そしてA~Fのコメントを入れたいと考えました。

平成22年6月18日の日付は、
この学校の者なら誰が見ても、悲しい事故があったことがわかります。
 」


主人: 「 うちは裁判までして、学校の責任を認めさせた んですよ!

このコメントには、どうして娘が命を落とす事になったかなんて

なにも記述されていないじゃないですか! 」


私: 「 新聞でマスコミ各社が、章南中の卒業アルバムを報道  した意味を考えて下さい! 」

:「 コメントとして、言葉の記述ができるのなら、
メモリーの写真をなくしてでも、事故記述ができるじゃないですか?
花菜文庫(誓いの言葉)にも、事故情報プレートにも、章南中ホームページにも、
記載している文面  を掲載すればいい話じゃないですか?」





*****
生徒への心の配慮と言って、事故を隠ぺいし続ける中学・・


「 あなたのせいで学校はめちゃくちゃだ! 」   「 嫌われている同級生の保護者から 」 と、
感情論だけで私を批判をしてくる、 一部の 同級生と保護者・・





*****
夜 主人と、このアルバムの不誠実さを報道した読売新聞?に寄せられる、全国からのツイッターを見た。

とても5分では読み切れないフォロワーの多さに、
章南中の卒業アルバムに対する、
日本の学校教育への社会的責任の重大さを
感じた。



                           その認識すらない中学・・



時間はかかっても、正しい事実を残すこと が大切なのではないのだろうか?




              同級生達は    ≪ 生・き・て ≫    いるんだから!






*****
昨日私立高の推薦入試に合格した娘の親友さん親子の、報告と弔問  を受けた。

施設長が湖に飛び込んでボート下から救出された親友。


彼女の母親から、娘の遺影を前に目を伏せて こぼれた言葉は、

    「 事故後も一部の保護者からは、 先生擁護論 が出ていたんです・・・ 」