怒りのメゾフォルテ

娘を奪われました。二度と帰ってきません。奪った人たちの対応に怒りが募ります。

5月28日 教職員に深く捉えて欲しい

2014-05-28 07:43:17 | 学校に対して
5/26の日本教育新聞に、「新校長への伝言」のコラム最終章に記事が掲載された。

 





                     新校長への伝言



           学校の事故防止―遺族の願い 西野友章さん
 
 今回で最終回となる「新校長への伝言」では、自然体験学習で起きた事故により中学1年生の娘を亡くした西野友章さんから、学校や教育委員会に向けた事故防止への願いを発信してもらう。


                 安全対策充実し判断力磨いて

平成22年6月18日、静岡県立三ケ日青年の家で起きたカッターボート転覆事故で、娘の花菜が亡くなった。娘は当時、愛知県豊橋立章南中学校の1年生で、同施設での自然体験学習中の出来事だった。
 事故の前夜、娘は同級生と将来の夢について語り合い、しおりには、自身の夢は医師になることであり、同級生たちの夢も叶い「活躍する姿が見たい」などとつづっていた。だが、その夢は事故で永遠に閉ざされ、あれから4年がたとうとしている今も、私たち夫婦の時間は止まったままだ。
この間、国土交通省運輸安全委員会の報告書で明らかになった事実関係を基に、静岡県と同施設の指定管理者、豊橋市を提訴し、和解が成立した。 
豊橋市との和解条項には、「再発防止に向けて不断の努力をすることを約する」とある。
私たちの切なる願いは、和解条項に記されたように、この事故を、花菜の命を、再発防止の財産にしてほしいという一点である。
今、気掛かりなのは、この和解条項がどれだけ具現化されているか、教職員の意識は本当に変わったのか、ということだ。
遺族の実感を伝えることで、全国の新任の校長先生方が安全管理を充実させるきっかけになればうれしい。

①誰が安全を守るのか

娘の死因は水死であり、直接の原因は、カッターボートのえい航ミスによる転覆であった。ボートが出港する前には、大雨、雷、強風、波浪、洪水など各種注意報が発令されていた。こうした天候の中で、出港できると判断したのは施設であり、第一義的な責任は、静岡県や施設にある。
しかし、私たちの感覚では、娘を預けたのはあくまで学校である。学校管理下の活動であり、安全配慮義務がある。 
和解が成立する以前、市は、「学校は施設の専門家の指示や判断に従ったため、法的責任はない」という立場を貫き、学校もほぼ同じ認識であると感じた。こうした考えの下で、今後も自然体験学習を続けるのであれば、学校は子どもの安全を守るという意識を持つことはなく、同じような事故が繰り返されかねない。提訴の背景には、こうした危機意識があった。
後に和解条項で学校の責任が明記されたが、校長先生方には、子どもの安全確保の在り方を自ら考え、自ら判断する意識を、常に持ち続けていただきたい。

②遺族への対応

事故後の静岡県、指定管理者と豊橋市、学校の対応の姿勢は大きく異なっていた。
静岡県に対しては、娘の命が奪われたことに強い憤りを覚えていたが、4年に及ぶ関わりの中で、組織的かつ誠心・誠意に対応していることが伝わってきた。
一方で、豊橋市、学校の対応には、何度も辛い思いをさせられ、不信感がわいてきた。
最初に不信感が芽生えたのは、事故の概要を説明する臨時保護者会に「保護者」ではなくなった私たちが呼ばれなかったこと。その後も、6月分の給食費が全額引き落とされるなど、細かい話を挙げればきりがない。 
事故当日の様子について市教委や学校に説明を求めても、「国交省が調査中」「静岡県が検討中」などの回答ばかりで、市や学校がどのように向き合っているのか全く見えなかった。結局、引率した教員から話を聞くことができたのは、事故から半年以上が過ぎた12月下旬。当時の校長からは、「メモは取らないでください」と告げられ、教員に事故の原因を尋ねると、「ボートのえい航が失敗し、転覆したため」といった回答に終始した。
おそらく、訴訟などを想定してこのような対応になったのかと思われるが、「一人の人間として接してほしかった」という思いが続いている。娘を亡くした上に、「腫れ物に触る」ような扱いを受ければ、遺族の傷は深まるばかりだ。命が助かった子どもの心のケアや学校運営の安定化ばかりに目を向けている姿も、遺族としては悲しい。
他の学校事故の遺族とも情報交換をしているが、私たちとほぼ同じ経験をし、同じ痛みを抱いている。教育関係者はなぜ、「加害者」であることを忘れてしまうのか。

③風化防止に向けて

遺族が最も辛いのは、事故が風化し、再発防止の意識が引き継がれなくなることである。
市は6月18日を「豊橋・学校いのちの日」と定め、市内全小・中学校で命の大切さを学び、教職員の危機管理意識を維持する取り組みをするほか、「校外学習安全マニュアル」を定期的に改訂する、管理職対象の研修を開くなど、多様な取り組みをしている。こうした話は、市教育長など幹部から直接説明を受け、一部は市のHPにも掲載されている。 
ただ、遺族としては、これらによって何が変わったのか、意識は本当に高まっているのか、が知りたい。研修の中身も分からない。情報や取り組みを当事者にとどめず、広く市民に発信し、「子どもの安全管理を徹底する街」であることが浸透・日常化してこそ、本物の取り組みに発展すると考える。
    ◇
事故から今日まで、市教育長をはじめ、複数の関係者が定期的に自宅を訪れている。何度も何度もお悔やみの言葉を受けた。4年の間に、静岡県の担当者も、校長も数代変わった。 
あの事故が起きなければ、私たち夫婦が「遺族」となり、訴訟などを経験することもなかった。あの事故が起きなければ、関係者が莫大な時間を費やすことも、書類送検をされることもなかった。
新任の校長先生方には、安全管理を徹底するとともに、教職員の危機意識や対応力を高めるような取り組みをさらに充実させていただきたい。





5/27 豊橋市教育委員会の毎月の弔問があった。(この4年初めての教育長 健康上の欠席)
教育課長と二人の新幹部と、
教育長も取材を受けた日本教育新聞(豊橋市教委は日本教育新聞ではなく教育新聞を購読)についての話があった。


教育課長:「 送付された新聞をコピーし、各校長に回覧したい。 」

私:「 そうした安全対策をして頂くと私達遺族も安心です。

   民事裁判の和解文にも教職員の不断の努力が盛り込まれてます。 」








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新しく民間委託を受けた青年の家の新所長からも、6/18を指導者育成の日にしたいとメールをもらった。







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静岡県教委から5/15に青年の家で、静岡県本庁検察や県警等を交え、同型のボートで事故の再検証をすると連絡を受けた。










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昨日の市教委の弔問の最後に、

私:「 来月の6/18頃には引率された先生方に弔問に来て頂きたいんです。(精神的に無理という山川先生には弔問はお願いしません。)
   

    異動されると先生達は自分達の責任で生徒が命を落としたというのに弔問すら来ない。

    
 生徒より先に救出されて、その後生徒の確認もされず、
  命を落した娘があまりにも哀れです。

 

   娘が信じた先生達に、命日は弔問に来て頂きたいんです
。 」