『葉タバコ廃作 3割意向』の見出しで初めて目にした「廃作」の二文字、「紫煙」で煙草の香りを漂わせましたので、葉タバコのことだと思い出せそうです。
全国有数の葉タバコ産地の岩手県で日本たばこ産業(JT)の廃作募集に応じ、生産者の3割以上が2022年度に耕作をやめるとのこと。
葉タバコは農作物が育ちにくい中山間部でも栽培でき、重要な高収益作物として地域経済を支えてきた歴史がありますが、喫煙者の減少と生産者の高齢化によって、耕作面積も生産者数も右肩下がりです。
世の中の流れで仕方がないと、葉タバコ農地は牧草地に、葉タバコ乾燥室は牛舎にして和牛の繁殖経営に力を入れる農家、地域を支えてきた作物に誇りを持って次世代に引き継ぐ意欲を示す農家、それぞれが紹介されており、ため息ばかりではないようです。
岩手県の中には、米作に不向きな土地柄で、葉タバコやホップの生産が盛んなところがあると承知しています。
生産農家を保護するため、かつては輸入割当制度があったと思いますが、今は自由化され、さらに関税も引き下げられてきているのではないでしょうか。
そうなると、たばこメーカーとしては高価な国産原料より、安価な輸入品を調達したくなります。
廃作の背景には、国内でのたばこ生産の減少や生産農家の高齢化だけでなく、このようなことがあったように思います。
農家にとっては厳しい時代だと思います。
ブログに牛のことを書きましたが、コロナ禍で外食が減り牛肉も売れないとか、給食が無くなり牛乳が余って廃棄している、そんなことも聞いたことがあります。
輸入の自由化だけでも厳しいのに、コロナ禍が追い打ちですね。
さて、ホップですが、岩手県の生産量は多いと思っていましたが、調べたらダントツ1位に驚きました(令和2年)
第1位 岩手県:全国シェア 48.7%
第2位 秋田県:全国シェア 26.7%
第3位 山形県:全国シェア 17.9%
ミュンヘン、サッポロ、ミルウォーキーの北海道が入っていないのが意外です。