投句直前に「効き」を「きき」に替えたこの句は、小林製薬の紅こうじ事件を詠んだもので、同社の「危機」、批判を「聞き」遅まきながらトップ辞任。こんなことが頭をよぎった瞬間「きき」になりました。
では、23日付の記事を確認します。
紅こうじサプリメントとの関連が疑われる健康被害が起きた小林製薬の会長と社長が辞任する方針を固めたことが22日に分かりました。被害把握から公表まで約2カ月かかった対応に批判が出ており、創業家出身の経営トップが責任を取る形で、一線から身を引くことになりました。
同社の対応については外部の委員で構成する「事実検証委員会」が、公表遅れによる幹部の経営責任を認定するかどうか注目されていましたが、発覚から4カ月でようやくトップ辞任にこぎつけました。
この事件を忘れていたわけではありませんが、4カ月間情報を小出しにする後手対応を「忘れた頃」とし、このサプリは遅効性なのかと考えました。
自分の句なのに、私が気付いていない掛け言葉を教えて頂いたこともありました。様々ですね。
忘れてはいけない事件ですが、話題から外れることが増えました。そんな中でトップの辞任となりました。
「サプリきき」の「きき」が「効き」と「危機」、さらに「聞き」まで掛けているとは読めませんでした。
確かに会社にとっては「危機」ですね。私には、解説を拝見して初めて、この句の素晴らしさが効いてきたようです。
何とも玄人好みの句だと思います。