ゆっくりかえろう

散歩と料理

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秋の牢獄

2013-02-06 | 読書
恒川光太郎氏著
 前作 夜市から 見事な発展を遂げた短編集。

 作品世界は 空間に閉じ込められ さまようといういつものパターン。

 表題の秋の牢獄は時間に閉じ込められるお話。
 他に 不思議な家に閉じ込められるお話と
 自分の精神世界に閉じこもり やがて自ら解放していく異能者のお話

 閉じられた空間は メビウスの帯であって 無限の長さがありますが
 出口がない。

 しかしどのお話も 主人公は慌てることも 嘆くこともなく
 その世界を楽しむ余裕があるという 一般人から見れば
 不思議な特徴を持っています。
 どの作品の世界にも 旅性があり 美しい情景を楽しませてくれます

 作品世界は 受賞作夜市より 同時に収録されていた 風の道
 鬼や妖怪の街道の話が その全部の共通項になっていると思うのです

 作者は幾つかの世界を見せてくれますがいつもの明るい調子と
 気負いのない文章ですらすらと読みやすい特徴を持っています。

 前作夜市が気に入った読者なら きっと期待を裏切らない作品集だと思います。 


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