MVKのいろいろ

残り少ない人生、その楽しい余生のあり方を目下研究中

季節外れの山吹(やまぶき)の花

2014年08月20日 | Weblog
これは、薇(ばら)科、ヤマブキ属の山吹という花である。この山吹は、普通、春先に咲く花なのに散歩の途中、季節外れの花が道端で咲いていたのである。何故、今頃咲いているのか、その理由はよく分からない。この八重の山吹には、実が成らないのである。この八重山吹に関する逸話は、余りにも有名である。
則ち、太田道灌が農家で蓑を借りようとすると、娘が蓑の代わりにヤマブキの枝を差し出した。しかし道灌は『後拾遺和歌集』(1086年)の「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しきの歌を知らなかった。ために娘に立腹したが、その後、己の無知を恥じた話は有名である。(八重のヤマブキは雄しべが花弁に変化し、雌しべも退化したもので、実がならない。「実の=蓑は一つもありませんに喩えたのである。)



山吹(やまぶき)・薔薇(ばら)科。
・学名 Kerria japonica(山吹)
  Rhodotypos scandens(白山吹)

   Kerria : ヤマブキ属
   Rhodotypos : シロヤマブキ属
   japonica : 日本の
   scandens : よじ登る性質の

 Kerria(ケリア)は、
 19世紀のイギリスの
 植物学者「Kerr さん」の
 名前にちなむ。
 Rhodotypos
 (ロードティポス)は、
 ギリシャ語の
 「rhodon(バラ)
  + typos(形)」が語源。
 
・開花時期は、 4/ 1 ~ 4/末頃。
・山の中に生え、
 花の色が蕗(ふき)に似て
 金色で美しいことからこの名前に。
 また、しなやかな枝が
 風にゆれる様子から  
 「山振」の字があてられ、
 じきに「山吹」になったとも。
  
・”やまぶきいろ”と
 呼ばれる鮮やかな黄色。
 絵の具とか色えんぴつに
 「やまぶき色」と
 いうのがありますね。
 「レモン色」というのもね。

・八重山吹と違って
 こちらは一重(ひとえ)。
・一重の山吹には実がなるが、
 八重山吹には実がならない。

・イギリスでは
  「イエロー・ローズ
     (黄色いバラ)」
  「ジャパン・ローズ
     (日本のバラ)」
 と呼ばれる。

・「山吹の
  立ちよそひたる 山清水
  汲みに行かめど
  道の知らなく」  万葉集 高市皇子(たけちのみこ)

 「花咲きて
  実は成らずとも
  長き日(け)に
  思ほゆるかも 山吹の花」   万葉集

 「蝦(かわづ)鳴く
  甘南備河(かむなびがわ)に
  かげ見えて
  今か咲くらむ 山吹の花」 万葉集 厚見 王(あつみのおおきみ)

 「春雨の
  露のやどりを 吹く風に
  こぼれてにほふ
  山吹の花」   金槐和歌集 源実朝 

 「山吹や
  葉に花に葉に 花に葉に」  炭太祇(たんたいぎ)

 「ほろほろと
  山吹散るか 滝の音」   松尾芭蕉

  (季節の花300から引用)

  今日の誕生日の花:ノリウツギ(ユキノシタ科)   花言葉:臨機応変
 
  今日の一句:谷川のしぶきにわずか揺れながら 白く素朴にノリウツギあり  

  (NHKラジオ深夜便から引用)


夏水仙(なつすいせん)の花

2014年08月20日 | Weblog
これは、彼岸花(ひがんばな)科、ヒガンバナ属の夏水仙(なつすいせん)という花である。この夏水仙は、我が家の前を流れている柳瀬川の川岸にさいていた花である。この夏水仙は、狐の剃刀同様、此の時期に咲いている花である。狐の剃刀は、日陰の暗いところに、この夏水仙は、日向で堂々と咲き誇っている花である。この花のネーミングは、夏に咲き、花の形が水仙に似ているところからという。

夏水仙(なつすいせん)・彼岸花(ひがんばな)科。
・学名 Lycoris squamigera
   Lycoris : ヒガンバナ属
   squamigera : 鱗片がある

 Lycoris(リコリス)は、
 ギリシャ神話の海の女神
 「Lycoris」の名前から採った。
 花がとても美しいことから。

・きれいなピンク色の花。
・茎は太い。
・花のあとで出てきた葉っぱが
 枯れた後に、花芽が伸びてくる。
 よく似た彼岸花より
 1ヶ月以上早く、8月頃に咲く。

・花の名は、
 夏に咲き、花の形が
 水仙に似ているところから。


  (季節の花300から引用)

  今日の誕生日の花:センニチコウ(ヒユ科)   花言葉:変わらぬ愛情 不朽う
 
  今日の一句:あざやかなセンニチコウと おはぐろの祖母が顕ちけり八月の庭  

  (NHKラジオ深夜便から引用).