MVKのいろいろ

残り少ない人生、その楽しい余生のあり方を目下研究中

屁糞蔓 (へくそかずら)

2010年08月31日 | Weblog
この屁糞葛は、散歩の道すがら良く見掛ける花である。雑草だからと言って舳糞葛(へくそかずら)という名前は、戴けない様な気がするし、一寸可愛そうな気がしないでもない。何故ならば、見たところ可憐な花だからである。でも、やっぱり酷い悪臭とあれば、これも仕方がないことなのか。

屁糞蔓 (へくそかずら)・茜(あかね)科。
・学名 Paederia scandens var. mairei
Paederia : ヘクソカズラ属
scandens : よじ登る性質の
Paederia(パエデリア、ペデリア)は、ラテン語の
「paidor(悪臭)」ということばが語源。

・開花時期は、 7/10頃~ 9/15頃。
・すごい名前だが、枝や葉をもむと悪臭があるからこの名前になったらしい。(私も匂ってみましたがそれほどでもなかったです)
匂いのため、この植物を食べる虫はほとんどいない。
・筒状の茶色の花。
・つる状でどんどん伸びてくる。道端のフェンスなどで夏によく見かける。
・秋に、茶色いパチンコ玉のような丸い実をつける。
昔は実の汁を、しもやけやあかぎれに塗っていた。

・別名 「灸花」(やいとばな)。
灸(やいと)とは”おきゅう”のこと。
花の内側の茶色い部分をお灸の後に
見立てたから。
「馬食わず(うまくわず)」
悪臭があるために(?)
馬が食べないところから。


・「かはらふぢに 延(は)ひおほとれる
屎葛(くそかづら)
絶ゆることなく 宮仕へせむ」
万葉集 高宮王(たかみやのおおきみ)

   (季節の花 300から引用)

今日の誕生日の花:オシロイバナ   花言葉:内気、柔和

  今日の一句:おしろいの花の紅白はねちがひ   富安風生

     (NHKラジオ深夜便から引用)

葛(くず)

2010年08月30日 | Weblog
この写真は、葛(くず)の花である。この葛(くず)は、家の目の前を流れている柳瀬川(一級河川)の河岸に生えているもので、いま丁度、写真のように沢山の花が咲いているところである。この葛は、案内にあるように漢方の葛根湯の原料であり、また、葛粉の原料でもある。しかし、精製するためには、多くの暇手間が掛かり簡単には出来ない。斯様な事情からか、取る人もない儘、河岸一杯に広がって木々をつるでおおってしまういる状態である。このまま何時までも放置するのは、些か勿体ない様な気がしないでもない。もしかして、突然掘り起し持って行ってしまうかも知れない。


葛(くず)・豆(まめ)科。
・学名 Pueraria lobata
Pueraria : クズ属
lobata : 浅裂した
Pueraria(プエラリア)は、19世紀のスイスの植物学者「Puerari さん」の名前にちなむ。

・開花時期は、 8/15頃~ 9/ 末頃。
・秋の七草の一つ。
・まわりの木々をつるでおおってしまう程の生命力。ひと夏で10mほど(!)生長する。
つる植物の葛(くず)は、「葛」の字のもう一つの読み方「かづら」で表現される。
・花は下の方から咲いていく。

・大和の国(奈良県)の国栖(くず)というところが葛粉の産地であったところからの命名。
漢字の「葛」は漢名から。
・つるの繊維部分は「葛布(くずふ)」の原料。
(静岡県掛川市特産)
・根は多量のでんぷんを含んでいて、
「葛根(かっこん、解熱の漢方薬)」
になる。葛粉(くずこ)もとれる。
→ 葛餅(くずもち)


・別名 「裏見草(うらみぐさ)」。
葉が風にひるがえると裏の白さが
目立つことから。平安時代には「裏見」を
「恨み」に掛けた和歌も多く詠まれた。


・「葛の風 吹き返したる 裏葉かな」 高浜虚子

「ま葛原 なびく秋風 吹くごとに
阿太(あた)の大野の 萩が花散る」万葉集

「梨棗(なつめ) 黍(きび)に
粟(あは)つぎ 延(は)ふ葛の
後も逢はむと 葵花咲く」 万葉集

  (季節の花 300から引用)


  今日の誕生日の花:ホウセンカ    花言葉:快活
  
  今日の一句:父と来ておとなしき子や鳳仙花   後藤比奈夫

   (NHKラジオ深夜便から引用) 

唐辛子(とうがらし)

2010年08月29日 | Weblog
散歩の道すがら、知人処で真っ赤に実った唐辛子に出合った。しかも、綺麗な花に劣らないほど見事な唐辛子であった。小生、6年ほど朝鮮で暮らしたことがあるが、向こうが唐辛子の本場かと思ったら、真偽の程は判らないが日本から渡ったものだということだった。

唐辛子(とうがらし)・茄子(なす)科。
・学名 Capsicum annuum
Capsicum : トウガラシ属
annuum : 一年生(草)の
Capsicum(カプシカム)は、ギリシャ語の
「kapsa(袋)」が語源。
(「kapto(かむ)」が語源、との説もある)

・南アメリカ原産。
コロンブスがアメリカ大陸から持ち帰ったときに
胡椒(こしょう)と間違えてペッパーと呼んだこと
から、今でも海外ではペッパーと呼ばれている。
・日本には、16世紀にポルトガルから渡来した。
「唐」の名だが中国原産ではない。
・古くから香辛料や野菜として栽培される。
鑑賞用のものも多いそうです。
・夏に白い花が咲く。

・この赤い実が”あの”トウガラシになります。
いかにも、からそうな色♪
辛味種と甘味種とがある。
赤トウガラシを乾燥させたものを、その形状から
「鷹の爪(たかのつめ)」と呼ぶ。から~い。

 (季節の花 300から引用)

   今日の誕生日の花:キツネノカミソリ   花言葉:妖艶

   今日の一句:ぽっと日の当たるきつねのかみそりよ   石田郷子

   (NHKラジオ深夜便から引用)
  

パンパスグラス

2010年08月29日 | Weblog
このパンパスグラスは、散歩の道すがら見掛けたものである。また、最近、テレビでも放映されていたから、多分、この季節の植物かも知れない。もっとも、稲科の植物とあっては、当然のことかも知れない。このパンパスグラスは、一見、ススキと見間違いそうな感じだった。

パンパスグラス・稲(いね)科。
・学名 Cortaderia selloana
Cortaderia : シロガネヨシ属
selloana : ドイツの園芸家
ゼローさんの名前
Cortaderia(コルタデリア)は、アルゼンチンの現地語の「cortader(切断)」から。
葉っぱのふちがギザギザしていて手を切りやすいことから。
(Cortaderia argentea との説あり)

・南アメリカ原産。
(ブラジル、アルゼンチン、チリ)
・うす茶色で羽毛状の穂が美しい。
秋が見頃。
・薄(すすき)の大型。
・「パンパ」はアルゼンチン近辺の草原地域の名前。
「パンパ地方に生えている、グラス(芝)」です。
・別名 「銀葦」(しろがねよし)

  (季節の花 300から引用)

今日の誕生日の花:ミズアオイ    花言葉:前途洋々

鶏頭(けいとう)

2010年08月27日 | Weblog
一昨日、誕生日の花(NHKラジオ深夜便)が鶏頭(けいとう)だった。アップしたときは、生憎、鶏頭の写真の持ち合わせがなかったので省略させて頂いた。そこで昨日、直ぐ近所の友人のところで見事な鶏頭(けいとう)が咲いていたので早速、写真を撮らせて貰った。この花は、名前の通り、鶏の鶏冠(とさか)を思わせるような見事な鶏頭の花であった。

鶏頭(けいとう)・ひゆ科。
・学名 Celosia cristata
Celosia : ケイトウ属
cristata : 鶏冠状の
Celosia(セロシア)は、ギリシャ語の「keleos(燃やした)」が語源。
花の燃えるような赤い様子から。

・開花時期は、 8/10頃~12/10頃。
・熱帯アジアなどの原産。日本には万葉時代にはすでに渡来していた”古株”。
・花が鶏の鶏冠(とさか)状に見えるので この名前になった。
英語でも「cocks-comb」(鶏のとさか)なので この花に対するイメージは世界共通なのかも。

・花が丸くなって咲くものや、槍のようにとがるものなど、いろいろある。
色は赤いものがほとんど。
だいだい色のものもある。
・昔は草染めの原料として利用された。

・別名 「鶏冠花」(けいかんか)、
「韓藍」(からあい)。
・8月19日の誕生花(鶏冠鶏頭)
9月3日の誕生花(槍鶏頭)
・花言葉は「おしゃれ」(鶏冠鶏頭)
「個性」(槍鶏頭)


・「わが屋戸に 韓藍蒔(ま)き生(おほ)し
枯れぬれど
懲りずてまたも 蒔かむとそ思ふ」 万葉集 山部赤人

「秋さらば 写(うつし)もせむと
わが蒔(ま)きし
韓藍(からあい)の花を
誰(たれ)か採(つ)みけむ 万葉集 作者不詳

「秋風の 吹きのこしてや 鶏頭花」 与謝蕪村

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ヤマハハコ   花言葉:純情

  今日の一句:鈴虫のいつか遠のく眠りかな   阿部みどり女

   (NHKラジオ深夜便から引用)

黄花コスモス

2010年08月25日 | Weblog
散歩の道すがら、いま一番目に付くのは、普通のコスモスではなく、この黄花コスモスである。詳しいことは判らないが、最近、赤みがかった花も見掛けるようになった。これも、花卉類の品種改良の成果かも知れない。

黄花コスモス・菊(きく)科。
・学名 Cosmos sulphureus
Cosmos : コスモス属
sulphureus : 硫黄色の、黄色の
Cosmos は、ギリシャ語で「飾り」の意味。

・メキシコ原産。
・6~10月頃開花。
・コスモスの仲間で、花色が黄色かオレンジ色なので
この名前になった。
・葉っぱはコスモスより太くギザギザ。
(コスモスの葉は線状)

  ( 季節の花 300から引用)


今日の誕生日の花:ユウガオ    花言葉:魅惑の人

   今日の一句:夕顔の音のしそうな蕾かな    星野椿

   (NHKラジオ深夜便から引用)

花虎ノ尾(はなとらのお)

2010年08月24日 | Weblog
散歩の道すがら、この「花虎の尾」に遭遇した。耕作を止めた畑の中で、ピンク色の花を見掛けたので近寄ってみたら、この花だった。最初は、胡麻の花が咲いているのか、或いは紫蘇の花が咲いているのかと思った程である。しかし、良く見ると、この時期、色んな処で咲いている割とポピラーな花だった。


花虎ノ尾・紫蘇(しそ)科。
・学名 Physostegia virginiana
Physostegia : ハナトラノオ属
virginiana : 北米バージニアの
Physostegia(フィソステギア)は、
ギリシャ語の「physa(胞)
+ stege(ふたをする)」が語源。

・開花時期は、 8/ 5頃~ 9/ 末頃。
・北アメリカのバージニア州原産。
大正時代に渡来。
・ピンクのちょっと変わった花。
開花直前のつぶつぶがいいですね。
・マイナスイオンを出すことで知られる、
「虎の尾」と呼ばれる植物はこれではなく、
”サンセベリア”という、固く長い葉っぱ
の園芸植物です。

・別名 「フィソステギア」
学名から。
「角虎ノ尾(かくとらのお)」。
茎が角ばっていて、
花が虎の尾に似ていることから。
さらに、花が美しいので
「花虎の尾」の名前も生まれた。

  (季節の花 300から引用)


  今日の誕生日の花:シシウド   花言葉:健康美

  今日の一句:ひぐらしや人びとかえる家もてり    片山桃史

    (NHKラジオ深夜便から引用)

サフラン擬(サフランもどき)

2010年08月24日 | Weblog
この「サフラン擬(もどき)」は、お隣さんで咲いていたもの。前にも紹介したことがあったが、また綺麗に咲いていたので再度、紹介することにした。お隣さんの話では、年に何度か咲いてくれる嬉しい花だと云うことである。夏水仙と良く似たところがあると思ったら、やっぱり此れも、彼岸花科の花だった。

サフラン擬(サフランもどき)・彼岸花(ひがんばな)科。
・学名 Zephyranthes carinata
Zephyranthes : ゼフィランサス属
carinata : 背骨のある
Zephyranthes(ゼフィランサス)は、ギリシャ語の
「zephyros(西、西風)+ anthos(花)」が語源。
西インド諸島が原産地であることから。

・熱帯アメリカ地方原産。
・夏、ピンク色の、
サフランにそっくりの花を咲かせる。
くっきりしていて、とてもきれい。
・葉っぱは線形。
・別名「カリナタ」 学名から。

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ケイトウ    花言葉:永遠の愛、おしゃれ

  今日の一句:鶏頭の十四五本もありぬべし    正岡子規

    (NHKラジオ深夜便から引用)
 

カーネーション

2010年08月23日 | Weblog
昨日の誕生日の花は、撫子(なでしこ)であった。このカーネーションは、紛れもなく撫子(なでしこ)科の花である。今から大分昔のことであるが、休日には決まって東伊豆方面に出掛けたことがあった。当時、東伊豆方面では、温室栽培が盛んで此のカーネーションや極楽鳥花が栽培されていたものだ。このカーネーションも、最近は温暖な伊豆地方に限らず色んな処で栽培され、決して珍しい花ではなくなったようだ。

カーネーション・撫子(なでしこ)科。
・学名 Dianthus caryophyllus
Dianthus : ナデシコ属
caryophyllus : ナデシコに似た姿の
Dianthus(ダイアンサス)は、ギリシャ語の
「Dios(ギリシャ神話の神、ジュピター)
+ anthos(花)」が語源で、
”ジュピターの花”の意味。

・「母の日」(5月の第2日曜日)に母に贈ることで有名。
1905年頃、アメリカの「アンナ・ジャービス」さんが
自分の母が亡くなったときに、キリスト教の教会で、
母が好んだカーネーションを捧げ、
また、参拝に来る方々にも配った。
そのことが人々の感銘を呼び、
その後、5月の第2日曜日が「母の日」に制定され、
その日に母に感謝を込めてカーネーションを贈る風習が
定着するようになった。
・原産地は地中海沿岸地方。
・花の色は赤、ピンクなどさまざま。細い葉っぱ。


・2000年以上前の
古代ギリシャ時代から鑑賞が始まった。
・「冠飾の花(coronation flower)」が
変化して”カーネーション”になった。
また、原種の花の色(濃いピンク)から、
ラテン語の「incarnation(肉色)」が語源との説もある。

・1月3日、3月31日、4月22日、5月10日、
11月20日、11月28日の誕生花
・花言葉は「あらゆる試練に耐えた誠実、
良き競争相手、純粋な愛情、貞節、若い娘、
感覚、感動、純粋な愛情」
・別名 「オランダ石竹(せきちく)」

  (季節の花 300から引用)


  今日の誕生日の花:カラスウリ   花言葉:よき便り

  今日の一句:垣に咲きあるじも知らずからすうり   水原秋桜子

    (NHKラジオ深夜便から引用)

夾竹桃(きょうちくとう)

2010年08月22日 | Weblog
この夾竹桃(きょうちくとう)も、やはり夏の花である。百日紅(さるすべり)と同じように暑い最中でも盛んに花が咲いている。原爆が投下されたとき、これから何年間かは草木も生えないだろうと云われたが、その翌年、一番最初に咲いたのは、この夾竹桃だった。爾来、この花が最も公害に強い植物という汚名を頂戴することになったということである。

夾竹桃・夾竹桃(きょうちくとう)科。
・学名 Nerium indicum
Nerium : キョウチクトウ属
indicum : インドの
Nerium(ネリウム)は、ギリシャ語の
「neros(湿った)」が語源。
この属の植物は湿地によく育つところから。

・開花時期は、 6/10頃~10/15頃。
夏じゅう咲き続ける。
・葉が竹の葉のように細く、花が桃の花に
似ているところから、この名に。
ピンク色が鮮やか。白もある。
もっとも多いのはピンク色で八重のもの。

・インド原産。インド北部の河原に生え、
乾燥、洪水、猛暑、寒風に鍛えられた。
江戸時代に中国経由で渡来。
・江戸時代から広く庭園に植えられた。
・日本では暖かい地域の方が育ちがよい。

・見た目はきれいだけど有毒植物。
・大気汚染に強いので、道路沿いの並木や
公園樹としてよく植えられる。
・百日紅(さるすべり)と同じような時期に咲く。

・「病人に 夾竹桃の 赤きこと」 高浜虚子

  (季節の花 300から引用)

   
  今日の誕生日の花:ナデシコ   花言葉:純愛、才能

  今日の一句:撫子につながる思ひいつも母  黒川悦子

    (NHKラジオ深夜便から引用)