にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
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アクシデント

2011-03-03 00:26:02 | Weblog
河津で桜を楽しんだり、沼津ではおいしい魚を食べたりと伊豆のツアーは楽しい事がたくさんありました。
でも一方でオケにとって非常に重大な出来事もおきました。

伊東での演奏会が終わり各自次の公演地である沼津へと移動。
その夜の事、東フィルティンパニー奏者の高野さんが交通事故に遭われたのです。
ホテルからコンビニに向かう横断歩道。
青信号で道を横断中に前方からの右折車にはねられたのです。

幸いなことに命に別状はありませんが。
この世界は体が動かなければ仕事になりません。
打楽器奏者ともなれば両腕を怪我することは命取りにもなりかねません。

左の鎖骨を骨折、肋骨にもヒビ、右膝を陥没骨折、あとは切り傷と打撲。
これだけ痛めつけられれば充分というもの。
救急車で搬送され緊急入院となりました。

しかしツアーはまだ2回の本番が残っています。
急遽東京から代わりのメンバーを呼び寄せてティンパニーを演奏してもらう事となりましたが。
翌日も最終日もゲネプロは30分しか時間がありません。
とても全曲を練習する時間はないのです。
要点だけを説明し後はぶっつけ本番となりました。
ゲネプロが終わってからもコンマスと指揮者がテンポの事などを熱心に説明していましたが。
音を出してみなければ本当の所は掴めません。

しかし急遽駆けつけてくれた幸西(こうざい)氏、見事に2回の本番を成功させてくれました。
本当に助かりました。
オケのピンチを見事に救ってくれたのです。
ありがとうございました。

三島での最終公演が終わってから沼津の病院へ行き、入院中の高野さんを見舞いに。
で、驚いたのがその姿。
聞いていた怪我の度合いからベッドにがんじがらめに縛り付けられているかと思いきや。
何の固定具もしていなくて普通の寝間着姿!
確かに右膝は曲げも伸ばしも出来ずに腫れ上がっていましたし。
左の鎖骨など折れた骨が斜めに突き出していて。
痛みはあるものの見た目はとても重傷とは思えない姿。
今の医療はこうなんですね。
膝は手術が必要な程悪いのですが、それでもそのままだし。
鎖骨も変に固定する事もなく。
傷が治った後々の事を考えて筋肉を固めないようにしているんですね。
ギプスで固定してしまうと本当にリハビリが大変ですから。

膝の手術は東京の病院へ転院してから受けるそうです。
でも全治3か月、それからリハビリ。
楽器を自分で納得の行くレベルで演奏できるまでには長い時間が必要です。
でもエネルギーを失ってはいなかった、あの姿を見て安心しました。

ティンパニーという非常に重要なポストを担っていた一人がしばらく抜けるのです。
メンバーのやり繰りも大変になってきます。
オケ全員で協力して乗り切っていかなくては。