クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

民俗芸能公演

2011年03月27日 20時46分18秒 | 日記
今日は、市博物館とその隣の妙興寺公民館で行われた民俗芸能公演の3演目を見てきました。
いずれも、県または市の指定無形民俗文化財です。

まずは、上海万博でも公演された「島文楽」、演目は、“伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段”です。
上演される前に、保存会の会長さんがお話された物語は。

 お七が恋する吉三郎。
 主君からいただいた大事な刀を失くした吉三郎。
 江戸市中を探し回っても 見つかりません。
 かくなる上は、腹を切って お詫びをと。

 それを聞いたお七。
 江戸市中を狂ったように探しました。
 ありました、親が勝手に決めた婚約者の屋敷に。
 でも、忍び入って奪い返すにも、真夜中の九つの
 刻を過ぎた後は、通りの門が閉まって、忍び込めません。

 お七があれやこれやと解決の道を探し当てた答が、
 半鐘を鳴らすこと。
 半鐘の音によって、固く閉ざされた門も、開くのです。
 でも偽りの打鐘は、分かれば火あぶりの刑。
 苦悶の末のお七の答は、自らの処刑でした。

恋する女の純な心は、ほんと、何にも負けないものですよね。

さて、お七の物語の「島文楽」、浄瑠璃の謡いも重厚に艶やかに。
人形のお七が、情念に燃え、火の見櫓を登る姿のリアルな様に場内感動の渦が舞いあがりました。

総合司会の博物館の久保学芸員の声も軽やかに耳に心地よく、地元の民族文化財は、いいものだなぁと思って帰りました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする