クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

私に似てる人は、私を入れて4人

2014年04月29日 21時16分52秒 | 日記
美術館の展示室入り口付近で作品を観ている私に、新しく入場してきたご婦人二人のうちのお一人が、私の方を見ながら 『 よっちゃん。よっちゃん、よっちゃんじゃぁないぃ~? 』 と近づいてきます。
どうやら私に似ているであろう “ よっちゃん ” と私を間違えているようです。
更に近づいたご婦人に目を合わせ、 「 私は、けいちゃんです。 」 とにっこり笑う私がいます。

『 あれっ、確かに違うようだけど、でもよっちゃんじゃなぁいぃ~。 』 と、尚もご婦人は私のことを “ よっちゃん ” と半分は思ってる様子。
『 私の “ はとこ ” なんだけど。 』
『 この近くに住んでいるんだよ。 』
「 ぅぅ~~、私はちょっと遠くのあそこから来てますよ。 」 でやっと、納得してくれました。

今日は人生3回目の間違いをされたわけですが、余程似ているんでしょうね、こんなに長いこと間違いが解けなかったのは初めてです。
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鳥羽美花さんのベトナムの情景は、圧倒的な臨場感で迫ってくる

2014年04月29日 19時11分06秒 | 美術展
停泊する小舟の群れ、電信棒と纏わりつく電線。
何気ないベトナムの光景でしょうが、屏風になった型染めを観ると、圧倒的な臨場感をもって迫ってきます。
今まさにそこに居る実感というか、高揚感が、なんともいえぬ楽しい気持ちに私をさせてくれます。

圧巻は展示室正面奥に3双に重なる 「 辿りついた場所Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ 」 。
型染めが発する空気が、幾重にも幾重にも私を包みに誘いにきてくれます。
ベトナムのミーソン遺跡の情景が、作家の 『 補色をなして沈黙している。 』 の言葉通り、静かに厳かに、そして色鮮やかに沈黙しています。

清須市ゆかりの作家展の第二弾、 「 鳥羽美花展 時空を超えて - 辿りついた場所より 」 は、清須市はるひ美術館で6月8日(日)まで開催中です。 ( 休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は次の平日が休館) )
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第73回水彩連盟展に次から次へと並ぶ大作

2014年04月28日 16時35分40秒 | 美術展
先週水曜日、4月23日に愛知県美術館ギャラリーで開催していた第73回水彩連盟展に行ってきました。
会場に次から次へと並ぶ大作。
それぞれの画家の思いと向き合って絵を見つめるのは楽しいことです。

川合邦子さんの 「 うつろい 」 。
明るく白っぽい色調をベースに画面全体を覆っています。
赤で表された屋根、黄色で表された壁。
道路が手前に三角状に広がり、電信棒模様の黒い線。
画家の心の中の風景が、同郷の私にも懐かしさ心地よさを呼び起こします。

池原優子さんの 「 刻々 」 。
不思議な絵です。
繊細な痛みに耐えているかのようです。
ぱっと一瞬に大きな亀裂が入り破り裂けてしまうような緊迫感。
柔らかなある意味人体を形どったごむ風船状のマッスが、お互い相手をいたわる様にぴたっと閉じています。
針金が無意識を持って、悪意でもなく善意でもなく、ただ単に時が進むがままに、マッスの表面を撫で、当たっています。
青と白の2つの質感の戦いが、ほどけて繋がる戦いが、見る者の心を深く揺さぶります。

後藤直江さんの 「 LIFE-‘14 」 。
左側に大きく前を向いた首から胸そして腹部が描かれた人。
右側上部には寝そべって横向きの人。
そしてその下には、後ろ向きの背中、臀部。
黒と白の緊迫した線描による画面構成の中に、赤を配して3人の人物の繋がりがエネルギッシュに描き込まれています。

小高悦子さんの 「 自然 」 。
向こうにが山が横に、手前には沼が大きく広がっています。
白く妖しい光をその表面にたたえた木々の葉。
鬱蒼とした空気感に、鋭利な明るさが気持ちよく飛び交っています。

加藤伸さんの 「 潮Ⅱ 」 。
大きな渦が画面の中央に仰向けに浮かぶ裸体の女性の周りを、白い飛沫を飛び散らせ廻っています。
悠然と空と呼吸する女性の周りの空気と、女性、渦の3層の異質な質感。

佐藤鎭雄さんの 「 さん・てれの 」 。
無造作に重なっている草。
人が入らない場、上に向かって立っている枯草の溜まり場でしょうか。
人がすぐここまでやってきた場、切り取り投げ捨てられた地面からは浮いた横たわる草の場でしょうか。
何らかの事情が、2重の役目を強いらせるこの場。
いいようのない刹那感が漂います。
空気と光と音が凝縮し、何もかも止まり、閉じ込められたかのようです。
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中部一水会展の素晴らしい作品群。一枚一枚の空気に触れるのは楽しいことです

2014年04月28日 13時40分11秒 | 美術展
中部一水会展を先週の水曜日4月23日に愛知県美術館ギャラリーで観てきました。
いつものようにどの絵画にも画家の気持ちが強く押し籠められ、一枚一枚の空気に触れるのは楽しいことです。
素晴らしい作品群の中から、私が好きなのは。

原良雄さんの 「 干戈 ( かんか ) 」 。
シンプルな構図で描かれた2艘の舟とロープと水面に刺さる幾本もの竿。
夕陽が注いでいるのでしょうか、赤っぽい空。
奥には堤防が真横に走り、手前の入り江に浮かぶ舟から流れる静かな時の様が素敵です。

松下嵩さんの 「 散策 」 。
麦わら帽子を右手に持った若い女性が背筋をぴんと伸ばして草むらを歩いています。
カメラの広角レンズでローアングルでとらえたような画面の遠近感。
後方右に見える大きな樹木をも従えるような女性の表情が発散する明るい陽射しに、心がゆったりと歩き始めます。

新美淑子さんの 「 華 ( 作品A ) 」 。
画面中央に大きく広がる幾つもの真っ赤な薔薇の花びらが作りだす塊。
小さな花瓶が束ねる赤い花の塊は、瑞々しい生命力でどこまでも前後左右に、幾重にも広がっていきます。
左後方部の青い背景には控え目な黄色い花があり、手間に描かれたビンのシルエットと共に、赤い花が発する空気を調和させてます。

外山順子さんの 「 春の音色 」 。
斜め下を見つめる和服姿の女性と、その横には一心にシャボン玉を吹く少年が描かれています。
女性と少年はたおやかな人形。
淡いピンクとカーキ色をベースにした空間には、黒いピアノに象徴されるようにぎゅっとつまった濃密な時間が少しずつ流れ出てくるようです。
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長屋正利さんの 「 伊勢型紙 切り絵展 」 では、わくわくしながらトグルスイッチオン

2014年04月27日 17時05分21秒 | 美術展
次はどんな色で彩られるのかなとわくわくしながら、トグルスイッチに指をかけます。
上に倒すと、スイッチオン。
灯りがついて型紙で作られた切り絵が、モノトーンから総天然色に一気に変身です。

いやぁ、鮮やかです。

長屋正利さんの 「 伊勢型紙 切り絵展 」 。
モノトーンの景色や人物や動物などに色が着くと共に、型紙では無地の空間にもさまざまな模様が色着きで現れます。

「 平等院鳳凰堂 」 や 「 金閣寺 」 では、手前の池に建物が写り込み、もう拍手喝さいです。
「 緋艶 」 は、着物を着たきれいなお姉さんが、いくつもの牡丹に囲まれて、わぁ、きれい。

「 伊勢型紙 切り絵展 」 は、一宮市立尾西図書館で5月11日まで開催中です。
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