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「沖縄対策本部」 ~戦後レジームの脱却は沖縄から~
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■沖縄問題の本質(下)
■沖縄の分断を招く誤った日本の歴史観(1)「明治維新」と「琉球処分」
日本民族の分断を招く歴史観は沖縄にだけあるのではありません。
それはGHQの自虐史観の洗脳が解けたとされる比較的目覚めた日本人の中にもまだ、居座り続けています。
それは二つあります。そのひとつは、明治維新と琉球処分の関係です。
「明治維新が起きた結果、琉球王国が滅びた。」という歴史観です。
これも日本を加害者とし、沖縄を被害者とする日本民族を分断する歴史観です。
詳細についての説明は別の機会に譲りますが、結論だけを言うと、明治維新とは、西洋列強による沖縄侵略の危機に始まり、沖縄県設置により完成したと捉えるのが正しい歴史観です。
明治維新の本質とは、西洋列強による日本の植民地化を回避するために起きた、国家体制の近代化です。
ペリーが浦賀にやってきてその危機に気が付き明治維新が始まったというのは、大きな誤りです。
その10年以上前には、薩摩藩や江戸幕府はアヘン戦争で清国がイギリスに敗れ南京条約を締結したという情報を入手していました。また、その直後から琉球にはフランスやイギリスの艦隊が開国を求めて寄港していました。
西洋列強が狙っているのは、琉球のみならず日本であるとの危機感から明治維新は始まったのです。
そして、その危機を回避するために幕藩体制を終わらせ、中央集権国家をつくり、その体制下で開国した上で富国強兵政策を進めたわけです。
明治維新で中央集権国家を作る上で、最も大きな改革が「廃藩置県」であり、その廃藩置県の中でも最も大きなエネルギーを注いだのが「沖縄県の設置(琉球処分)」です。
もし、それに失敗していたら、沖縄はフィリピンやインドネシアと同じように、米国かフランスかロシア等、西洋列強のどこかの国の植民地になっていたはずです。そして、その後、東シナ海の覇権を失った日本も同じ運命を歩んでいたはずです。
ですので、明治政府の琉球処分により琉球王国は滅ぼされたという歴史観は180度誤ったものの見方なのです。
■ 沖縄の分断を招く誤った日本の歴史観(2)「沖縄戦」と「沖縄県祖国復帰」
沖縄の学校やマスコミでは、「沖縄県民は沖縄戦で本土防衛の捨て石とされた。」とする洗脳教育や洗脳報道が執拗に続けられています。
しかし、沖縄で戦死したのは沖縄県民だけではありません。
北海道から鹿児島まで全ての県出身者の方が沖縄で戦死しています。
最も多いのが沖縄から最も離れた北海道です。
1万人以上の方が沖縄で戦死されています。
本来なら沖縄県民は北海道に足を向けて寝ることができない程です。
また、陸軍海軍の特攻隊のほとんどが沖縄で散華されました。
これだけ多くの沖縄県外の方が沖縄戦で戦死した事を知ると、とても「捨て石にされた」とはいえなくなります。これらの事実に目を瞑って「捨て石にされた」と英霊を侮辱するかのように被害者意識を強調する沖縄県民は馬鹿ではないかと言いたくなる方も多いと思います。
しかし、実は、それと同罪といえる過ちを沖縄県外の方も行っているのです。
それは、「沖縄県祖国復帰」という重大な歴史を軽視しているということです。
沖縄戦とは全国の若者の命を捧げた本土決戦です。
彼らの志かなわず、その日本の領土である沖縄が戦後の講和条約後も米軍の統治下に置かれることになったのです。
しかし、沖縄県民の熱き祖国復帰を求める情熱と日本政府の熾烈な米国との外交交渉の結果、奇跡的にわずか27年後に、沖縄は祖国復帰を果たすことができたのです。
沖縄戦で散華された英霊の立場から、沖縄県祖国復帰という歴史の瞬間を見た場合、その日は英霊と共に喜び、英霊の志を引き継ぎ「再び沖縄を他国に侵略させることのないように頑張ります。」と誓う以外に無いのではないでしょうか。
■ 沖縄を守る日本民族の使命
沖縄県民は考古学的にも言語学的にも古来より日本民族です。
その出発点を誤らない限り、中国共産党が日本から沖縄を分断しようとする二つの歴史の事実は全く逆のところにある事に気が付きます。日本は、沖縄を侵略したのではなく守り続けたのです。
つまり、私達日本民族は、過去、沖縄を侵略される民族分断の危機を幾度となく経験してきたのですが、その度、その国家の危機を賢明な努力により乗り越えてきたのです。
明治維新においては西洋列強の侵略の危機の最前線は沖縄であり、日本軍の台湾出兵と外交交渉により乗り切りました。
また、大東亜戦争においては、悔しくも米軍の沖縄上陸を許してしまい、戦後、沖縄は米軍統治下におかれ、日本民族は分断統治される事になってしまいました。
しかし、沖縄県民の熱き祖国復帰運動と日本政府の熾烈な米国との外交交渉の結果、奇跡的にわずか二十七年後には祖国復帰を果たし、その屈辱を晴らし、再び日本民族の統一を果たす事ができたのです。
そのような先人の血と汗で築かれた遺産の上に、今の日本の平和と繁栄があるのです。
そのような恵まれた環境に生かされている私達は、彼らの志を引き継ぎ、現在、人民解放軍による侵略の危機にさらされている沖縄を守らなければならないのだと思います。
つまり、いつの時代も沖縄は外国による日本侵略の要所にあり、その沖縄を守るのは日本民族の使命だということです。
現在、その使命を果たすためには、防衛面だけではなく、中国共産党が仕掛ける日本民族分断の歴史戦とも戦わなければなりません。
その戦いは、沖縄の愛国者と共に世界に対して「沖縄県民は誇りある日本人だ!」と発信することです重要ですが、その根底は、日本建国の精神に立ち返って日本民族の統一を守る運動だと思うのです。
結局、沖縄を守る戦いにおいて最も重要なのは、日本国民の民族意識を取り戻すことだということです。
(沖縄対策本部代表 仲村覚)
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