横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

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親がなるホームシック

2008年04月06日 23時55分54秒 | スローライフ
 この時期は出会いと別れの時期でもある。たまたま重なったのだが、昨年は義母を亡くし、今年は祖母を失った。避けられないこととは言え、家族という強い絆が断たれ、心の奥底にまで悲しみが広がる。

 そんなさなか、息子を4月から国内留学に出すことになった。熟慮の末そうすることが良い選択であると判断したのだが、まだ12歳である。子供は親離れどころか、反抗期にもなっていない。親も子離れの準備すらできていない。4日の入学式を終え、「じゃあ元気で...」と別れて空港に向かったものの、行きは家族4人が、帰りは3人だ。その時初めて、強い絆で結ばれている息子を置いてきてしまったんだ..」と実感した。自宅に帰ってからも、毎日本ばかり読んでいた息子はそこにはいない。ぽかりと穴が空いたような、という表現はこういうときに使うのだ、と思う。今さらながらに愛情の対象が遠くに行ってしまった事実を思い知らされている。

 息子に手紙を書くなんて、今まで考えもしなかったことであるが、私は手紙を書こうと思っている(妻は既に長い手紙を書いたようだが)。今時珍しい「PC・携帯電話禁止」の環境では、昭和の時代に戻ったようなコミュニケーションしか残っていないのだが、結局はそれが親子の含蓄のある心の通い合いにはふさわしいのかもしれない。

 入寮式で、校長先生が「カルチャーショック」という表現を用いて、子供、親それぞれが受ける様々な試練があることを説明されたが、まさに今、ホームシック状態の中に私がいるのだろう。そして息子もいろいろな葛藤や試練を経ていることだろう。

 ただし、この学校は同じような境遇の人たちの集まりで、皆同じような体験をしながら乗り越えていくことを50年以上続けている。年に4回の帰省だけではなく、こちらから学校に出かけていく機会も数回ある。いざとなれば羽田空港から鹿児島まで飛ぶだけである。子供の成長を、ちょっと離れた横浜の地から見守るのだ。かわいい子には旅をさせよ、を実践するのだ。思い切った選択をしたとは言え、寂しいことには替わりがない。当分は親の方がホームシックにかかっていそうだ。

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3 Comments

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Unknown ()
2008-04-07 10:18:28
ごぶさたしています。ご活躍のほど、なによりです。

わたしは中学入学のときに寮に入りました。
このときの友人の何人かはいまだに仲がいいというか、その後知り合った友人とは違うレベルの深い信頼があります。

息子さんにとって、きっと貴重な体験になるのでは。
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ご無沙汰しています (moritoru)
2008-04-07 17:43:24
コメント、ありがとうございます。
そうですよね。かけがえのない友人ができるだろうと思います。だからこそ「旅に出した」のですが、、、ともかく親の方が慣れないといけませんね。
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Unknown ()
2008-04-07 23:56:43
私の場合、長女が日本で生まれたとき、マレーシアに単身赴任中だったので、出産後スグに一時帰国して2週間ほど一緒に過ごし、その後また1人でマレーシアにトンボ帰りという経験があります。まだ生まれて間もない時だったので娘への愛情を十分実感する前の別れだったのですが、次に会うことが出来るまでの半年間は本当に長く感じたことを思い出しました。
親子は離れることで、一緒に居るときには分からないお互いの愛情の深さをしっかり認識できるのかも知れませんね。次に息子さんに会うときには、きっとその成長ぶりに度肝を抜かないように、親としても成長されますこと、お祈り申し上げます。
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