学習障害と英語指導を考える

特別支援の視点から。
どの子もハッピーになるような指導を。

2014年度使用した英語アプリ紹介

2015年03月17日 | 学習サポート道具・環境配慮など♪

チャレンジ教室で2014年度に使用した英語のアプリを以下にまとめます。

アプリは決して与えて終わりではなく、
一人一人がどこまでどのように進めているかを把握しながら
子どもたちに使い勝手などの感想を聞きながら
回数や時間を決めています。

ipadを使い始めて3年になりますが、
こうしたアプリの利点は、1名の教員では限界がある
「一人一人に合わせた繰り返し練習」ができること、
英語ならではの「音と意味」を結びつけるドリルが多くできることが
とってもありがたいです。

また、どのアプリでも設定を必ず見て、
フォントや発音(イギリス式やアメリカ式など選べることも)や、
提示スピードなどを調整できるかどうか確認しています。

個人的な感想も一緒に書いていますので、
参考になれば幸いです。

 

その1:アルファベット&フォニックス

Montessori Crosswords

良い点:セッティングがかなり自由にできる(フォント、指導内容など)点。
フォニックスといっても、全部おまかせにするのではなくて、
何をどう導入するか、また生徒の弱い組合せなどに調整できます。
また、母音と子音の位置を変えることもできてこれはとてもありがたいです。
レベル1はCVCですが、レベルがあがるとCCVC、CVCCなど基本的な組合せの幅が広がります。
サイトワードはまた別で覚えないといけませんが、
基本中の基本の読み方はこのアプリが私は一番使いやすく、
アルファベットの導入からこれを使い倒しています。

  


・Montessori Matching Board
 良い点:形と音のマッチング練習になります。視覚認知の弱い子に使っています。
これは音声が出る設定にして使っています。(でないと意味がないです) 
フォニックスに進む以前に、まずは文字の形を見分けられ、音にも慣れて欲しい。
徐々にレベルアップしていくので、小学低学年生~におすすめです。
 
 
 


・Endless Reader
 
良い点:かわいい♡
アルファベットが読めるようになったけれど、
フォニックスの音の足し算の初級者にいいです。
(Montessori Crosswordよりも易しくバラエティもそれほどないので、
Montessoriが難しすぎるという子に最初にこれを使っています)

CVCレベルの初歩的な組合せを、モンスターと一緒に足し算練習します。
写真2枚目のシーンでは、アルファベットを捕まえておくと
アルファベットの音(Bならブッみたいな)を面白く発音してくれますので
ついつい、捕捉したままジタバタするのを眺めて楽しんでしまいます。 

 


・Phonics Match

良い点:アメリカ、イギリス、オーストラリアから発音を選べ、
大文字、小文字などの選択もできるので、
まだ文字の認識が不安定で、
1文字1音対応が定着していない子に使っています。
MontessoriCrosswordに進む以前のレベルです。

 

 


・Letter Sounds

Jolly Phonicsの一番基礎、1文字1音対応を練習するプログラムです。

Jollyをされている方なら「このキャラ知ってる♡」と嬉しくなること間違いなし。
カラフルで、可愛い仕掛けが沢山です。
このプログラムは、形・音のマッチングを目標としていますが、
他のプログラムと違って、書き練習が入っているのが特徴かと思います。
それも、Jollyプログラムで使う単語で馴染み深いものが出ているので
Jollyフォニックスを教室でやり、
自宅ではこれを補完的に使うのが良いのかもしれません。
 

  

 

 
・Starfall ABCs

良い点:音を本当にしっかり聞かせてくれます。
このアプリもずいぶんお世話になりました。
アルファベットもまだおぼつかない生徒向け。
幼稚園児を対象としていると思われるので、内容はとても子どもっぽいです。
これでもか!と言わんばかりに文字の音を聞くようになっているので、
聞く力の弱い子、音の弁別の弱い子に使っています。
「まずはここから」 といっていいアプリです。

 

 

その2:英単語

英単語は今年から、中学生に使えるものを探しました。

・脳に刻むTOEIC英単語
 良い点:絵で意味のイメージが把握できる。
これまでいくつもの英単語アプリを見ましたが、その多くが
「英語 vs 日本語」です。文字だけで暗記できればいいんですが、
多くの子は文字そのものに素早く目を通して意味を覚えたりということは苦手です。
このアプリは、視覚優位の小学生でも感覚的に意味を把握しながら音と同時に入れることができて、
今のところ一番のお勧めです!!

    

また、テストも設定変更することができるため、
「英語の音を聞いて、日本語の意味を選ぶ」というように設定して使っています。
「誤答ノート」も間違った単語だけまとめて覚えることができます。
そう、これは「知らない単語を覚えるためのアプリ」なんです。 

欲を言えば、テストの出題スピードが速すぎるためもっと遅い設定ができるようにしてほしいこと、
また、単語だけじゃ使えないのでセンテンスも入れて欲しいことでしょうか。

その3:文法&英作文

・英語日記

賛否あるアプリだと思いますが、パターンを叩き込むという目的ならば、
和文英訳をこれほどしっかりやってくれるアプリは他に知りません。

良い点は、文法の構造をステップbyステップで、
だんだん易しいものから難しいものへとスパイラル的に進めてくれることです。
おそらくこのアプリの最も批判を受ける点は、
「日本語がおかしい」点なのですが、
これをちゃんと使ってみればわかりますが、
「たしかにおかしいけど、順番通りに進めていたら、日本語の意味とは関係なく、
文章で何を求められているかはよくわかる」構造です。 

良くあるような、暗記や知識に頼った英作文ではなく、
パターンを自分で気づかせながら、疑問文、否定文、文型などに対応しています。
もう少し日本語を改良してくれればさらに良し。
小学高学年~中学生が使っています。


  



その4:リーディング

Starfall Learn to Read

アルファベットが読めて、1文字1音対応ができるようになれば、
読みましょう!
良い点:Controlledセンテンスなので、知っている知識を駆使すれば読めるため、
生徒が一人で読み経験を増やすことができます。
左の写真にあるように、1から15のストーリーがあります。
例えば1はネズミのZACの話で、母音のaを使った単語の読み練習です
まず写真真ん中のようなページで、aを使った足し算(ブレンディング)練習を行います。
その後、Zac and Cat,  Zac and the Hatの2つの物語を読みます。
文章を読みあげてくれるほか、単語をクリックすればそれだけを取り出して1文字ずつの発音をしてくれるため、
「これはどう読むのかな」と思うときに便利。 
ただし、進める順序や内容の理解の補足に、大人が側で見ている必要があります。 

   

 

以上。 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿