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井笠鉄道 薬師から井原ゆき片道乗車券

昭和46年1月に、井笠鉄道車内で発行された、薬師から井原ゆきの片道乗車券です。


   


青色無地紋の第1種車内補充券で、カーボンを挟んで記入する様式となっています。


井笠鉄道は山陽本線の笠岡駅から井原に向かう井原本線と、井原から福塩線の神辺駅に向かう神辺線、井原本線北川駅から矢掛に向かう矢掛線から成っていました。


この券は井原本線薬師駅から井原駅までのもので、薬師駅は列車交換ができる有人駅ではありましたが、事由欄に「ム札」と記載されていることから何らかの理由で無札で乗車し、車内で車掌に乗車券を買い求めたものと思われます。
同社の車内補充券は御紹介のような第1種の様式以外は未見であり、同鉄道末期において、他社線にあるような地図式や駅名式のような車内補充券は存在していなかった可能性があります。


井笠鉄道はこの券が発行された昭和46年1月の約一週間前である前年12月25日に運輸省への廃止申請が提出され、昭和46年4月に廃止されてしまっています。
路線廃止後、昭和42年に先行廃止された神辺線の井原~神辺間および井原本線の北川~井原間の線路用地は、鉄道建設公団に買収され、現在の井原鉄道の路線として一部が利用されています。

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