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神岡駅発行 飛騨船津・神岡口まで往復乗車券

昭和45年7月に神岡線(のちの神岡鉄道・廃線)神岡駅(のちの神岡鉄道・奥飛騨温泉口)駅で発行された、飛騨船津(のちの神岡鉄道・飛騨神岡)・神岡口(のちの神岡鉄道・神岡鉱山前)までの往復乗車券です。


   


青色こくてつ地紋の、復路片が逆転地紋となっていた時代のA型往復券で、名古屋印刷場で調製されたものです。

この券が発行された神岡駅は神岡鉱山の関係者が居住する住宅街となっており、ここから神岡口駅までの区間には商店や人家が多く、飛騨船津駅は旧神岡町の町役場がある中心であり、神岡口駅は神岡鉱山の入口に位置していたことから、神岡から神岡口間相互間の鉄道利用の需要が多かったために往復乗車券が設備されていたものと思われます。


神岡線はほぼ同じ区間を結んでいた神岡軌道(昭和42年全線廃止)と川を挟んで対岸に建設された路線で、昭和41年10月に猪谷~神岡間20.3kmが開業しましたが、昭和56年9月に国鉄合理化によって第一次特定地方交通線に指定されたうえで廃止が承認されると、同年11月には神岡口~神岡間の貨物営業廃止され、昭和59年10月に全線が廃止され、第三セクターの神岡鉄道に移管されています。


同年10月に神岡鉄道として猪谷~奥飛騨温泉口間 の19.9kmが開業し、飛騨船岡~神岡間に神岡大橋駅が開業し、西漆山駅が漆山駅に、飛騨船津駅が飛騨神岡駅に、神岡駅が奥飛騨温泉口駅に改称され、囲炉裏(いろり)のついた気動車が新製投入されたことで当時話題となりました。
さらには平成10年にはコンテナ輸送が開始され、平成14年には奥飛騨温泉口駅の改築工事が完成し、「これから」というところでありましたが、平成16年にコンテナ輸送および濃硫酸輸送が終了し、平成17年に貨物営業が廃止されると、同社は収入源の殆どを失い、平成18年12月に廃止されてしまっています。

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