甲府から甲府ゆき

菅沼天虎様のブログ「菅沼天虎の紙屑談義」9月11日エントリーの「甲府から東京都区内ゆき」の記事の中で、氏の仰せの通り、甲府駅には身延線・東海道線・中央本線経由となる「甲府から甲府ゆき」の常備片道券の設備が存在していた痕跡がありましたので御紹介いたします。

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これは見本券ですが、交通公社(現・JTB)甲府支店発行の甲府から身延線・東海道線・中央本線(新宿)経由甲府ゆきの常備片道券です。
見本券のため実際に発売されていた口座なのかどうかは定かではありませんが、長距離券であるにも拘らずB型硬券となっている様式から推測するに、まだ戦後の物資が潤沢ではなかった昭和20年代後半のもののようです。
もしこの口座が実際に存在していたと仮定すると、発行箇所が「○交甲府」となっておりますが、甲府駅窓口にも同様の口座があった可能性も否定できません。

このような乗車券が存在した背景には、往路に身延線経由で富士宮・富士・吉原・沼津・三島・熱海・小田原・横浜等で所用を済ませて東京方面へ旅行し、復路は東京から中央本線でまっすぐ甲府へ帰るという需要がそこそこあったものと思われます。
また考えられることとして、甲府から中央本線(新宿)・東海道線・身延線経由で甲府へ帰る、逆回りの常備券も存在したかもしれません。

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